Bio Technical フォーラム

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ERKリン酸化が実験者により異なる トピック削除
No.7053-TOPIC - 2018/07/06 (金) 02:44:01 - からら
初めまして。
GPCRの活性化によるERKリン酸化の実験をしているのですが、このリン酸化が実験者により見えたり見えなかったりで苦戦しております。何か経験がある方がいらっしゃったらと思い、こちらに質問を投稿いたしました。

実験内容は、HEK293細胞を播種24時間後にGPCRをトラフェ、さらに24時間後に血清なし培地にしてそこから16時間培養後アゴニストを添加、ERKのリン酸化をWestern blottingにより検出するというものです。
ポジコンとしてそのGPCRを活性化しERKのリン酸化を引き起こすとよく知られているアゴニストを用いておりますが、この段階でうまくいく人はいつもうまくいき、うまくいかない人はいつもうまくいきません。(うまくいかない=Vehicleのみのときと同程度)

実験条件としては同じプロトコールを使用したうえで、
- トラフェ:それぞれが増やしたプラスミド使用。全部ではありませんが、ほかの実験で使用できること確認済み
- アゴニスト:同じ大元、同じように保管されたものを使用
- アゴニスト処理時間:5分
- Lysis bufferにPhosphatase inhibitorは含まれています
- Total ERKはきれいに出ているので転写等ウエスタン自体には大きな問題はなさそうです

現在うまくできていた人たちが皆卒業、就職等でいなくなってしまい、私がその実験をブランクありで引き継いだのですがポジコンですらリン酸化が見えず、うまくいっていた人たちに細かい手技を見てもらうということもできない困った状況になっています。
個人的には可能性としてはトラフェがうまくいっていない、もしくは薬液添加時の操作によりVehicleコントロールでもリン酸化してしまっている等考えていますが、トラフェはともかく、薬液添加時の操作についてはどうしたらいいのかわからず困っています。(薬液添加は古い培地をアスピレートし、アゴニスト入りの培地に替えるという一般的だと思われる方法を使っています)

長くなってしまいましたが、なにかリン酸化を見るうえで特に注意したほうがいいこと等ご存知の方がいらっしゃいましたら、アドバイスいただけるとありがたいです。
 
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11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.7053-11 - 2018/07/07 (土) 14:56:49 - AP
多段階からなる実験系なのにいきなり最終的なアウトプット=P-ERKが検出できない、からトラブルシュートしようというのが無理がある。中間段階の可否がわからないのに、あれこれ言っても当てずっぽうにしかならん。

言うまでもないと思いますが、一段階ずつちゃんと動いているかどうか見るべきでしょう。まずはトランスフェクションしたGPCRがちゃんと発現しているか、発現効率どれくらいか、から。

(無題) 削除/引用
No.7053-10 - 2018/07/07 (土) 10:53:29 - mon
細胞の洗浄も、個人差は出やすいです。
血清入り培地を乾燥に注意してアスピレーターで吸い取った後、蓋をしてdishを30-45度傾けて10-30秒放置してください。10cm dishなら0.5~1.5mLほど残培地が確認できます。これを再度吸い取らないと、無血清培地を入れても持ち込み血清の影響が残ることあります。
1/3~半量ほどの暖めた無血清培地で一度リンスしきっちり洗浄することで、実験結果が安定します。

(無題) 削除/引用
No.7053-9 - 2018/07/07 (土) 08:14:16 - おお
>細かい培養の手技はラボ内でも統一のプロトコールがなく、

これが正解とか正しいやり方というのはときによってはなく、ケースバイケースなのでこの方法が正しいとか固定観念を持たないほうがいいとおもいます。場合によってはあなたがやった方法のほうがベストの実験もあるかもしれませんから。

(無題) 削除/引用
No.7053-8 - 2018/07/07 (土) 00:42:49 - からら
皆さま、たくさんのアドバイスをありがとうございます。ご提案くださったことを試してみたいと思います。

トラフェ効率をちゃんと確認すべき、というのはボスにも何度か話をしているのですが、抗体がない、タグ付きはタグによる影響があるかもしれないし、その価値がないと遠まわしに言われてしまいましたので、私の考え方がよくないのかと思っていました。おそらくこれまではできる人がいたので、個人差の原因を探すよりもできる人に全部やらせた方が早いと考えていたのだと思います。今はそれもできませんので、きちんとボスと話をしてこの件については個人の手技の問題と片付けてしまわないではっきりと原因を探す必要があることを伝えたいと思います。

