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PCRだけでは説得力がないというのは昔の話? トピック削除
No.898-TOPIC - 2012/09/05 (水) 13:46:35 - おお
PCRが普及したことにはPCRで発現(mRNAなど)みていても、可能性を探る段階ではまあいいかもしれませんが、必ずノーザンで確かめなさいといわれることは多かったと思います。定量性に乏しくsemiquantativeと言われてたPCRもいまやqPCRと言われるようになり(そうすることによりノーザンの追加実験は必要ないという流れを作るための策略ということはないでしょうけど)、それだけで済ましている文献も多いのではないかと思います。

qPCR後、何らかの確認(ノーザンなど)をつける必要がみなさんはないと思っていますか?qPCRで投稿してレフェリーからノーザンなどの指摘が最近ありますか?指摘があったとしてどの様に対応していますか?

これらの事について近況を聞かせてください。
 
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(無題) 削除/引用
No.898-8 - 2012/09/10 (月) 19:31:13 - U
少しおおさんの質問の意図とは異なるかもしれませんが、私自身、腫瘍と微小環境との間を連絡する分泌因子の研究をしている絡みで、少し思うところがあるのでコメントさせて頂きます。

目的としている遺伝子や蛋白質が、分泌蛋白など特殊な場合、細胞内蛋白質量はその細胞の蛋白産生をほとんど反映しません。例えば、腫瘍で産生された分泌蛋白が速やかに分泌され、その蛋白を産生する能力のない間質細胞に吸収されてしまう場合、mRNAレベルと相関するのは細胞内蛋白ではなく、in vitroの培養系の場合は、培養上清中に分泌された蛋白量になります。このようなin vitroでの所見をマウスモデルでのin vivo解析に展開しようとすると、どうしてもRNAレベルの解析が必要になります。実際、分泌蛋白の場合、免疫染色では細胞外蛋白が染まってしまいきれいな結果になりませんし、腫瘍と間質細胞を分離して蛋白を抽出する事が技術的に困難である場合も多々あります。この領域での近年の論文を見てみると、やはりqRT-PCRがin vivo解析の主体となっており、northern blotを見る機会はほとんどありません。

私自身、現在論文投稿準備中なのですが、分離細胞を用いたqRT-PCRと短期培養後の上清中蛋白定量が中心になります。マウスモデルなのでSNPについては危惧しませんが、splicing variantsの存在する可能性など気になりますので、cDNA全長でのRT-PCRをqRT-PCRと併用する形になりますが、RTの効率が細胞の種類(腫瘍と間質細胞)によって異なる、それも内因性コントロールでは見られず、特定の遺伝子特異的に見られる可能性については否定できず、投稿する上での気がかりになっています。残念ながら現在私が所属するラボではnorthern blotは完全に過去の技術となっており、私自身もうこの10年程northern blotをやってないという事もありますので、現在の形で投稿する事になると思いますが、reviewerに指摘された場合はシステムをセットアップする必要があると考えています。

論文投稿に当たりnorthernが必要かどうかは断言できませんが、科学的には、northernで確認できればその方がbetterである事は間違いないと思います。御参考になれば幸いです。

(無題) 削除/引用
No.898-7 - 2012/09/08 (土) 21:16:39 - おお
みなさんありがとうございます。いろいろ考えることはあるのですが、ちょっとまとまりません。

>[Re:6] momokoさんは書きました :

> ちなみにmRNAの発現量だけで議論している論文は信用していません。

タンパクを見ないと意味がない。そういう意見はほかにもありますし、私も質問を挙げる時からそうおもっていました。当の私もタンパクの機能解析が多いのでそういう意味ではPCRはほとんどしていません。PCR結局説得力がないというより、最終プロダクトを見ておけば、PCRはあまり必要性をかんじません。しかしながらトランスクリプションの制御のメカニズムとかであればRNAを見ないとタンパクを見てもあまり説得力がない場合も多いかとおもいます。ncRNAであればタンパクはないわけですし、ウイルスであれば放出されたゲノムRNA/DNAを見るのは何らおかしいことではないと思っています。

ありません 削除/引用
No.898-6 - 2012/09/08 (土) 17:40:45 - momoko
私の場合は、ノーザン一度も求められたことはありません。
PCRの信用性があがったこともあると思いますが、私は多くの遺伝子でmRNAの構造(exonの組み合わせ)がわかってきているためだと思います。
つまり、新規の遺伝子かisoform、もしくは臓器間での発現の違い調べる、などでなければ求められないのではないでしょうか。
一度だけ、違うプライマーを使ってRT-PCRをするように求められました。

ちなみにmRNAの発現量だけで議論している論文は信用していません。

(無題) 削除/引用
No.898-5 - 2012/09/06 (木) 11:52:06 - KEN
qPCRに関してですが、私は微量なサンプルでの定量を行うことが多いので、ノーザンやサザンでは感度が不足してしまいます。
qPCRに関して非特異的な検出が問題となるかと思いますが、SYBR法に関してはやはり警戒して実験データを見ますが、TaqManで行われていた場合はある程度信用しています。(ノーザンやサザンをやっていないとしても)
だから、私は、よほど信用が出来るプライマーでない限り、SYBR法で論文は出しません。

