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SDS-PAGE用のタンパク濃度測定 トピック削除
No.7972-TOPIC - 2019/06/11 (火) 18:56:40 - あおい
いつもありがとうございます。
タイトル内容の質問です。

私の研究室では、組織にせよ細胞にせよ溶解bufferでタンパク抽出したのちに、BCA Protein Assayでタンパク濃度測定をしてから5xSDS sample bufferを追加して(+95℃ 5分)、全wellが同じタンパク質量となるようにSDS-PAGE gelにapplyしております。

しかし、実験本やネットの書き込みではしばしば、直接SDS sample bufferに溶かしてgelにapplyするという方法をかなり見かけます。(TCA、アセトン沈殿後のタンパク溶解なども同様に)

タンパク濃度を測定せずにウェスタンにいった場合かなりinternal controlがずれるかと思われますが、皆様どうやって検証などしているのでしょうか。

予想としてはCBBで染色後にimage Jなどで定量して、再度ウェスタン用にSDS pageを行う。なのですが、1回目は捨てサンプルということでしょうか?

それとも、たとえば標的タンパク/internal controlの割合をみたいだけで、champion figureでないものは、well間のばらつきは無視して計算だけしてデータを集める、ということなのでしょうか?

周りに経験豊富な方がいないためわからないことが多いです。
よろしくお願いします。
 
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9件 ( 1 〜 9 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.7972-9 - 2019/06/12 (水) 11:14:09 - AP
沈殿・乾燥させたサンプルで十分な量があるなら、その時点で質量を量るのが一番いいと思います。比色・吸光度はしょせん重量の推定手段でしかないのですから。それを直接サンプルバッファーに懸濁する。

ヒストンを選択的に抽出するような場合、ヒストンと他の夾雑タンパク質の比率がチューブごとに違っているのかもしれません。だから水で溶かして吸光度でそろえても、抗体でヒストンだけ検出するとばらばらになるとか。

結局、定量してサンプル量をそろえても、そういう問題はつきまといます。

抗体で検出でなく、CBBや銀染色で見た様子はどうでしょうか?
ヒストンみたいに量が多いタンパク質なら抗体を使わなくても見えるんじゃないかと思いますが。

(無題) 削除/引用
No.7972-8 - 2019/06/12 (水) 10:35:41 - おお
ヒストンはTCAでどの程度沈殿するのですか?酸で抽出されるような蛋白なのでそのせいでばらついたりはしないのですか?酸抽出後アセトン単独で回収しているプロトコールを見たような気がします。んでも酸抽出しているからアセトン加えても酸性は酸性だね、、、

蛋白定量は邪魔をするものがなければそのまま280nmの吸収を見てもいいよ。もしかしたらトリプトファンの蛍光も使えるのかもしれないけどそれについては詳しくない。

アセトンなどで沈殿してリカバーで苦労する場合は6Mウレアをつかっている。ボイルとかできないけど、37度で1時間ぐらいおいておくとまあなんとかなっている。ただ指摘にあるように定量しても結構ブレることはある。30000gとか100000gで遠心するとか、吸着性の低い材質のフィルターを通すとかするといくらか改善するかも。

(無題) 削除/引用
No.7972-7 - 2019/06/12 (水) 09:57:57 - あおい
みなさま

ご丁寧にありがとうございます。
whole cellでの抽出の際、みなさまの方法ぜひ試してみたいと思います。
なにも考えずBCAで濃度測定を行っておりましたがいろいろ勉強した方がいいことがあらためてわかりました。


またはじめに記載しておらず申し訳ございません。

私の場合はwhole cellの実験の他に、ヒストンのみ(acid extraction)を抽出して実験に用いておりたりしております。
往々にして特殊な抽出(私の場合はTCA沈殿、アセトン洗浄です)を用いた方法ののちは風乾してから最期に水に溶解させることが多いと思いますが、水に溶かした後にタンパク濃度測定を行い濃度をそろえたはずなのに、実際にSDS pageをおこなったところcontrolが大きくぶれるということがありました。水で溶けきれなかったタンパクがsample bufferで溶解した結果、測定した濃度よりも濃いサンプルができあがったものかと予想しています。

「乾燥させすぎると溶解しにくいためsample bufferなどに溶かすと良い」という文面を目にしており、sample buffer入りだと濃度測定はできないという固定概念があったことが質問に至った経緯です。

ウェスタンの定量性が完璧ではない実験なのは重々承知なのですが、他に使用できる実験法なども思い当たらず、ブレは多少あっても定量に用いています。

おおさん
>>例えは組織をとってきて重量を測って同じ重量 / 容量(mlとか)がだめでタンパク量 / 容量がOKということはありますか?