とも様

アゴニストに関しては分注して-80℃保存をしていたものを複数種使って確認しましたがどれもリン酸化なしだったのでおそらくはアゴニストよりも細胞側もしくは操作の問題かなと考えておりました。
ただ、確かに-80でも時間によって分解するものはありそうなので、新しく購入できるものは購入したいと思います。
ERKリン酸化の度合いですが、Vehicleの定量をすると2から3倍はあったと思います。少なくともアゴニストありではっきりと濃いバンドが見え、私の薄いバンドとは明らかに違う印象でした。トラフェなしではリン酸化しないことは過去に確認されているようです。

こん様

ソニケーションによる破砕は試したことがありませんでした。私もCST社の抗体を使用していますのでそのプロトコールを確認してみたいと思います。

り様

時間のカウントの仕方(どの時点でタイマーを開始するか)や止め方に関する個人差はかなりありそうです。実際に過去の人たちがやっていた方法を見ていないので、数分でもかなり変わってしまうこともあり、その点はかなり心配しています。一応プロトコール上はLysis bufferを入れて止める、となっておりました。(本来はPBSで洗うべきなのですが、過去の検討によりそれは廃止にされたようです)
5分がピークだという過去データに従っていましたが、確かに人それぞれ少しずれが出てしまうことがあるのかもしれません。タイムコースを試すことを検討してみたいと思います。

おお様

培地交換時の洗いに関してはプロトコールに記載がありませんでしたので気が付きませんでしたが、確かに人によっては当たり前のこととして記載が省略され、やる人とやらない人がいたのかもしれません。試してみたいと思います。
ボスが細胞培養経験ない人なので、細かい培養の手技はラボ内でも統一のプロトコールがなく、経験者はそれぞれの手技で、新人は誰に教わったかでかなり違ってそうなので、その辺の影響もありそうです。
私も培地や薬液の入れ方でベースが変わってしまうのではないかと心配してます。薬液を直接添加のほうもいろいろと問題は出てきそうですが、検討してみたいと思います。
血清によるERKリン酸化に関してもKIO様ご提案のPhorbol esterによる刺激と並行して試してみたいと思います。

KIO様

トラフェ抜きのポジコンは抗体がない現在のラボの状況からしてすぐにできる一番いい案かもしれません。この結果次第ではボスの説得しやすくなると思います。
確か少しだけPMAがあったはずなのでそれを使用している文献を探してみたいと思います。

追伸 削除/引用
No.7053-7 - 2018/07/06 (金) 08:23:34 - KIO
positive controlをトランスフェクションしなくてもERKをリン酸化させる刺激としたらいかが?

positive controlとして”トランスフェクションしていなくてもERKをリン酸化させる刺激”を使用したらいかが?
と意味ですから、念のため。

positive control 削除/引用
No.7053-6 - 2018/07/06 (金) 08:17:22 - KIO
positive controlをトランスフェクションしなくてもERKをリン酸化させる刺激としたらいかが?
そうすればどこに問題があるか特定する手掛かりになるのでは?
ERKをリン酸化する刺激についてはphorbol esterだったかな?文献で調べてみてください。刺激の種類だけでなく濃度とか時間とかも重要ですよ。

(無題) 削除/引用
No.7053-5 - 2018/07/06 (金) 07:28:57 - おお
トランスフェクションの効率はクリティカルなので何らかの形で評価が必要かと思います。単純にWBでやると20%でもバンドがしっかり確認できたり場合も多いので、そういうところにも慎重になるべきかと。
「ポジコンとしてそのGPCRを活性化しERKのリン酸化を引き起こすとよく知られているアゴニスト」で動かないならなおさらそこは気になるところです、

この手の実験はよくわからないことがおおいですが、無血清培地に変えるときPBSか無血清培地で2かいほど洗いなるべく血清のCarry overをなくすとどうでしょうか。

