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ELISAでのHRP反応系に検体由来のtris bufferは影響するのか トピック削除
No.8446-TOPIC - 2019/11/26 (火) 16:59:33 - ELI太郎
いつも勉強させていただいており、ありがとうございます。今回、標記の件で少々疑問が生じて困っており質問させていただきます。

1. 現状のELISAの手順

(1) ELISAはsandwich ELISAで、二次抗体にbiotin化抗体を用い、streptavidin-HRPを結合後にTMBで発色させています。

(2) 測定対象のタンパク質は、標準品が市販されていないので、そのタンパク質を産生する細胞の培養上清由来のcrudeなタンパク質混合物を調製し、それを標準品として検量線を作成しています。

(3)その際、標準品は小分けして-80℃で保存していますが、必要に応じてそのうち1本を解凍して検量線用に段階希釈し、それを数個の8連PCRチューブに分注して再度凍結保存しています。

(4) 測定時には検量線用に作成した8連PCRチューブを解凍し、それぞれのチューブに一定量の0.5%BSA含PBSを加えて10倍弱程度に希釈した後に、一次抗体を固相化したの各wellに所定の量加えています。


2. 質問したい内容
上記の(3)で検量線用に標準品を段階希釈する際、0.5%BSA含のPBS(pH7.4)もしくは0.5%BSA含のtris-glycine (同じくpH7.4付近)を使ったのですが、tris-glycineを使うと、PBSの場合と比べ、最終的なHRPの発色反応が著しく減弱しました。

他の条件は何も変えていないので、tris-glycineの影響としか考えられませんが、なぜこのようなことが起こるのかうまく理解できません。

ELISAですので、上記の(4)の後に(0.05%tween20加PBSで)数度の洗浄、さらにその後のビオチン化二次抗体処理、streptavidin-HRP処理のたびに数回洗浄しているので、途中段階や最後のHRPの発色反応の時点までtrisが残存しているとも思えません。

そうすると最初の検体と一次抗体の結合のところで影響しているかもしれないとも思ったのですが、はたして中性領域のtris-glycine buffer中で抗原と抗体の結合反応が阻害されることなどあるのでしょうか。

じゃ、全部PBSにすればよいということかもしれませんが、測定する検体を調製する際にPBSしか使えないのも困るので、今後のためにも何が原因なのか理解したいと思っています。


以上少し長くなりましたが、何かお気付きの点などご指摘いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.8446-6 - 2019/11/27 (水) 10:09:44 - ELI太郎
おお様、APP様ありがとうございます。

どちらも全く頭に浮かばず、そんな可能性もあるのかと改めて考えさせられました。

glycine濃度について改めて確認すると、検量線用に段階希釈した時点でおおよそ100mM, それを使用時に0.5%BSA含PBSで約10倍希釈していますので、実質的には特に高濃度ではないように思われます。ただイオン強度という概念と、それが抗原抗体反応に及ぼす影響について、今一つ理解していないので自分なりに少し勉強してみます。

一方、検体そのもののプレート底への吸着ですが、0.5%BSAを加えたPBSを用いているので、それらも含めた非特異的な吸着等が防止できるかと思っていたのですが。さらにその標準品は細胞の培養上清で、そこにも血清の代替としてBSAを加えているので、反応系にはおそらく相当量のアルブミンが混在してる状態と考えられます。

ただ、ご指摘のように、検量線に使っている標準品を直接プレートにコートして、その時のbufferの影響を確認するのは一つの手段だと思いました。
そのtris-glycineが、結局反応系のどこに影響するか、一つずつつぶしていくしかないということなら、まずは試してみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.8446-5 - 2019/11/26 (火) 18:02:48 - おお
>測定する検体を調製する際にPBSしか使えないのも困るので、

tris-glycineよりよく使われているTris HClのほうが影響が少ないと思えますが。

(無題) 削除/引用
No.8446-4 - 2019/11/26 (火) 17:52:56 - AP
標準サンプルに含まれている標的タンパク質は固相化抗体でキャプチャすることで濃縮しないと見えなくらい微量なんだろうか? 例えば普通のELISAプレートに固相化しても見えない?

私が思いついたのは、固相化抗体によらない非特異的吸着によって固相化されている標的が多いんじゃないかということ。

ふつうのELISAプレートに吸着させる固相化ELISAのように。吸着によって固相化する場合はバッファーの種類に影響される可能性がある。

(無題) 削除/引用
No.8446-3 - 2019/11/26 (火) 17:36:46 - おお
ちなみにTrisはWBのヶミルミのバッファーとして使っているのでHRPに影響があるとは思えないです。まあ濃度が500mMとか高濃度になるとどうなるか分からないですけど。

(無題) 削除/引用
No.8446-2 - 2019/11/26 (火) 17:29:55 - おお
tris-glycineでpH7.4だとTris濃度にもよるけど、300mMぐらいGlycineが入ってませんか?イオン強度は結構高くなっているような気がしますが。

ELISAでのHRP反応系に検体由来のtris bufferは影響するのか 削除/引用
No.8446-1 - 2019/11/26 (火) 16:59:33 - ELI太郎
いつも勉強させていただいており、ありがとうございます。今回、標記の件で少々疑問が生じて困っており質問させていただきます。

1. 現状のELISAの手順

(1) ELISAはsandwich ELISAで、二次抗体にbiotin化抗体を用い、streptavidin-HRPを結合後にTMBで発色させています。

(2) 測定対象のタンパク質は、標準品が市販されていないので、そのタンパク質を産生する細胞の培養上清由来のcrudeなタンパク質混合物を調製し、それを標準品として検量線を作成しています。

(3)その際、標準品は小分けして-80℃で保存していますが、必要に応じてそのうち1本を解凍して検量線用に段階希釈し、それを数個の8連PCRチューブに分注して再度凍結保存しています。

(4) 測定時には検量線用に作成した8連PCRチューブを解凍し、それぞれのチューブに一定量の0.5%BSA含PBSを加えて10倍弱程度に希釈した後に、一次抗体を固相化したの各wellに所定の量加えています。


2. 質問したい内容
上記の(3)で検量線用に標準品を段階希釈する際、0.5%BSA含のPBS(pH7.4)もしくは0.5%BSA含のtris-glycine (同じくpH7.4付近)を使ったのですが、tris-glycineを使うと、PBSの場合と比べ、最終的なHRPの発色反応が著しく減弱しました。

他の条件は何も変えていないので、tris-glycineの影響としか考えられませんが、なぜこのようなことが起こるのかうまく理解できません。

ELISAですので、上記の(4)の後に(0.05%tween20加PBSで)数度の洗浄、さらにその後のビオチン化二次抗体処理、streptavidin-HRP処理のたびに数回洗浄しているので、途中段階や最後のHRPの発色反応の時点までtrisが残存しているとも思えません。

そうすると最初の検体と一次抗体の結合のところで影響しているかもしれないとも思ったのですが、はたして中性領域のtris-glycine buffer中で抗原と抗体の結合反応が阻害されることなどあるのでしょうか。

じゃ、全部PBSにすればよいということかもしれませんが、測定する検体を調製する際にPBSしか使えないのも困るので、今後のためにも何が原因なのか理解したいと思っています。


以上少し長くなりましたが、何かお気付きの点などご指摘いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

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