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タンパク質が分解を受け、融合した蛍光タンパク質だけが発現する トピック削除
No.7224-TOPIC - 2018/09/12 (水) 12:27:00 - ms
いつも勉強させていただいております。
現在膜タンパク質のC末に蛍光タンパク質を融合し、
大腸菌発現系においてその発現量を見積もっています。

そこで発現条件を振ったり膜タンパク側に変異を導入しているのですが、蛍光値が高いものの多くは膜タンパクが多く発現しているのではなく、蛍光タンパクが単独で存在し膜タンパク質との融合では発現していないということが起きています。
SDS-PAGEでは、[膜タンパク質+蛍光タンパク質]:[単独の蛍光タンパク質]=2:8程度になるものさえあり、これでは蛍光タンパク質の切れやすさ(便宜上こう表現します)を見ているだけで膜タンパクの発現量を見積もれていないと考えています。

※条件を最適化した野生型や熱安定性の高い(安定な)変異体では8:2程度で単独の蛍光タンパク質はマイナーとなっています。


私の考えでは誘導が強すぎたり、変異の影響で不安定なフォールディングになることで、翻訳されながら膜タンパク部分のみが分解され、残った可溶性タンパクは問題なくフォールドして蛍光団を形成すると考えています。
通常なら全長がインクルージョンボディとなるはずなのですが、現に蛍光タンパク質のみ存在しているのでこのような考えに至りました。

このような現象、他に推測される原因、またはそれらを確かめる実験をご存知の方がいらっしゃいましたらご教授いただけますでしょうか。

よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.7224-8 - 2018/09/13 (木) 11:33:35 - mon
※βバレルが強いせいか蛍光タンパクは完全に変性せずSDS処理後でも蛍光団を保持しています。
ここが気になるな〜。
全タンパクが完全にSDSで変成>可溶化していない可能性はないかな(SDSが足りない等の理由で)?

(無題) 削除/引用
No.7224-7 - 2018/09/13 (木) 10:55:32 - ms
おお様

もっともなご指摘かと思いますが
ファーストスクリーニングをSDS-PAGEで確認しているだけで
可溶化、精製後にもSDS,NAtive-PAGEを見ています。

そちらでも同様な膜タンパク質:蛍光タンパク質の割合ですので
培養段階でも一定の評価ができるという判断です。

(無題) 削除/引用
No.7224-6 - 2018/09/13 (木) 03:02:00 - おお
>この段階では破砕も可溶化も行っておらず、
>菌体のままSDS-PADEにかけるという非常にクルードな状態のものを見ています。

サンプルバッファーでボイルしていれば可溶化できていると思いますが、菌体をそのままWellに入れているの?

もしそうだったら壊れてない大腸菌に含まれるものが溶出されてなかったりして、考えている考察は無理があると思いますが。

Wellの底や、スタッキングと分離用ゲルの間に引っかかったりして、そこに蛍光が検出されないかも気になるところです。また可溶化がうまく行かず数分子のアグリゲーションがそのまま泳動されてないかもきになります。

膜タンパクということなので、野生型であってもフォールディンがうまく行っているのだろうかと言うのも不思議なところです。

(無題) 削除/引用
No.7224-5 - 2018/09/12 (水) 15:23:07 - ms
AP様

この段階では破砕も可溶化も行っておらず、
菌体のままSDS-PADEにかけるという非常にクルードな状態のものを見ています。

発現量は少なくCBB染色で見られるわけではないので
そのまま蛍光写真で見ています。
※βバレルが強いせいか蛍光タンパクは完全に変性せずSDS処理後でも蛍光団を保持しています。

また、説明がわかりにくくなってしまいましたが
不安定(と思われる)変異体を発現させた際、「融合タンパク質の量は野生型とほぼ変わらず」
単独蛍光タンパク質の量だけが増えているという状態です。

ですので
野生型や安定化変異体がおかしなフォールディングとなった場合には
インクルージョンボディとなり、蛍光も観察できず
不安定化変異体がおかしなフォールディングとなった場合には
膜タンパク質部分だけ分解され単独RFPの量が増える。
というあり得なさそうな考えに至りました。

(無題) 削除/引用
No.7224-4 - 2018/09/12 (水) 14:42:55 - AP
原核生物はもともとpolycistronicなので、GFP直前のRBSから翻訳が始まってもおかしくないと思いますね。

ところで、タンパク質の抽出は全タンパク質ですか? 可溶画分のみですか?
膜タンパク質はもともと大腸菌で発現させると毒性で、大腸菌が育たないか、インクルージョンボディになるものです。膜タンパク質部分をもっている融合タンパク質が不溶化しているために少なく見積もられている可能性はありませんか。

(無題) 削除/引用
No.7224-3 - 2018/09/12 (水) 13:29:12 - ms
mon様

書き損じていた重要なご指摘ありがとうございます。
確かに蛍光タンパク質上流(βバレルを形成する前の領域)に開始コドンとSD様配列があります。

メインが発現量の低い膜タンパク質ということもあり
この領域の弱いSD配列からでも可溶性の蛍光タンパク質は比較的発現する可能性も考えていたのですが
その翻訳が融合タンパク質側のタンパク質に影響されるということはあるのでしょうか。

発現誘導や膜タンパク質の安定性によって蛍光タンパク質の発現量が変わることに納得いく説明が見つからず詰まっております。

(無題) 削除/引用
No.7224-2 - 2018/09/12 (水) 12:50:06 - mon
蛍光タンパクの上流あるいは本来のin-frameのATG(GTG)コドンの6~15bp上流にSD(RBS)様配列(AGG、GGA等)はないですか。もし存在するとそこから翻訳が始まっている可能性があります。

タンパク質が分解を受け、融合した蛍光タンパク質だけが発現する 削除/引用
No.7224-1 - 2018/09/12 (水) 12:27:00 - ms
いつも勉強させていただいております。
現在膜タンパク質のC末に蛍光タンパク質を融合し、
大腸菌発現系においてその発現量を見積もっています。

そこで発現条件を振ったり膜タンパク側に変異を導入しているのですが、蛍光値が高いものの多くは膜タンパクが多く発現しているのではなく、蛍光タンパクが単独で存在し膜タンパク質との融合では発現していないということが起きています。
SDS-PAGEでは、[膜タンパク質+蛍光タンパク質]:[単独の蛍光タンパク質]=2:8程度になるものさえあり、これでは蛍光タンパク質の切れやすさ(便宜上こう表現します)を見ているだけで膜タンパクの発現量を見積もれていないと考えています。

※条件を最適化した野生型や熱安定性の高い(安定な)変異体では8:2程度で単独の蛍光タンパク質はマイナーとなっています。


私の考えでは誘導が強すぎたり、変異の影響で不安定なフォールディングになることで、翻訳されながら膜タンパク部分のみが分解され、残った可溶性タンパクは問題なくフォールドして蛍光団を形成すると考えています。
通常なら全長がインクルージョンボディとなるはずなのですが、現に蛍光タンパク質のみ存在しているのでこのような考えに至りました。

このような現象、他に推測される原因、またはそれらを確かめる実験をご存知の方がいらっしゃいましたらご教授いただけますでしょうか。

よろしくお願い致します。

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