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血清の非働化について トピック削除
No.8031-TOPIC - 2019/06/27 (木) 19:18:47 - 86
初めまして。
いつも勉強させて頂いております。

大学時代、細胞培養に使用する培地に添加する血清は
非働化処理をしてからと教わりました。

ですが、メーカーサイトのF&Qをいくつか見ると、
基本的には非働化は不要というのが回答としてあります。

培養において、血清の非働化は非一般的なのでしょうか?

また逆に、非働化が必要な細胞はどのようなものがありますか?

ついでといっては申し訳ありませんが、
現在、接着細胞を培養中でして、
よくよく考えると血清を非働化してしまったら、
トリプシンインヒビターも変性してしまい、
トリプシンの活性を阻害できない可能性がありますよね?
(そんな検討をわざわざされている方はいないと思いますので予想で構いません)
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.8031-12 - 2019/06/29 (土) 12:38:39 - 86
皆様

まさか血清の非働化の有無で
ここまでたくさんの回答を頂けるとは思っておりませんでした。
大変、勉強になりました。
血清の非働化は細胞や実験によって自分で検討し、
場合によってはメーカーや公的細胞バンクなどから
意見を仰ごうと思います。

>>Trypsin inhibitorは少なくとも60℃くらいまでは活性には大きな影響はないらしい。(Trypsinも熱には比較的強い)
ぴさん、貴重な情報、ありがとうございます。

それでは、回答はこの辺りで打ち切らせて頂きます。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.8031-11 - 2019/06/29 (土) 12:22:15 - おお
>公的な見解
ってなんだろ、、、

というか大体ここに書かれている事ぐらいの話になるとおもう。
そもそも血清をHeat inactivationするかは研究者が自分の判断で自分の研究の内容に沿って決めることだとおもう。

日本で培養に関してとなると日本組織培養学会で、培養技術の本も出している。ま、書いている事はATCCで書かれている事と変わりがないだろうと思う。もしかしたら各論ですこし詳しいかもしれないけど。

(無題) 削除/引用
No.8031-10 - 2019/06/29 (土) 10:50:09 - mom
理研細胞バンク、ATCC、ECACC等の名だたる公的細胞バンクは、特別な細胞以外は非働化していないFBSを使用しています。

(無題) 削除/引用
No.8031-9 - 2019/06/29 (土) 10:14:16 - mvbhjんk」
細胞生物学関連の学会とか、培養細胞を供給する研究機関が識者あつめて委員会とかで議論したうえで公的な見解を発表すればいいとおもうんだが。でないとラボの方針だから的レベルの域を出ないままとおもう。

(無題) 削除/引用
No.8031-8 - 2019/06/29 (土) 06:26:59 - TM
私も実験を始めた当初は非動化を必ずするように習ったのですが、ポスドクで行った米国のラボでfetalでは不要と教わり、以後やってません。最近になって、「なぜ非動化しないのか」との質問を受け、古い文献を探してみたのですが、fetalでも免疫グロブリンや補体が低濃度ながら存在するようで、答えに困ってしまった事がありました。「原則非動化なしだけど、新しく培養を始める細胞の場合は、非動化した場合と比較をしてから決めた方が無難」とキレの悪い返事になってしまったのですが、現実的には、培養に問題が生じない限り非動化なしのFBSで良いのではないかと思っています。少なくとも私がこれまでに使ってきた細胞では、非動化が必須だった経験はありません。

(無題) 削除/引用
No.8031-7 - 2019/06/28 (金) 23:35:47 - おお
>単に56℃、30分も熱処理をしたら、
>通常のタンパクならばおおよそが変性するのでは?

蛋白がすべて失活をするなら血清を培地に加える意味がどの程度あるのかという話にもなりますし、、、失活させるのが目的ならもっと高い温度設定も可能なわけですし
この条件では細胞の増殖などが顕著に落ちることがないといいますので、昔の人の知恵で条件を検討した結果だと思います。げんにこれ以上厳しい条件では増殖に影響するという話も聞きます。また血清中で細胞増殖に必要な量より多く入っているものはいくらか失活していようとも問題にならないでしょう。

