Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

免疫沈降:バンドが弱いのをどうにかしたい トピック削除
No.8881-TOPIC - 2020/06/01 (月) 12:38:53 - 初心者
よろしくお願いします。

とある分子Xの免疫沈降を行っておりますが、免疫沈降は初めてやる実験ということもあってか、あまりうまくいっておりません。

最終的には、Xをマウスにinjectして、serum中、または組織中のxを免疫沈降して検出したいと思っています。そこで、まずは予備実験を行って免疫沈降の系をしっかりと確立しようと思っています。

そこで、Xを293細胞に強制発現させた後に細胞培養液に放出されてくるXを免疫沈降して検出しよう試みました。Xが発現していることはIP抜きのストレートなWB(細胞培養液をアミコンで濃縮したものをサンプルとしたWB)で確認しています。このWBはキレイに結果が出ています(強いシグナル、市販されているrecombinant Xと同じサイズ)。

Dynabeadsと抗体(上記のストーレートWBで検出に使った抗体)をマニュアル通りに室温10分で反応させた後に洗浄し、そこに細胞培養液を加えてO/Nで反応させ、洗浄後にph2.8のElution Bufferで溶出を3回繰り返し、その溶出液でWBを行った(抗体は上と同じ)ところ、目的のサイズのバンドが1回目の溶出液でかなり弱く、2回目の溶出液ではうっすら程度で、見られました。抗体と同じ種のIgGを用いたネガコンではバンドは見られませんでした。

一応目的のバンドは出たのですが、あまりにシグナルが弱くて(ストレートWBでレーンに流した量の30倍程度をIPして、得られるシグナルが(目算なのでかなり適当ですが)WBの1/20程度の強さで、これではマウスの系に持っていってもうまくいかないのではないかと危惧しております。

免疫沈降でシグナルが弱い時、どのような点を改善するべきでしょうか?自分で試してみたのは以下の4点です。

1)抗体の検討
免疫沈降に使えると謳っている(ただしリファレンスに図は無い)抗体を3種類試したのですが、シグナルが出たのは一つだけでした。

2)反応に使うBufferを変える
最初RIPA Buffer中で反応させていたのですが、もっとデタージェントの弱いものに変えた方が強いシグナルが期待できるのでは?という助言に従ってabcamのマニュアルにあったNon denaturing lysis Bufferで反応させてみましたが、結果は変わりませんでした。

3)洗浄条件を変える
最初はRIPA Bufferで洗っていましたが、その後0.02%Tween-20入りのPBSでの線上に変えてみました。結果は変わらず。

4)溶出条件を変える
Elution Bufferでは溶出した後のDynabeadsに対して、RIPA Buffer+4xLDS Buffer+Reducing Agent(使ってるWBのNuPAGEシステムで使ってるSample Buffer)を加えて70Cで10分加熱した。50kDaと25kDaのIgGのバンドは物凄く強く出たが、目的のサイズのバンドは出ていない模様(バックが強くてとても綺麗な結果とは言い難いですが…)。

ちっともうまくいかず途方に暮れています。よろしくお願い致します。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.8881-11 - 2020/06/05 (金) 22:26:18 - おお
>[Re:10] dfcgvひさんは書きました :
> 動物細胞のHistag蛋白質精製は、難しいです、ていうか、関係ないのが, 一緒に山ほど取れてきて、その中に、少量のHis-tag proteinが, 埋まってる, 感じです。

NiNTAなどを比較的多く入れて、ノンスペ含めてごっそりPull downすれば回収率はいいです。ただしそれではかなりクルードなので、さらにIPをするというのをやることがあります。

(無題) 削除/引用
No.8881-10 - 2020/06/05 (金) 21:54:59 - dfcgvひ
動物細胞のHistag蛋白質精製は、難しいです、ていうか、関係ないのが, 一緒に山ほど取れてきて、その中に、少量のHis-tag proteinが, 埋まってる, 感じです。大腸菌の時とは全然違います。で、じゃあどうするよ、と聞かれたなら、たくさんのHistidineを並べてつけることを、勧めます。そういうのを、昔聞いたことあります。、Hisタグを、6個と言わず、9個くらい並べてつけた融合蛋白質だと、ニッケル担体に、超強力にくっつくので、すこしくらいイミダゾール濃度上げたくらいでは、これ、なかなか出てこなくて、でも、普通の、ヒスチジンリッチ蛋白質は、普通にすぐ出てくるので、この時に、バックグラウンドになるような蛋白質は、概ね洗い出されるので、ここで一生懸命洗ったら、そのあとで、もう少し、強い条件で、His-tag蛋白質を溶出すれば、純度的には上がると、思うけど、どうかわからないです、ていうか論文あるかも、しれないです、

