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ノーベル化学賞 トピック削除
No.9209-TOPIC - 2020/10/08 (木) 12:58:26 - 老兵
CRISPR/Cas9の開発に与えられましたね。順当な授賞でめでたいことです。

以前からの疑問でお詳しい方に教えて貰いたいことがあります。CRISPR/Cas9でゲノム上の狙った場所に簡単にdouble strand break(DSB)を入れることができるようになったことは素晴らしいことですが、それでゲノム編集(特にノックイン)ができるようになるには、前提としてDSBがあれば高効率で相同組換えを誘導できるということがあると思います。これは当時、ZFNやTALENなどを使った研究で既に共通認識だったのでしょうか?

さらにそれより古い仕事で、長大な認識配列を持つ酵素か何かを使った培養細胞における実験では、それほど高効率ではないけれど相同組換え体も取れないことはない程度だったような記憶もあります。
 
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No.9209-7 - 2020/10/08 (木) 15:45:16 - s
自分ではCrisprしか経験はないけど。

調べると、CrisprのほうがTALENより効率がいい一方、TALENのほうがoff-target効果は小さいとある。Crisprのほうが流行ったのは、性能というよりも塩基対形成により特異性を決めるというのが簡便であり且つわかり易かったからでしょう。

もちろん流行れば技術革新も進むので、最終的には他の技術よりよいものにはなるだろうけど。

最近発表されたミトコンドリアゲノムの編集など、まだTALENの活躍場所はあると思う。

(無題) 削除/引用
No.9209-6 - 2020/10/08 (木) 15:19:09 - G25
CRISPR/Cas9という高精度高効率の標的切断の系ができてようやく確実性実現性の高い手法になったわけで、だからこその今回の受賞でしょうよ。

(無題) 削除/引用
No.9209-5 - 2020/10/08 (木) 15:15:30 - G25
>ZFNやTALENの頃にそんなに高効率だというイメージがなかったのでお尋ねしました。

ZFNやTALENはターゲティングヌクレアーゼとしての精度も切断の精度も確実性も良くなかったというだけの話でしょうよ。

(無題) 削除/引用
No.9209-4 - 2020/10/08 (木) 15:09:42 - 老兵
ありがとうございます。組換え修復の機構を利用していることは理解しているのですが、ZFNやTALENの頃にそんなに高効率だというイメージがなかったのでお尋ねしました。

所属機関の実験動物センターがノックアウトマウスやノックインマウスのサービスをやっているのですが、利用者セミナーで実験のデザインを相談したら、効率が良いから一回の実験で欲しいものが取れるし、essential geneのヘテロなんてまず取れないみたいなことを言われたのですが、かなり盛った話だったのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.9209-3 - 2020/10/08 (木) 13:21:13 - G25
>前提としてDSBがあれば高効率で相同組換えを誘導できるということがあると思います。これは当時、ZFNやTALENなどを使った研究で既に共通認識だったのでしょうか?

ZEN TALENよりはるか以前から知られていた現象だと思います。
自然界でもDNA修復機構、トランスポゾンの離脱に伴う現象やDSBやhoming endonuclease因子の挙動などで半ば常識であったはずです。

>さらにそれより古い仕事で、長大な認識配列を持つ酵素か何かを使った培養細胞における実験では、それほど高効率ではないけれど相同組換え体も取れないことはない程度だったような記憶もあります。

そういう報告は記憶にありませんが、
I-SceIのようなhoming endonucleaseを使ったノックイン技術はいろいろありました。例えばショウジョウバエのtergetingとか(もっともこれはホスト側ではなく、ドナーコンストラクト上の相同配列を切断して相同組換え修復を惹起することによる)。
homing endonucleaseは長い認識配列をもちますが、そもそもhoming endonuclease(因子)とは自然界でどういう挙動をするものであるか考えてみたら(宿主ゲノムの特定の一箇所を切断して相同組換え修復で自らのコピー数を増やしていくselfish geneic elementです)、そういう応用は素直に出てきますね。

(無題) 削除/引用
No.9209-2 - 2020/10/08 (木) 13:18:37 - AA
相同組換修復自体は基本的なDNA修復機構の一つです。
もともと旧来のgene targetingでも利用されていた仕組みで、その場合は「たまたま」目的の領域で相同組換修復が作用するときにだけ、任意の改変を行うことが出来ていました。
逆に言えば、特に何もしなくても入ることもある程度の頻度では作用する機構なので、標的のところにDSBを入れれば相対的に高効率になる、ということです。
実際には、非相同末端結合などの相同組換修復以外の修復機構も当然作用していますし、普通はそれらのほうが多数を占めます。
相同組換修復を介した改変効率はゲノム編集を用いることで旧来の仕組みと比べれば圧倒的に高効率になりましたが、1回の実験で必ず目的の成果物が得られるほど高効率かと言われればそうではありません。
なので相同組換修復の関連分子の強制発現などで効率をあげようとする試みは現在も行われていますし、相同組換修復を介さない改変形式の開発も続いています

ノーベル化学賞 削除/引用
No.9209-1 - 2020/10/08 (木) 12:58:26 - 老兵
CRISPR/Cas9の開発に与えられましたね。順当な授賞でめでたいことです。

以前からの疑問でお詳しい方に教えて貰いたいことがあります。CRISPR/Cas9でゲノム上の狙った場所に簡単にdouble strand break(DSB)を入れることができるようになったことは素晴らしいことですが、それでゲノム編集(特にノックイン)ができるようになるには、前提としてDSBがあれば高効率で相同組換えを誘導できるということがあると思います。これは当時、ZFNやTALENなどを使った研究で既に共通認識だったのでしょうか?

さらにそれより古い仕事で、長大な認識配列を持つ酵素か何かを使った培養細胞における実験では、それほど高効率ではないけれど相同組換え体も取れないことはない程度だったような記憶もあります。

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