ちなみに血清に入っているだろうIGFとかPDGFは熱に強いようです。また高温で失活しても37度とかに戻すと活性を取り戻すようなものもあるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.8031-6 - 2019/06/28 (金) 22:31:05 - ぴ
Trypsin inhibitorは少なくとも60℃くらいまでは活性には大きな影響はないらしい。(Trypsinも熱には比較的強い)
非働化によってGrowth factorsの活性低下を危惧する人はいて、それはあるかもしれない。
細胞傷害に関わる分子で56℃で失活するのは主にC1qと思う。熱には脆弱。ただ、FBSのIgG濃度は大人の牛の血清中のそれよりもずっと低いし、IgMは胎盤通過できないと思うのでFBSの古典経路が積極的に細胞傷害に働くかというとそれはありそうもない。でも非働化が考えられたのは昔それを示唆する出来事があったのだろうし、一部の細胞によってはFBSに起因する補体の細胞傷害もあるのかもしれない。

(無題) 削除/引用
No.8031-5 - 2019/06/28 (金) 05:17:50 - 86
返信、ありがとうございます。

血清非働化の目的が補体系の失活というのは存じております。

トリプシンインヒビターの失活を懸念したのは、
単に56℃、30分も熱処理をしたら、
通常のタンパクならばおおよそが変性するのでは?と思ったからです。

タンパク質変性の温度は42,3℃くらいからと記憶していたものなので。

そして、血清を非働化しないのが一般的ならば、
トリプシンで剥がした後に、血清入り培地でトリプシンを失活というのは、
あくまでも血清を非働化していないのが前提としてあるのだろうか?と
疑問というか不安に思いました。

(無題) 削除/引用
No.8031-4 - 2019/06/28 (金) 00:39:20 - おお
>非働化は補体を不活性化するためだと思います。

わたしもそういうふうに理解していますHeat inactivationが必要ないというのはFetalで補体はまだ作られてないからだと言うことだそうです。細胞によってはしたほうがいいということもあるようです。たまにCalfや馬を使うことがありますがそういうのはHeat inactivationしたほうが無難でしょう。
トリプシンの不活性化はHeat inactivation後の血清でも行われてました。

LDHの放出で細胞毒性を見る場合は血清中のLDH活性を減らすためHeat inactivationすることがあります。

むかしはマイコプラズマの除去などの目的があったようです。そういうのがHeat inactivationを通常はやるという理由だったのかもしれません。

https://www.atcc.org/support/faqs/ff985/Purpose+of+heat-inactivating+serum-154.aspx

https://www.labome.com/method/Fetal-Bovine-Serum.html

(無題) 削除/引用
No.8031-3 - 2019/06/27 (木) 22:17:10 - 独り言
非働化は補体を不活性化するためだと思います。
ES細胞などある種の細胞では必須と聞きますが、一般的な不死化細胞ではたしかになくてもよいです。
トリプシンインヒビターは非働化では不活性化しないと思いますよ。

自分達の使用する細胞が、非働化を必要としない細胞種であれば、しないほうが楽であります。

(無題) 削除/引用
No.8031-2 - 2019/06/27 (木) 19:35:46 - toto
最近ではやらないようになってきましたね。うちでもやめました。非動化で阻害蛋白が変性するにしても、プロテアーゼも変性するでしょうから、非動化して毒性が強まることもないだろうとは思います。増殖に関わる因子はだいたい耐性のようですし。ただ、当然ながら非動化するとアグったものはふえて、あまり気持ちいいものではありません。いずれにしても、血清は非動化の有る無し含めて培養する細胞でチェックするのが原則と思います。

血清の非働化について 削除/引用
No.8031-1 - 2019/06/27 (木) 19:18:47 - 86
初めまして。
いつも勉強させて頂いております。

大学時代、細胞培養に使用する培地に添加する血清は
非働化処理をしてからと教わりました。

ですが、メーカーサイトのF&Qをいくつか見ると、
基本的には非働化は不要というのが回答としてあります。

培養において、血清の非働化は非一般的なのでしょうか?

また逆に、非働化が必要な細胞はどのようなものがありますか?

ついでといっては申し訳ありませんが、
現在、接着細胞を培養中でして、
よくよく考えると血清を非働化してしまったら、
トリプシンインヒビターも変性してしまい、
トリプシンの活性を阻害できない可能性がありますよね?
(そんな検討をわざわざされている方はいないと思いますので予想で構いません)

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