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大腸菌培養と濁度の計算 トピック削除
No.8420-TOPIC - 2019/11/18 (月) 12:38:28 - AAA
大腸菌培養とプラスミド回収についての質問です。
大腸菌培養して、プラスミド回収するのにイマイチ収量が低くてどうしたものかと思っています。
以前、別の施設で同じ菌、同じプラスミド、同じキットを使っていた時よりも格段に収量が落ちてしまいました。

グリセロールストックがへたってきているのかもしれないと思って、作り直そうと思っているのと、

培養時間が長すぎて、プラスミドが落ちているのではないかと思い、最近は濁度を測りながら、行っています。

前培養の時間を1時間にし、夜6時頃に400mlのLB ampで本培養を開始するように調整しているのですが、翌朝9時前にはすでに濁度(OD600)が1.5を超えてしまっています。
そこからプラスミドを回収しても50μgくらいしか取れません。

濁度の計算は吸光度計を使ってキュベットで
「培養後の培地のOD600-元のLB培地のOD600」
として計算しているのですが、誤っていますでしょうか?
収量が低いのは単純にもとのグリセロールストックの問題でしょうか?

どなたか、原因や試すべき解決法などを思いつく方がおられましたら、ご教示いただけますと幸いです。
 
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No.8420-8 - 2019/11/19 (火) 07:48:58 - AP
> 1)グリセロールストックから菌塊をLB-ampに一度懸濁して、プレート培養して、そこからコロニーを選択して培養を開始する

作法としては、白金耳の先で凍ったままのグリセロールストックの表面をなぞってから、プレート培地の表面にジグザグにstreakします。streakingとか画線培養という基本テクニックで、詳しいやり方はたいていの実験書に出ています。この機会に習得しておいて損はないと思います。

(無題) 削除/引用
No.8420-7 - 2019/11/19 (火) 02:28:53 - おお
グリセロールストックは意外とプラスミドが落ちたりしている場合が多いから(理屈は不明ですけど)、直接増やすとプラスミド収量が低かったり、蛋白発現用だったら、蛋白があまり発言しなくなっていたり(ストックする前にくらべて)ということがよく起こります。一度プレートに撒いてシングルコロニーでできれば2つ以上拾って大腸菌を増やすようにするといいです。

意外と知らないでこれで頭を抱える人が多いので不思議に思っています。

(無題) 削除/引用
No.8420-6 - 2019/11/18 (月) 20:26:13 - 貴田浩志
皆様

大変参考になります。使用しているベクターはpSP73でamp耐性です。
皆様に指摘されて、思い出したのですが、今使っているグリセロールストック自体が、比較的長時間培養したサンプルから回収した覚えがあります。
もしかすると、その時点ですでにβラクタマーゼでAmpが不活化されて、チューブ内に耐性のないE.coli増えて多量に含まれているのかもしれないと思いました。
そう考えるとそこから、直接、菌塊を取って、前培養、本培養と持って行っても、βラクタマーゼが持ち込まれ、ampが不活化され、一緒に非耐性菌も増えて、計を大きくして行っても、その繰り返し、という感じになっているのかもしれないと考えましたが、ありえることでしょうか?

まとめると
1)グリセロールストックから菌塊をLB-ampに一度懸濁して、プレート培養して、そこからコロニーを選択して培養を開始する
2)前培養するのであれば、一度遠心して、新しいLB-ampで洗浄してから本培養に行く
3)むしろ前培養なしでコロニーから、直接、本培養に行くのもあり
という感じでしょうか。

ちなみに濁度はどのくらいで止めるのが適切なのでしょう?
菌種によって差はあるかと思いますが、
本フォーラムの過去の記事などをみると0.5が適切と書いてあったりもします。
ttp://www.kenkyuu2.net/cgi-biotech2/biotechforum.cgi?mode=view;Code=1286
上記事は対数増殖期に集菌をする前提で書かれているように思うので
プラスミドの収量を上げるということを考えるなら、AP様のおっしゃるように3前後で定常期で回収、というのが適切でしょうか?
濁度が高すぎると、非耐性菌が増えてしまうのではないかという心配があったもので。
ご教示いただけますでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.8420-5 - 2019/11/18 (月) 15:18:41 - AP
収量の低さには直接関係ないと思うけど、

>前培養の時間を1時間にし、夜6時頃に400mlのLB ampで本培養を開始するように調整しているのですが、

一時間の前培養の後、本培養をo/nって意味ないんじゃないかな。それだったら、最初から本培養をo/nでしたらいい。少なくとも私はそうする。
前培養は定常期になるまで培養したスターター培養液を作るのが目的で、通常o/nで小スケールの培養をする。スターターを種にして本培養をするのは、大スケールの培地に妥当な培養時間で妥当な量の細胞を増やすためで、朝から始めれば勤務時間内に濁度をモニターしながら適当なところまでば増やせるから、と思っているのだが。

