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組み換えタンパク質の精製 トピック削除
No.6183-TOPIC - 2017/08/04 (金) 16:59:18 - 亀子
現在私は組み換えタンパク質の調製を行っています。

VectorにPET-28b vectorを
InsertにscFvをコードする遺伝子を用いて
プラスミドの調製を行いました。
このプラスミドをBL21(DE3) competent cellに形質転換しました。
コロニーPCRを行い、配列解析を行ったところ
目的の配列を持つプラスミドが調製できていることがわかりました。

その後IPTG誘導をかけ目的タンパク質の発現を行いました。
そして超音波処理で細胞の破砕を行い
遠心により可溶性タンパク質(sup)と大腸菌側(ppt)に分け回収しました。

そのsupとpptをCBB染色とWesternBlottingで確認したところ
どちらともで目的の高さにバンドを確認することができました。
しかし、目的タンパク質のほとんどが
ppt側(おそらく封入体)に存在することがわかりました。
1%Tritonを加えて超音波処理を行っても回収率はさほど上がりませんでした。

そこでかろうじて回収できたsup側の可溶性タンパク質を
Niカラムで精製し
500mM Imidazole P-Buffer を用いて溶出しました。
溶出液をCBB染色で確認したところ
目視で確認できる濃さでバンドを確認できました。

そして現在FACSにより細胞との結合性を評価するために
Niカラム後の溶出液からImidazoleを除去したいと考えています。

まず透析を行ってみたのですが
透析後の溶液をSDS-PAGEしCBB染色した結果、全くバンドが確認できませんでした。
そこで、透析後のサンプルを限外濾過で濃縮しましたが、
それでもバンドは全く見えませんでした。

次に限外濾過でBufferの交換を試みました。
その後同様にSDS-PAGEしCBB染色した結果、全くバンドが確認できませんでした。

タンパク質が膜に吸着したのではないかと考えています。

細胞との結合性を評価するために
Imidazoleの除去がどうしても必要です。
そこで除去する方法について何か良いアドバイスがあれば教えて頂けると助かります。

長文になってしまい申し訳ありません。
 
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7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.6183-7 - 2017/08/07 (月) 17:35:12 - 亀子
>mon様

親切にありがとうございます。
遺伝子組み換えは素人でなかなかうまくいかず困っているため
助言を頂き非常に助かります。
ぜひ試していきたいと思っております。

(無題) 削除/引用
No.6183-6 - 2017/08/07 (月) 11:33:11 - mon
Fc融合タンパク用のベクターもWAKO等で販売していますので、細胞培養ができる環境ならscFv-Fcの調製は早い容易ですよ。培養細胞への遺伝子導入は遺伝子組換え実験に該当しませんし(新規発現ベクターへの組み込みは該当)。

(無題) 削除/引用
No.6183-5 - 2017/08/06 (日) 22:11:45 - 亀子
>mon様

ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。

scFv巻き戻し法 削除/引用
No.6183-4 - 2017/08/04 (金) 21:28:42 - mon
https://www.jstage.jst.go.jp/article/scej/2003f/0/2003f_0_598/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/biophys/44/3/44_3_102/_pdf

(無題) 削除/引用
No.6183-3 - 2017/08/04 (金) 18:40:40 - 亀子
>mon様

細胞内発現ベクターだったんですね。
自分の知識不足でした。申し訳ありません。

それでは、ppt側に目的タンパク質が多く存在するのは
正解だったってことですね。。。

大変参考になりました。ありがとうございました。

今後はご提案頂いた(1)〜(4)の実験を行っていきたいと考えています。
拝見させて頂いたところ
(1)が一番早く検討できそうかと思ったので、
(1)から行ってみたいと思います。

(1)に関するプロトコルなどは一般的に確率されてるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.6183-2 - 2017/08/04 (金) 18:10:24 - mon
pET-28b vectorは、細胞(菌体)内発現ベクターですね。
scFvですとフォールディングに正しいタンパク内S-S結合が必要です。
おそらく可溶性タンパクは、正常にフォールディングしていない可能性が高く、triton等が抜けると膜等に吸着してしまうのだと思います。
以下の4つの方法があります。確実なのは(4)。
(1)沈殿画分をグアニジンで可溶化し変性状態のままHisタグで精製し、段階的な透析によってフォールディングさせる手法が報告されています。
(2)NEBで販売されているSHuffle T7Express Competent E.coliで可溶性scFvを調製する。
(3)収量は減りますが、ペリプラズム発現用pETベクターを利用して、低温(25度)で一晩発現誘導してください。
(4)scFv-Fc融合タンパクとしてCHO細胞で一過性遺伝子導入で分泌、proteinAカラムで精製してください。293細胞でも可能。
高価ですが収量が高い無血清培地と遺伝子導入試薬のKitが発売されています。ただし8%CO2で回転培養できる機器が必要。

組み換えタンパク質の精製 削除/引用
No.6183-1 - 2017/08/04 (金) 16:59:18 - 亀子
現在私は組み換えタンパク質の調製を行っています。

VectorにPET-28b vectorを
InsertにscFvをコードする遺伝子を用いて
プラスミドの調製を行いました。
このプラスミドをBL21(DE3) competent cellに形質転換しました。
コロニーPCRを行い、配列解析を行ったところ
目的の配列を持つプラスミドが調製できていることがわかりました。

その後IPTG誘導をかけ目的タンパク質の発現を行いました。
そして超音波処理で細胞の破砕を行い
遠心により可溶性タンパク質(sup)と大腸菌側(ppt)に分け回収しました。

そのsupとpptをCBB染色とWesternBlottingで確認したところ
どちらともで目的の高さにバンドを確認することができました。
しかし、目的タンパク質のほとんどが
ppt側(おそらく封入体)に存在することがわかりました。
1%Tritonを加えて超音波処理を行っても回収率はさほど上がりませんでした。

そこでかろうじて回収できたsup側の可溶性タンパク質を
Niカラムで精製し
500mM Imidazole P-Buffer を用いて溶出しました。
溶出液をCBB染色で確認したところ
目視で確認できる濃さでバンドを確認できました。

そして現在FACSにより細胞との結合性を評価するために
Niカラム後の溶出液からImidazoleを除去したいと考えています。

まず透析を行ってみたのですが
透析後の溶液をSDS-PAGEしCBB染色した結果、全くバンドが確認できませんでした。
そこで、透析後のサンプルを限外濾過で濃縮しましたが、
それでもバンドは全く見えませんでした。

次に限外濾過でBufferの交換を試みました。
その後同様にSDS-PAGEしCBB染色した結果、全くバンドが確認できませんでした。

タンパク質が膜に吸着したのではないかと考えています。

細胞との結合性を評価するために
Imidazoleの除去がどうしても必要です。
そこで除去する方法について何か良いアドバイスがあれば教えて頂けると助かります。

長文になってしまい申し訳ありません。

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