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His6-StrepTagIIタグの付いた組換えタンパク質の精製に関して。 トピック削除
No.7975-TOPIC - 2019/06/13 (木) 01:58:33 - 濃縮
His6-StrepTagIIタグの付いた組換えタンパク質の精製に関して質問させてください。

私は組換えタンパク質としてCOS7にて分泌精製したいです。
このタンパク質が分泌されることは確認しており、トランスフェクションして3.5日目で回収しようと考えています。

培地はOPTI-MEM1培地ですので、緩衝系はTrisではありません。
StrepTagIIタグはKdがマイクロモラーオーダーなので、まずはニッケルビーズの方で精製を試みたいのですが、この時培地を濃縮すべきかどうかで悩んでいます。

培地は150mlほどあり、OPTI-MEM1に非必須アミノ酸、ITSサプリメント、酵母抽出液を入れています。
また培地を回収し、遠心してデブリスを除いた上清を一応pH確認する予定です(ニッケルビーズを弱アルカリ性で働かせるため)。

これに関して2点ほど確認させていただきたいことがあります。

大腸菌ではニッケル精製をよく行っていましたが、哺乳類細胞発現系でのヒスタンパク質の精製は初めてです。(Fc融合タンパク質の精製はCOS7ではよく行っています)

1.培地中のアミノ酸(ヒスチジン)はやはりニッケルビーズでの精製時に影響するでしょうか?
その場合、硫安か、透析によるバッファー置換でしょうか?(アミコン限外濾過フィルターは目詰まりしそうで避けたいです)

2.大腸菌の時に比べ、哺乳類発現系ではそこまで多く目的のタンパク質が培養上清中には含まれていないと思います。それでも非特異的なニッケルビーズへの結合を抑えるために10mMほどのイミダゾールを加えるべきでしょうか?

アドバイスいただけましたら幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.7975-10 - 2019/06/14 (金) 02:11:27 - mom
すでに実験済みなので結果待ちでですが、誤りを指摘しておきます。
0.5xPBSで平衡化した吸着実験では、培養上清も2倍に希釈すべきです。
また、サンプル数を減らすなら
(1)DEAEカラムを1/3 (または1/4) x PBSで平衡化
(2)サンプルも3倍(または4倍)にDDWで希釈してTrisを加えDEAEと混合
(3) FT(非結合分画)、1/2x, 1x, 2x, 3 xPBSで順次溶出して、WB等で検討
あるいは、(1)(2)を4本作り、それぞれ1/2x, 1x, 2x, 3xPBSで溶出する
どちらも、サンプル数はFTいれて6個で済みます(上清原液か希釈液も含める)。
なお、PBSは濃度が変わるとpHも変化するのでTris buffer系で再現するときに溶出パターンが変化する可能性があるので注意する。

(無題) 削除/引用
No.7975-9 - 2019/06/14 (金) 01:47:43 - 濃縮
mom様、ご丁寧にご教授いただきありがとうございます。

培養上清を0.22umのフィルターで濾したのち、pH8の1Mトリスを終濃度25mMになるように加えました。

この上清150ml分のうち、500ulを予備実験に使いました。

まず3本の1.5mlチューブにDEAEセファデックスを計りとり、1xPBS、1/2xPBS、1/3xPBSで30分室温で平衡化しました。

その後、培養上清を500ul加え、一時間室温でインキュベート。
その後、500ulの1xPBS、1/2xPBSまたは1/3xPBSで洗浄。

次に500ulの2xPBSでその3本を溶出。
最後に500ulの3xPBSでその3本を溶出し、SDS-PAGEしました。

以下が並び順です。

分子量マーカー
インプット(精製前のサンプル)
非結合分画(1xPBS)
非結合分画(1/2xPBS)
非結合分画(1/3xPBS)
洗浄した上清(1xPBS)
洗浄した上清(1/2xPBS)
洗浄した上清(1/3xPBS)
2xPBSでの溶出分画(1xPBS)
2xPBSでの溶出分画(1/2xPBS)
2xPBSでの溶出分画(1/3xPBS)
3xPBSでの溶出分画(1xPBS)
3xPBSでの溶出分画(1/2xPBS)
3xPBSでの溶出分画(1/3xPBS)
分子量マーカー

です。本当はビーズに最後まで残っているものも確認したいのですが、ウェルの数の制限でここまでとなりました。今、結果待ち中です。

すぐにアップデートいたしますが、この度は本当にありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.7975-8 - 2019/06/13 (木) 16:44:04 - mom
DEAE-セルロースを使う場合は0.22umのフィルターを省けます。
濃縮した溶出液を(Histag精製前に)濾過すれば良いでしょう。
バッチ精製とは、カラム樹脂と懸濁状態で吸着・溶出させ、遠心や濾紙で簡便に溶出液分離を行う方法です。微量の場合(試しなど)はマイクロチューブで、中程度なら15mLや50mLチューブで行うと便利です。

(無題) 削除/引用
No.7975-7 - 2019/06/13 (木) 16:37:51 - mom
DEAE精製は、脱塩では無く、Hisタグ精製に邪魔なOptiMEM中のアミノ酸を除去する意味を含めた粗精製と濃縮を兼ねています。