(無題) 削除/引用
No.8881-9 - 2020/06/04 (木) 19:41:34 - おお
>[Re:8] 初心者さんは書きました :
> >おおさんへ
> 返信ありがとうございます。
>
> >抗体を先に入れてImmuno-complexesを作ってからビーズを入れるということと思いますが、ありえるやり方だと思います。
> 調べてみた(免疫沈降、直接法、間接法でググった)ところ、抗体価が弱い場合、標的抗原(タンパク質)が少ない等の場合

ちょっと思ったのですが血清など使うと血清のIgGとかとCompeteしないでしょうかね。

>
> >Hisはバックグランドが高くなりヤスリ方法だと思います。ただし、Ni-Beadsでプルダウンして、溶出されたものをその抗体でIPする手はあると思います。
> His抗体で直接免疫沈降ではバックが高くなりやすいということでしょうか?Ni-Beadsとの併用、頭に入れておきます。

HisTag抗体でIPは使った事がないですが、知っている限りでは抗体のアフィにティーが弱いものばかりなのでうまく働くのだろうかと。

またHisが連続する蛋白は哺乳類では結構ありそういうものが結構一緒に落ちてくるようです。HisTagで回収して、目的の抗体で非特異的なものを除くという手段がいいのかなと思ったりもします。またそういう方法論でHisに対しての抗体を使うと、抗体から剥がすときに(一般論として)相当厳しい剥がし方をしなければならなくなるので、Ni-Beadsを勧めているのです。まあ培地の場合はアミノ酸などNi-Beadsへの吸着を阻害するものも多いのでそこも工夫がいる可能性があります。

(無題) 削除/引用
No.8881-8 - 2020/06/02 (火) 04:07:52 - 初心者
>おおさんへ
返信ありがとうございます。

>抗体を先に入れてImmuno-complexesを作ってからビーズを入れるということと思いますが、ありえるやり方だと思います。
調べてみた(免疫沈降、直接法、間接法でググった)ところ、抗体価が弱い場合、標的抗原(タンパク質)が少ない等の場合に間接法が有効な場合があります、とのことでした。同じ抗体に対して両方を試した経験のある方がおられたら話をお聞きしたいです。

>Hisはバックグランドが高くなりヤスリ方法だと思います。ただし、Ni-Beadsでプルダウンして、溶出されたものをその抗体でIPする手はあると思います。
His抗体で直接免疫沈降ではバックが高くなりやすいということでしょうか?Ni-Beadsとの併用、頭に入れておきます。

(無題) 削除/引用
No.8881-7 - 2020/06/02 (火) 03:58:52 - 初心者
>1さんへ
返信ありがとうございます。

1 (申し訳ありませんが詳細を伏せさせて下さい)
IP抜きのWBでバンドが見られるならそれでも構わないのですが、先行研究の結果、ラボの先輩の実験結果などからストレートなWBではバンドが見られないだろうということでIP-WBを試すことになりました。ELISAやマスなどでは駄目なのか?という話であれば、サイズを確認する必要があるので駄目なんです(詳細を伏せると書きましたが、こう書くと何をやっているか想像がつく方もおられると思います)。

2 ThermoFisherのDynabeads Protein Gを使っています。

3 goat antibody polyclonalです。

4 1回のElutionに20マイクロのElution Bufferを使っています。ThermoFisherのDynabeads Protein Gのマニュアルに沿っています。 WBには全量アプライしています。

(無題) 削除/引用
No.8881-6 - 2020/06/02 (火) 03:47:29 - 初心者
>APさん、及び読んで下さってる他の方々
返信ありがとうございます。実験のどこまではうまくいってるか、どこが良くないから最終的な結果が出ないのかをしっかり検討、検証しろという話だと思います。

IP-WBの、IPが上手く行っていないと思います。Xが間違いなく存在しているサンプルでIP抜きのストレートなWBでは強いバンドが出るので、WBの系が大きな問題になっているとは考えていないです。