ノーザンをやれというツッコミの経験はありませんが、Harmoniaさんが問題とされている”患者群の比較とかいいつつPCRしているなら増幅範囲内のSNPが増幅効率に影響”に関しては、似たようなことをよく突っ込まれますね。

書くと蛇足なのでレビュアーに言われない限り、論文には書かないですが、私は全検体ではありませんが事前にシークエンスしてどこにプライマーおよびプローブを設計するか決めています。また、検出したいターゲットに対して最低2箇所で調べてそれぞれでのデータを比較しています。
プローブはなんやかんや高いですし、後々、感度、特異度の悪い検出方法をひきずって実験をすすめるのはいやなので。
まあ、そこまでやっていない論文も山のように出ているのは確かです。
その分野で最近の論文で定評のある検出方法を用いるのが良いかと思います。

(無題) 削除/引用
No.898-4 - 2012/09/06 (木) 10:06:37 - う
私が住んでいる分野だからかもしれませんが、

タンパク質レベルで結論を言うことが多い昨今なので、
mRNAの発現パターンはタンパク質の発現や機能等を言うための
前段階でしかないので、そこまで突っ込まない。

とか、

ウイルスRNA自体の定量であるとか(ノーザンほど多量に集められない)
miRNAとかも、ノーザンに耐えられるほど多量に集めることが難しいと
みんな知っているから。

とか。

あと、ストーリー中の重要度というお話に、全く同意です。

ストーリー中の重要度によってということが前提ですが、
私のあくまで「深く考えないで言う一言」ですが、

RNAの発現量の大小で結論するようなことは、まぁどうなのかな。
つまり少なくともその細胞、組織で発現しているということでしょ?
(少なくとも発現していると認識)
で、一番重要な機能は何なの?
です。

つまり、最近の論文のストーリーでRNAの発現の違い(2倍とか3倍とか)は
さほど重要でないことが多いのではないかなぁ、と。

私としては、ノーザンまでやった論文を見ると
(それが最もいい定量かどうかという議論もあるかも)
細かく調べた論文だと関心します。

徒然なるままに。

(無題) 削除/引用
No.898-3 - 2012/09/06 (木) 04:03:26 - おお
>[Re:2] Harmoniaさんは書きました :
> 最近、論文を書いていませんが。
>
> ぼくがレフェリーになったら、よほど良く考えて設計されたPCRでなければ、
> また、全体ストーリーとの整合性がなければ、疑問を呈します。
>
> 定量性は改善されているとは言うものの、RNAを調べたいならRT効率がサンプル間で有意差有りとは言えない根拠を求めるでしょうし、患者群の比較とかいいつつPCRしているなら増幅範囲内のSNPが増幅効率に影響していない根拠を聞くでしょうし。
> 技術そのものというよりは、ストーリーの中の重要度を見るというところでしょうか。

ありがとうございました。
ストーリーのなかの重要性と実験の信頼度はセットで考えるひつようがありますね。

ストーリーに整合性があれは、OKとおもえるほどPCRの信頼性が築き上げられているということでしょうか?

メーカーが検出用に設定したプライマーセットを使ったりすることでプライマーの信用度を確保(ごまかせる)できるのかもしれませんね。

RTの効率も見えないところです、そういうステップがRTPCRの盲点になっているというか、簡単に信頼するに至らない部分とはおもいますが、これって簡便にチェックする方法は樹立してますか?トレーサーをいれるのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.898-2 - 2012/09/05 (水) 21:32:16 - Harmonia
最近、論文を書いていませんが。

ぼくがレフェリーになったら、よほど良く考えて設計されたPCRでなければ、
また、全体ストーリーとの整合性がなければ、疑問を呈します。

定量性は改善されているとは言うものの、RNAを調べたいならRT効率がサンプル間で有意差有りとは言えない根拠を求めるでしょうし、患者群の比較とかいいつつPCRしているなら増幅範囲内のSNPが増幅効率に影響していない根拠を聞くでしょうし。
技術そのものというよりは、ストーリーの中の重要度を見るというところでしょうか。

PCRだけでは説得力がないというのは昔の話? 削除/引用
No.898-1 - 2012/09/05 (水) 13:46:35 - おお
PCRが普及したことにはPCRで発現(mRNAなど)みていても、可能性を探る段階ではまあいいかもしれませんが、必ずノーザンで確かめなさいといわれることは多かったと思います。定量性に乏しくsemiquantativeと言われてたPCRもいまやqPCRと言われるようになり(そうすることによりノーザンの追加実験は必要ないという流れを作るための策略ということはないでしょうけど)、それだけで済ましている文献も多いのではないかと思います。

qPCR後、何らかの確認(ノーザンなど)をつける必要がみなさんはないと思っていますか?qPCRで投稿してレフェリーからノーザンなどの指摘が最近ありますか?指摘があったとしてどの様に対応していますか?

これらの事について近況を聞かせてください。

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