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免疫沈降の不可の要因について トピック削除
No.8390-TOPIC - 2019/11/11 (月) 07:36:55 - IP
とても初歩的なことだとは思いますが、質問させてください!
現在293T細胞にFlagタグのタンパク質と、Mycタグのタンパク質を過剰発現させています。
両者が結合するのではとの仮説があります。

Flagタグ抗体はサンタクルズ社のモノクロで、その抗体を用いて別のFlagタンパク質の免疫沈降には成功しています。結果は、そもそもFlagタグタンパク質が免疫沈降されていない、もしくは微かにされているようでした。インプットのコントロールと比較して免疫沈降効率は数%未満です。
そのタンパク質は90kDほどの核局在転写因子で、細胞の溶解はCST社の1xcell lysis bufferを使用しています。界面活性剤は1%トリトンX100です。
インプットコントロールではどちらのバンドも出るので、トランスフェクションは問題ないし細胞溶解も問題なさそうです。

免疫沈降は2ug分の抗体を300ulの溶解液に加えて、4度、6-8時間ほど混和、そこへProteinA/Gを加えてさらに一時間経ったら溶解バッファーで洗浄、溶出という操作で処理しています。
タグの立体障害が一番の原因でしょうか?今、Mycタグの抗体で免疫沈降を試そうとは思っています。
同時並行でMyc3タグに改良バージョンのプラスミドも作成中です。

免疫沈降はうまく行くときはうまくいって、ダメなときはとことんだめなのですが、今回タグを用いているので問題ないんじゃないかと思うんですが、タグの立体障害はそれでもタンパク質によりますか?
初歩的な内容ですが、よろしくお願いします!
 
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(無題) 削除/引用
No.8390-10 - 2019/11/14 (木) 02:25:15 - おお
>小さいタグはね、すぐ隠れちゃうからね。

思い切ってGFPなどの蛍光タンパクというのもありえる選択ですね。

(無題) 削除/引用
No.8390-9 - 2019/11/13 (水) 14:45:47 - bんjk
小さいタグはね、すぐ隠れちゃうからね。もう少し大きなタグを使うとか、3x mycとか 3x Flagとかはどうよ。どっちにしてもtag-付きタンパク質強制発現でIPは、かなり無理なことやってるわけでアーティファクト見る可能性もあるから、いい特異抗体探して、内在性のものでIPしたほうがいい。

(無題) 削除/引用
No.8390-8 - 2019/11/13 (水) 12:25:00 - asan

核内タンパク質の場合は、分核してからIPすればかなりゴミを減らせるので効率が上がるかもしれませんね。triton 1%でどこまで核内タンパク質が溶出されてるかわかりませんが、過剰量に存在するcytosolicなものだけで見てる可能性はあるかもしれません。

細胞質のproteinならばchapsやsaponinとかマイルドな界面活性剤にしたら改善するとかありますけど核だと簡単ではないかな。

個人的にはmycがどうとかよりもIP条件とかスケールが小さすぎるとかその辺の問題の方が大きそうなきもしますけどね。

ちなみにFLAG IPならsigmaが売ってるM2 FLAG ビーズ+FLAG peptideで溶出ができますが、これは結構綺麗に取れます。溶出はともかくprotein Gに混ぜるよりM2 ビーズつかってみてもいいかもしれません。

いずれにせよ、プレリミナリーな結果があるなら、まずはそれにできるだけ近い方法で結合を再現するところから検証すべきでしょう。

(無題) 削除/引用
No.8390-7 - 2019/11/12 (火) 10:59:32 - moz
ヒト由来細胞を用いて、かつ核内タンパクを対象としているのに、ヒト由来Mycタグはやや不適切だとは思いますが、分子量等で目的タンパクと区別ができるということですね。私ならHAタグあたりを使うかなと思ったり。。
さて、立体障害を回避なら、FLAGより長い3xFLAGタグでできるかもしれないし、GGGS等のフレキシブルリンカーを使うことも定法です。