そこで、まずXが抗体にキャプチャされてるのかどうかを調べる目的で、Dynabeads+抗体+サンプルでO/Nでの反応液のうち10%を取って4xBuffer、Reducing Agentと混ぜて70C、10分したものを一緒にゲルに流してみました。抗体がキャプチャ出来ないのであればこれで強いシグナルが出るはず、キャプチャ出来ているのであればバンドが出ない(望ましい結果)と考えました。

結果は、そこそこに強いバンドが出ました。サンプル中の全てのXが抗体にキャプチャされていればバンドは全く出ないと思うのですが、バンドが出るということは、キャプチャされ切れなかったということだと思います。O/Nでの反応中にXが全くDegradationしなかったと仮定して、別レーンで流したIP抜きのXの入ったサンプルのバンドの強さと比較すると、大雑把にいってIPに使ったサンプル中の半分程度のXが抗体にキャプチャされなかったと考えられます(まあ、大雑把に、ですが)。

IPをよくする方にお聞きしたいのですが、うまく行っている場合に、どの程度のMolecule of interestが抗体+ビーズにキャプチャされているものでしょうか?半分程度キャプチャ、ではやはりうまくいかないものでしょうか?

抗体とDynabeads抜きでサンプルを4Cで一晩回していたものと、フリーザーから出したばかりのものとをゲルに流した場合ほぼ同じ強さのバンドが出るので、反応中にXがDegradationするということもあまり無いことだろうと思っています。

使っている抗体の量は2−3マイクログラムで、(マニュアルを信じるのであれば)10マイクロの抗体を補足できるというというDynabeadsなので、抗体量が多すぎて捉えきれなかった(抗体+X)によってバンドが出た、ということは無いと考えていますが、これも後で検討しようと思います。抗体由来と思われる50kと25kダルトンのノンスペバンドは見られました。

(無題) 削除/引用
No.8881-5 - 2020/06/02 (火) 00:06:06 - おお
>[Re:2] 初心者さんは書きました :
> それと、ボスから、最終的にはin vivoでやるんだから、免疫沈降は直接法では無くて間接法で試してみたらと言われています。

抗体を先に入れてImmuno-complexesを作ってからビーズを入れるということと思いますが、ありえるやり方だと思います。

>
> もう一つ、recombinant XはHisタグがついているので、これを使って免疫沈降したら?という話も出たのですが、Hisでの免疫沈降はトリッキーだ、という同僚の言葉も同時に貰いました。Hisに対する免疫沈降の経験がある方おりましたら、注意点などありましたら教えて頂けますか?

Hisはバックグランドが高くなりヤスリ方法だと思います。ただし、Ni-Beadsでプルダウンして、溶出されたものをその抗体でIPする手はあると思います。

(無題) 削除/引用
No.8881-4 - 2020/06/01 (月) 18:41:50 - 1
難しい研究をされているようで、ストレートなWBとか免疫沈降の直接法、間接法など普段私たちが聞きなれない・使い慣れない言葉もあり私にはよくわからないところがあるので教えてください。

1. 研究の目的がわからないのですが、当該タンパク質の検出に際してまず免疫沈降をするのはなぜですか。というか免疫沈降は本当に必要なのですか。

2. 磁気beadsはどのようなタイプのものを使ってるのでしょうか。Protein A/G beads? ですか。抗immunoglobulin 抗体beadsですか。それともbeadsに抗体を結合させるタイプですか。

3.使用している抗体の産生動物種は何ですか。モノクロですか、ポリクロですか。

4. 溶出の際にビーズを懸濁する溶出液の液量はおよそどのくらいですか。免疫沈降後のWBでは溶出液全量をアプライしているのですか、それとも一部ですか。
す。

(無題) 削除/引用
No.8881-3 - 2020/06/01 (月) 16:02:42 - AP
うまくいっていないとか、系を確立しようとかいうときに、
中間のステップごとの反応の良否のチェックもせずに、最終的な結果だけ見て「うまくいかなくて途方に暮れいてます」っていってもしょうがないと思うんだな。

各ステップごとにどういう検討をすれば成否を評価できるかって戦略を考える能力も大事。思いつき、つまみ食い的に、あれこれ試すんじゃなくて、最初から最後まで一段回ごとに検証したらどうか。トラブルシューティングってそう言うことじゃないか。