>薬液添加は古い培地をアスピレートし、アゴニスト入りの培地に替えるという一般的だと思われる方法を使っています

MAPKはちょっとした刺激で動くような感触があるので、古い培地に10Xぐらいに培地で希釈した薬物を加えたほうがいいかなぁと漠然と思ってます。

ポジコンとしてそのGPCRを活性化しERKのリン酸化を引き起こすとよく知られているアゴニストを使っているようですが、血清入りの培地に変えるだけでERKのリン酸化は起こりますので場合によってはそれもポジコンとして考えてみてはどうでしょうか、

(無題) 削除/引用
No.7053-4 - 2018/07/06 (金) 07:09:42 - り
可能でしたら、トランスフェクション効率の確認はした方がいいと思います。

GPCRシグナルの場合、1分以内にピークに達したのち、5分から10分でベースラインより下がってしまうような場合もあり得るので、アゴニスト刺激後のタイムコースを一回見ておくと良いと思います。

あと、5分でしっかり刺激を止める方法が、人によって違うという事はないでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.7053-3 - 2018/07/06 (金) 06:50:22 - こん
他のタンパクですがCST社のリン酸化抗体を使っていた時にメーカー相談したことがあります。

CST社ではホームページで公開している超音波破砕法によるサンプリングを推奨しているようです。(RIPAなどを使わず、SDSSBで、とにかく素早く破砕し。素早くボイル)

劇的に改善したことがあります。

(無題) 削除/引用
No.7053-2 - 2018/07/06 (金) 05:58:46 - とも
プラスミドがきちんとワークしていることは確認していますか?つまりウエスタンで、その強制発言バンドはでますか。プラスミドの凍結融解を繰り返してるとプラスミドは死にます。もう一度プレップしなおしてもいいかもですね。

アゴニストも、凍結融解で死にます。
新しく購入するかした方がいいのかも。

うまく行っていた時にはERKのリン酸化はトラフェありなしでどの程度違いますか?
293はエンドでそのGPCRは発言していない、もしくはそのアゴニストは効果なしですか。

以前にうまくいっていた人の試薬にバクテリアか何かがコンタミしていて、そいつを細胞にぶち込むとLPSの刺激によってERKがリン酸化されていた、という例は知っています。

ERKリン酸化が実験者により異なる 削除/引用
No.7053-1 - 2018/07/06 (金) 02:44:01 - からら
初めまして。
GPCRの活性化によるERKリン酸化の実験をしているのですが、このリン酸化が実験者により見えたり見えなかったりで苦戦しております。何か経験がある方がいらっしゃったらと思い、こちらに質問を投稿いたしました。

実験内容は、HEK293細胞を播種24時間後にGPCRをトラフェ、さらに24時間後に血清なし培地にしてそこから16時間培養後アゴニストを添加、ERKのリン酸化をWestern blottingにより検出するというものです。
ポジコンとしてそのGPCRを活性化しERKのリン酸化を引き起こすとよく知られているアゴニストを用いておりますが、この段階でうまくいく人はいつもうまくいき、うまくいかない人はいつもうまくいきません。(うまくいかない=Vehicleのみのときと同程度)

実験条件としては同じプロトコールを使用したうえで、
- トラフェ:それぞれが増やしたプラスミド使用。全部ではありませんが、ほかの実験で使用できること確認済み
- アゴニスト:同じ大元、同じように保管されたものを使用
- アゴニスト処理時間:5分
- Lysis bufferにPhosphatase inhibitorは含まれています
- Total ERKはきれいに出ているので転写等ウエスタン自体には大きな問題はなさそうです

現在うまくできていた人たちが皆卒業、就職等でいなくなってしまい、私がその実験をブランクありで引き継いだのですがポジコンですらリン酸化が見えず、うまくいっていた人たちに細かい手技を見てもらうということもできない困った状況になっています。
個人的には可能性としてはトラフェがうまくいっていない、もしくは薬液添加時の操作によりVehicleコントロールでもリン酸化してしまっている等考えていますが、トラフェはともかく、薬液添加時の操作についてはどうしたらいいのかわからず困っています。(薬液添加は古い培地をアスピレートし、アゴニスト入りの培地に替えるという一般的だと思われる方法を使っています)

長くなってしまいましたが、なにかリン酸化を見るうえで特に注意したほうがいいこと等ご存知の方がいらっしゃいましたら、アドバイスいただけるとありがたいです。

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