老婆心ながら、過剰発現したタンパクでのIPだけでは、結合はアーティファクトの可能性も否定できないので、複数の指標で慎重に評価すべきです(論文査読時に指摘される)。おおさんがすでに指摘している方法や、In vitroでもBIACOREを使った方法や、蛍光相関分光法などもあります。またクロスリンク法は内在タンパク等で存在量が少ないときや相互作用(結合)が弱いときに効果的ですが、過剰発現したタンパク相手ではノンスペが多くなるので注意が必要です。

もっとも相互作用だけが実験の目的ではないでしょうから、その先の相互作用の「意義・意味づけ」を見据えて計画してください。

(無題) 削除/引用
No.8390-6 - 2019/11/12 (火) 07:09:52 - おお
>一応両者の相互作用はproxomal in vivo biotin labelingで同定はされているのですが、

それは網羅的なものですか?ならばベイトをIPなどでPull downして更にそれからBiotin Pull downで相互作用したとされているものが見られるかなど、ほぼ同じ系でまずは検証できないか考えてみてもいいんじゃないかなと思います。

(無題) 削除/引用
No.8390-5 - 2019/11/12 (火) 06:54:53 - おお
>MycタグをMyc3タグに変更することで感度よく免疫沈降効率を高められると思われますか?

MycでIPするならIPの効率はよくなると期待できるのではないでしょうか。ただしフラッグでIPするならMycx3は効率という意味ではあまり意味ないです。ただしエピトープがコンプレックスの内側に来るならIntereactionを見るには改善が期待できないかもしれません。
MycでIPするならIPの効率はよくなると期待できるのではないでしょうか。ただしフラッグでIPするならMycx3は効率という意味ではあまり意味ないです(特殊なことが起こってない限り)。またエピトープがコンプレックスの内側に来るならIntereactionを見るには改善が期待できないかもしれません。

>相互作用を見るのに免疫沈降以外によく使われる方法は他になんでしょうか?

Interaction = IP的な感じといったのは他の方法をみんなあまり取り入れないから呆れている部分があるということです。

Native Conditionで電気泳動(サイズでわけても、等電点でわけても)すればコンプレックス中にあるタンパク質はCo-migrateしますよね。Nativeな状態ならクロマトでもできる可能性があると思います。コンプレックスを形成していると思うなら一度でもそういう方法を試して見たらいいのにと思っている次第です。

免疫沈降に工夫を加えるなら、クロスリンクを使って近傍のタンパク質をこばれんとに結合してしまうてがあります。CHIPなどはこれを使っていますが、クロスリンクは昔から使われる手法です。

クロスリンクするとIPに厳しい条件が使えます。例えばSDS入のRIPAとか(抗体がそれでワークするなら)。また直接的(直近)に位置するならクロスリンク後変性させて、その後抗体がワークするように薄めるなどして、厳しい条件でIPするというてもあります。このような処理はTagが立体障害でアクセスしにくいのを解消できる可能性がある手段です。クロスリンクの試薬も様々でフォルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなども使っている例がありますし、蛋白用に特化されたクロスリンカー(ケミカル)も売られています。クロスリンク後DTTなどでリンクを解けるものもあります。解かないあるいは解けないクロスリンカーだとクロスリンクした蛋白の合計の分子量に近いところでSDSPAGEなどで両者のシグナルが同じところに検出されます。


まあ少し間接的ですがY2Hやそういう感じのものをMammalで応用したようなもの、リコンビナント同士での確認、上げたらきりがないと思います。

新しいテクノロジーで
Duolink® PLA Technologyというものもあります
https://www.sigmaaldrich.com/technical-documents/protocols/biology/how-pla-works.html

(無題) 削除/引用
No.8390-4 - 2019/11/12 (火) 05:11:34 - IP
ありがとうございます!