(無題) 削除/引用
No.8881-2 - 2020/06/01 (月) 12:45:58 - 初心者
それと、ボスから、最終的にはin vivoでやるんだから、免疫沈降は直接法では無くて間接法で試してみたらと言われています。最初何のことかわからなかったのですが、抗体をビーズに反応させてからサンプルを反応させるが直接法、抗体とサンプルの反応を行った後にビーズと反応させるのが間接法なんですね。調べたところ、サンプル中に目的分子の量が少ない場合(関係ない分子が大量に含まれているものをサンプルとする場合)は間接法の方が良好な結果が得られる(場合がある)とのことでした。これから試してみますが、直接法を間接法に変えたところシグナルが良くなった、という経験をされた方はおられるでしょうか?

もう一つ、recombinant XはHisタグがついているので、これを使って免疫沈降したら?という話も出たのですが、Hisでの免疫沈降はトリッキーだ、という同僚の言葉も同時に貰いました。Hisに対する免疫沈降の経験がある方おりましたら、注意点などありましたら教えて頂けますか?

よろしくお願いいたします。

免疫沈降:バンドが弱いのをどうにかしたい 削除/引用
No.8881-1 - 2020/06/01 (月) 12:38:53 - 初心者
よろしくお願いします。

とある分子Xの免疫沈降を行っておりますが、免疫沈降は初めてやる実験ということもあってか、あまりうまくいっておりません。

最終的には、Xをマウスにinjectして、serum中、または組織中のxを免疫沈降して検出したいと思っています。そこで、まずは予備実験を行って免疫沈降の系をしっかりと確立しようと思っています。

そこで、Xを293細胞に強制発現させた後に細胞培養液に放出されてくるXを免疫沈降して検出しよう試みました。Xが発現していることはIP抜きのストレートなWB(細胞培養液をアミコンで濃縮したものをサンプルとしたWB)で確認しています。このWBはキレイに結果が出ています(強いシグナル、市販されているrecombinant Xと同じサイズ)。

Dynabeadsと抗体(上記のストーレートWBで検出に使った抗体)をマニュアル通りに室温10分で反応させた後に洗浄し、そこに細胞培養液を加えてO/Nで反応させ、洗浄後にph2.8のElution Bufferで溶出を3回繰り返し、その溶出液でWBを行った(抗体は上と同じ)ところ、目的のサイズのバンドが1回目の溶出液でかなり弱く、2回目の溶出液ではうっすら程度で、見られました。抗体と同じ種のIgGを用いたネガコンではバンドは見られませんでした。

一応目的のバンドは出たのですが、あまりにシグナルが弱くて(ストレートWBでレーンに流した量の30倍程度をIPして、得られるシグナルが(目算なのでかなり適当ですが)WBの1/20程度の強さで、これではマウスの系に持っていってもうまくいかないのではないかと危惧しております。

免疫沈降でシグナルが弱い時、どのような点を改善するべきでしょうか?自分で試してみたのは以下の4点です。

1)抗体の検討
免疫沈降に使えると謳っている(ただしリファレンスに図は無い)抗体を3種類試したのですが、シグナルが出たのは一つだけでした。

2)反応に使うBufferを変える
最初RIPA Buffer中で反応させていたのですが、もっとデタージェントの弱いものに変えた方が強いシグナルが期待できるのでは?という助言に従ってabcamのマニュアルにあったNon denaturing lysis Bufferで反応させてみましたが、結果は変わりませんでした。

3)洗浄条件を変える
最初はRIPA Bufferで洗っていましたが、その後0.02%Tween-20入りのPBSでの線上に変えてみました。結果は変わらず。

4)溶出条件を変える
Elution Bufferでは溶出した後のDynabeadsに対して、RIPA Buffer+4xLDS Buffer+Reducing Agent(使ってるWBのNuPAGEシステムで使ってるSample Buffer)を加えて70Cで10分加熱した。50kDaと25kDaのIgGのバンドは物凄く強く出たが、目的のサイズのバンドは出ていない模様(バックが強くてとても綺麗な結果とは言い難いですが…)。

ちっともうまくいかず途方に暮れています。よろしくお願い致します。

11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。