上記の通りでなるべくであれば抽出タンパク毎にそろえたいというのが本音です。ヒストンの場合はH3をcontrolにしています。もちろん濃度測定で得られるものはヒストン全体なわけですが。。

(無題) 削除/引用
No.7972-6 - 2019/06/12 (水) 00:57:31 - おお
>これまでSDS bufferで直接可溶化しなかった大きな理由の一つは、ブラッドフォールト法などポピュラーなタンパク質定量法において、SDSが反応を著しく妨害するためでした。

Lowry法は昔からあってバイオラッドとか出しているやつはSDSは1%ぐらいあっても図れることになっているので、やはり実験のデザインが理由なんじゃないでしょうかね。そもそもBradfordはよくあるLysis bufferに使うデタージェントでもかなり影響をうけて非常に使いにくいし。

(無題) 削除/引用
No.7972-5 - 2019/06/12 (水) 00:00:33 - xdfcgvhbッ
これまでSDS bufferで直接可溶化しなかった大きな理由の一つは、ブラッドフォールト法などポピュラーなタンパク質定量法において、SDSが反応を著しく妨害するためでした。しかし近年普及しているBCA法は(ある範囲の濃度の)SDSの影響を受けないので、SDS-sanple bufferで可溶化したタンパク質でも適宜希釈すれば定量できます。同方法は還元剤の影響を受けるため、還元処理はタンパク質濃度定量が済んでから行います。(ただ、最近はSDSだけでなく還元剤にも影響受けにくいありがたい製品もあるようです。またブラッドホールド法でもSDSの影響を受けにくい改良型の新製品のあるようです))
つまり還元剤とBPBを含まないSDS sample bufferで直接細胞を可溶化しても定量できるということです。SDSの変性作用によってクロマチン崩壊するのでDNAが出てきてライゼートが粘稠になり、ピぺっティング時に詰まって正確に分取できなかったり、このまま強引に電気泳動すると泳動を著しく乱したりします(スメアなったり高分子量領域が抜けたような感じになるなど)。なので針の細い注射器による出し入れを数回あるいは軽く超音波処理してDNAを細かく剪断して粘性を無くしてください。

大事なことは、lysis bufferによって抽出できるタンパク質の種類が変わることです。SDS-samplebuffeerはほぼ全てのタンパク質を抽出できます(本当の意味でのwhole cell lysate)が、マイルドなysis bufferは可溶化できる蛋白質がその組成に応じてある程度限定的になります。もちろん見たいものがその中に含まれていればいいのですが、上手く可溶化できていないとしたら、困ったことになります。

(無題) 削除/引用
No.7972-4 - 2019/06/11 (火) 22:38:50 - おお
APさんが大体のところをカバーしてます。各論書きたい事はありますが、一つ投げかけてみます。

例えは組織をとってきて重量を測って同じ重量 / 容量(mlとか)がだめでタンパク量 / 容量がOKということはありますか?

(無題) 削除/引用
No.7972-3 - 2019/06/11 (火) 20:52:23 - AP
定量性を求めない実験なら、量的コントロールはざっくりでいい場合もある。
そもそも、ウェスタンで定量的な事をいうのには限界があるし、タンパク質定量も誤差がないとは言えない(むしろかなりある)。定量的な比較を厳密にやりたいとかいう目的の人はそりゃできることは何でもするでしょうけど、みんながみんなそこにこだわらなきゃいけないかというとそうでもない。労力対効果がリーズナブルでなければ。

サンプルバッファーでいきなりlysisするのはロスや取りこぼしがなく抽出効率を考えなくても方法で、それはそれで優秀だと思います。だからスタート材料の量が揃っていれば濃度はおおよそ揃うだろうというくらいのコントロールはできます。

一旦抽出する方法では、タンパク質の性質によって、またlysisの系によって抽出されやすかったりされにくかったりというのがあるので、そこでバイアスがかかる可能性があります。もちろん一旦抽出するために抽出効率のバラ付きがありますので、かえってそのため事前の定量が不可欠になってしまっているというところもあると思います。

(無題) 削除/引用
No.7972-2 - 2019/06/11 (火) 20:06:04 - mp
バイオラッドのDC protein assay 試薬を使えばsample bufferのlysateでも測定できます。ただ何らかの方法でDNAを剪断しておく必要があるのと、BPBと還元剤は測定後に加えます。濃度を揃えずに流す場合は転写後のメンブレンをポンソーで染めて、全体のタンパク量を見積もってから抗体反応に持っていけばいいのでは。最近はこのような目的に使える蛍光色素が売られていたような気がします(メーカー忘れた)。

SDS-PAGE用のタンパク濃度測定 削除/引用
No.7972-1 - 2019/06/11 (火) 18:56:40 - あおい
いつもありがとうございます。
タイトル内容の質問です。

私の研究室では、組織にせよ細胞にせよ溶解bufferでタンパク抽出したのちに、BCA Protein Assayでタンパク濃度測定をしてから5xSDS sample bufferを追加して(+95℃ 5分)、全wellが同じタンパク質量となるようにSDS-PAGE gelにapplyしております。

しかし、実験本やネットの書き込みではしばしば、直接SDS sample bufferに溶かしてgelにapplyするという方法をかなり見かけます。(TCA、アセトン沈殿後のタンパク溶解なども同様に)

タンパク濃度を測定せずにウェスタンにいった場合かなりinternal controlがずれるかと思われますが、皆様どうやって検証などしているのでしょうか。

予想としてはCBBで染色後にimage Jなどで定量して、再度ウェスタン用にSDS pageを行う。なのですが、1回目は捨てサンプルということでしょうか?

それとも、たとえば標的タンパク/internal controlの割合をみたいだけで、champion figureでないものは、well間のばらつきは無視して計算だけしてデータを集める、ということなのでしょうか?

周りに経験豊富な方がいないためわからないことが多いです。
よろしくお願いします。

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