> 局在とかに影響しないならC末に付けているならN末に変更してみるとかデザインの変更は一つの考えられる対処方法ですが、その他にもInteractionを見る方法は色々あります。Interaction = IP的な感じになっているのがどうも不思議です。

相互作用を見るのに免疫沈降以外によく使われる方法は他になんでしょうか?
一応両者の相互作用はproxomal in vivo biotin labelingで同定はされているのですが、免疫沈降が次の手段かなとおもっておりました。

おおさんはMycタグをMyc3タグに変更することで感度よく免疫沈降効率を高められると思われますか?
もちろん検出時に感度が高くなるかなとは期待はしていますが、免疫沈降効率はいかがでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.8390-3 - 2019/11/12 (火) 05:02:22 - おお
>タグの立体障害はそれでもタンパク質によりますか?

タグが蛋白の構造上抗体の届きにくいところにあるとか、蛋白複合体内部に位置していて抗体がアクセスできないとかそういう推測をするのが一般的と思います。 もし入手可能ならリコンビナントを抗原にしたポリクロをつかうとエピトープが蛋白のいろいろなところに分散されているので、エピトープ部位のsteric hindranceを避けられる可能性が高いです。

局在とかに影響しないならC末に付けているならN末に変更してみるとかデザインの変更は一つの考えられる対処方法ですが、その他にもInteractionを見る方法は色々あります。Interaction = IP的な感じになっているのがどうも不思議です。

(無題) 削除/引用
No.8390-2 - 2019/11/11 (月) 08:31:52 - moz
インプットコントロールが何なのか不明ですが、細胞溶解液の事でしょうか??
その中に核内の目的タンパクは抽出・可溶化しているのはWB等で確認されていますか?
高濃度の塩(経験はないけど強い界面活性剤)が必要な場合もあります。その高塩濃や界面活性剤存在状態では抗原・抗体結合が阻害される時もあるので、免疫沈降時には希釈することもあります。
今回は当てはまらないと思いますが、1%Tritonが抗原・抗体結合を阻害する抗体も希にあります。

また、過剰発現だと本来核内にあるはずの目的タンパクが細胞質にも多く存在し(正常でない局在)、それが細胞質タンパクと結合するという本来ではない状態が観察されることもあります。もちろんある状況(刺激?)で目的タンパクが細胞質に出てきて結合するという状態を反映しているかもしれません。
また過剰発現でfoldingが正常でない目的タンパクが出来て、全く別のタンパクと結合していたなんてオチも有るようです。過剰発現では、予期せぬアーティファクトも生じることもありますので、局在くらいは確認しておきましょう。

免疫沈降の不可の要因について 削除/引用
No.8390-1 - 2019/11/11 (月) 07:36:55 - IP
とても初歩的なことだとは思いますが、質問させてください!
現在293T細胞にFlagタグのタンパク質と、Mycタグのタンパク質を過剰発現させています。
両者が結合するのではとの仮説があります。

Flagタグ抗体はサンタクルズ社のモノクロで、その抗体を用いて別のFlagタンパク質の免疫沈降には成功しています。結果は、そもそもFlagタグタンパク質が免疫沈降されていない、もしくは微かにされているようでした。インプットのコントロールと比較して免疫沈降効率は数%未満です。
そのタンパク質は90kDほどの核局在転写因子で、細胞の溶解はCST社の1xcell lysis bufferを使用しています。界面活性剤は1%トリトンX100です。
インプットコントロールではどちらのバンドも出るので、トランスフェクションは問題ないし細胞溶解も問題なさそうです。

免疫沈降は2ug分の抗体を300ulの溶解液に加えて、4度、6-8時間ほど混和、そこへProteinA/Gを加えてさらに一時間経ったら溶解バッファーで洗浄、溶出という操作で処理しています。
タグの立体障害が一番の原因でしょうか?今、Mycタグの抗体で免疫沈降を試そうとは思っています。
同時並行でMyc3タグに改良バージョンのプラスミドも作成中です。

免疫沈降はうまく行くときはうまくいって、ダメなときはとことんだめなのですが、今回タグを用いているので問題ないんじゃないかと思うんですが、タグの立体障害はそれでもタンパク質によりますか?
初歩的な内容ですが、よろしくお願いします!

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