>翌朝9時前にはすでに濁度(OD600)が1.5を超えてしまっています。
妥当なところでしょう。LBだとOD600が3前後でプラトーになって定常期になると思います。まだ、増殖の余地を少し残している(各細胞平均あと一回は分裂できる)ってくらいのタイミングでしょう。まあ、ふつうプラスミド精製は定常期でやるもの、やって構わないものだと思いますけど。

>「培養後の培地のOD600-元のLB培地のOD600」

まあそうなんだが。ふつう、未使用の培地でブランクをとって培養液の吸光度を測る、というようにやるね。ちなみに私の経験では、LBのOD600は水と大差ない。大差ないというのは測ろうとする大腸菌の吸光より桁違いに低いのでLBの吸光はゼロとみなしてもあまり不都合がない。

(無題) 削除/引用
No.8420-4 - 2019/11/18 (月) 15:00:40 - AP
グリセロールストックから直接、液体培地に植菌しているなら、作法通りではありません。プレート培地(必要であれば選択培地)にstreakして画線培養ってのをやって、シングルコロニーを拾って培養を始めるのが基本です。グリセロールストックに含まれる細胞がすでにヘテロジナス(プラスミドを失ったもの、変異のはいったものなど)になっている可能性もありますから。拾ったのがたまたまおかしかったら別コロニー、別クローンを拾えばいい。いいクローンも悪いクローンもまぜこぜになっているかもしれない、その可能性がある、ってのが一番たちが悪い。
少なくとも選択培地でシングルコロニーを取れば、プラスミドを失った細胞は混じってきません。培養途中で落ちるのはともかく、種菌に最初から非形質転換体が混じっているというのは避けられる。そういう非形質転換帯はなにかの理由で選択薬剤の力価が下がれば競合的に増殖する可能性はありますから。

400 mL LB、OD600が1.5で50 ugはたしかに、ひとけたくらい少ない。
ちなみに、バックボーン(ベースとなるプラスミド)はなんですか?
pBR系のori(野生型のpMB1 ori)は、pUC系ori(温度感受性変異型pMB1 ori)より細胞あたりのコピー数が一桁少ないので、収量はそれくらいになります。
まさか、インキュベーターがいかれていて、温度が30℃以下になってたりして。pUC系oriは30℃以下だとコピー数が野生型に戻ります。

増殖、収量が低下する原因のその他の可能性として、嫌なのがファージのコンタミ。実験室ではしばしばT1ファージのコンタミネーションが問題になります。網羅的cDNAクローンのコレクションを維持配布をしていた機関から提供されていたグリセロールストックが大規模に汚染していて問題になったこともあります。一旦、ラボが汚染されると根絶すつのは困難らしい。宿主をファージ耐性のものに変えるくらいしか手はない。

(無題) 削除/引用
No.8420-3 - 2019/11/18 (月) 13:39:39 - mom
小言幸兵衛の意見に賛成です。
別の方法としては、Ampプレートでコロニーを作らせて、コロニーを植菌しLB-Amp一晩培養する。グリセロールストック(凍結)を火炎滅菌した白金耳で少量書き取りLB-Amp一晩培養する。
Ampの濃度を100~200ug/mLに上げる(ただし前培養液にβラクタマーゼが大量にある場合はあまり効果がない)。

(無題) 削除/引用
No.8420-2 - 2019/11/18 (月) 13:08:08 - 小言幸兵衛
「プラスミドが落ちる」という表現は、実際には培養中にプラスミドを落とした菌の割合が増えるということ、それはすなわち、培養中に抗生物質の選択が掛かっていないということになります。

選択はアンピシリンでしょうか。もしそうならば、本培養の早い段階でアンピシリンが分解され枯渇しているものと思われます。前培養の時点でどのくらいのODになっているかわかりませんが、見た目に濁っていればその培地には既に十分量のβラクタマーゼが分泌されており、それを本培養に持ち込んだ時点で選択は全く掛かっていないことになります。

もし、これが原因ならば、前培養から本培養に持ち込むときに菌体を一度培地で洗ってやることが有効だと思います。

大腸菌培養と濁度の計算 削除/引用
No.8420-1 - 2019/11/18 (月) 12:38:28 - AAA
大腸菌培養とプラスミド回収についての質問です。
大腸菌培養して、プラスミド回収するのにイマイチ収量が低くてどうしたものかと思っています。
以前、別の施設で同じ菌、同じプラスミド、同じキットを使っていた時よりも格段に収量が落ちてしまいました。

グリセロールストックがへたってきているのかもしれないと思って、作り直そうと思っているのと、

培養時間が長すぎて、プラスミドが落ちているのではないかと思い、最近は濁度を測りながら、行っています。

前培養の時間を1時間にし、夜6時頃に400mlのLB ampで本培養を開始するように調整しているのですが、翌朝9時前にはすでに濁度(OD600)が1.5を超えてしまっています。
そこからプラスミドを回収しても50μgくらいしか取れません。

濁度の計算は吸光度計を使ってキュベットで
「培養後の培地のOD600-元のLB培地のOD600」
として計算しているのですが、誤っていますでしょうか?
収量が低いのは単純にもとのグリセロールストックの問題でしょうか?

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