(無題) 削除/引用
No.7975-5 - 2019/06/13 (木) 16:32:19 - mom
まず、DEAEに結合する塩濃度を調べてください。
ぐーたらにやるなら、TBSやPBSで平衡化したDEAEにTrisを加えた培地を加え、吸着するか調べれば良いです。
FT、2xPBS(300−350mM NaC相当)溶出液, 3x PBS (450−500mM NaCl相当)溶出液を調べ、溶出塩濃度のあたりを付けます。
もしFTに目的タンパクがいるなら、DDWで2倍(75mM NaCl相当)、3倍程度(50mM NaCl相当)に希釈して結合するか調べればOK。
結合しなければpHを振ってみる。
アミノ酸は、50mM NaCl程度で洗い流されたと思います。
Phenol redはセルロースに吸着するかもしれません(精製の邪魔になるときもある)。

(無題) 削除/引用
No.7975-4 - 2019/06/13 (木) 10:34:32 - 濃縮
mom様

間違ったことを言いました。すみません。

DEAEセルロースを使用する目的は、脱塩と濃縮のはずですね。
ならば、溶出バッファーには20mMトリス(pH7.5)+塩で行うか、リン酸系+塩で行うべきですね。
すみません。


確認だけさせていただけると幸いです。
DEAE-セルロースの粉末を未使用のOPTI-MEM1にて平衡化すればいいのでしょうか?
それともやはりpHをいくつか振り、もっとも結合するpHを探すことからはじめなければならないのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.7975-3 - 2019/06/13 (木) 10:24:32 - 濃縮
mom様ありがとうございます。

はい、事前に0.22umのフィルターに通します。

ただ硫安は効率が悪いのですね...。

DEAE-セルロースはあるのですが、昔、酸性糖脂質を抽出したことがあるくらいで、あまり経験はありません。この場合、塩で溶出することを前提とすると、試料(OPTI-MEM1)には塩が入っていてはいけないのでしょうか?おそらくOPTI-MEM1には150mMほどの塩が入っていると思われます。


方法としては、DEAE-セルロースの粉末を未使用のOPTI-MEM1にて平衡化したのち、試料を加え、バッチ法で結合反応させたのち、未使用のOPTI-MEM1で洗浄し、OPTI-MEM1に塩を加えた溶出バッファーで溶出する、という考えでいいのでしょうか?

StrepTagIIタグはいい評判を聞きませんね...このタグにするべきではなかったです...。

(無題) 削除/引用
No.7975-2 - 2019/06/13 (木) 05:51:08 - mom
1. 動物培地・大腸菌培地とも含有するアミノ酸(Hisだけでない)がHisTag精製を阻害します。
事前に0.45umのフィルターを通していてもアミコンなどの濃縮ではフィルターがよく詰まりしましたのでお薦めしません。
液量が少なければ透析も良いですが、硫安沈殿やPEG/NaCl沈殿等は試料が薄いと収率が(かなり)低いことが多いです。
(タンパク用の安価で無害な?キャリアーは無いのかなと思ったり)
上清に25mM Tris-HCl (あるいはリン酸バッファー)を加えての陰イオン交換カラム精製をお薦めします。DEAE-セルロースを使えば安価です。バッチ精製で大抵は問題なく濃縮も同時にできます。Trisイオンが次のHistag精製で問題になるようなら、溶出液にリン酸バッファー系を使えば良いです。
タンパク含量が少ない試料ではStrepTagIIタグではカラムに捕捉できません。25merのSBP-tag2をお薦めします。

His6-StrepTagIIタグの付いた組換えタンパク質の精製に関して。 削除/引用
No.7975-1 - 2019/06/13 (木) 01:58:33 - 濃縮
His6-StrepTagIIタグの付いた組換えタンパク質の精製に関して質問させてください。

私は組換えタンパク質としてCOS7にて分泌精製したいです。
このタンパク質が分泌されることは確認しており、トランスフェクションして3.5日目で回収しようと考えています。

培地はOPTI-MEM1培地ですので、緩衝系はTrisではありません。
StrepTagIIタグはKdがマイクロモラーオーダーなので、まずはニッケルビーズの方で精製を試みたいのですが、この時培地を濃縮すべきかどうかで悩んでいます。

培地は150mlほどあり、OPTI-MEM1に非必須アミノ酸、ITSサプリメント、酵母抽出液を入れています。
また培地を回収し、遠心してデブリスを除いた上清を一応pH確認する予定です(ニッケルビーズを弱アルカリ性で働かせるため)。

これに関して2点ほど確認させていただきたいことがあります。

大腸菌ではニッケル精製をよく行っていましたが、哺乳類細胞発現系でのヒスタンパク質の精製は初めてです。(Fc融合タンパク質の精製はCOS7ではよく行っています)

1.培地中のアミノ酸(ヒスチジン)はやはりニッケルビーズでの精製時に影響するでしょうか?
その場合、硫安か、透析によるバッファー置換でしょうか?(アミコン限外濾過フィルターは目詰まりしそうで避けたいです)

2.大腸菌の時に比べ、哺乳類発現系ではそこまで多く目的のタンパク質が培養上清中には含まれていないと思います。それでも非特異的なニッケルビーズへの結合を抑えるために10mMほどのイミダゾールを加えるべきでしょうか?

アドバイスいただけましたら幸いです。

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