Bio Technical フォーラム

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(無題) 削除/引用
No.6907-7 - 2018/05/11 (金) 18:34:52 - Winter-8
横から失礼します。
タンパク質がアグリやすい(凝集しやすい・変性しやすいなども含む)などの原因の一つに温度条件があります。変性しやすいタンパク質は低温が鉄則です。
>1. 上記可溶化条件でタンパク質がアグってしまいますでしょうか?
そう思います。ソニケーションをしっかりやって、短時間で溶菌することをおすすめします。

2. 結晶化のプロ〜
私も結晶化のプロですが、最初の溶菌のときにTritonを加えることには抵抗はありません。精製用のバッファーには使いません。結晶化におけるTriton X-100の最大の問題点は分子量の不均一性です。結晶化にはなるべく均一な溶媒条件が望ましいからです。ただし、例外もあります。

3. 1mM程度DTTを加えることもありますが必須ではないと思います。ジスルフィド結合が重要であれば、やめておく。DTTを加えるかどうかだけなので、実際に実験してみては?

4. 誘導を6時間など長い場合には、タンパク質が大腸菌内でアグリやすい等はありえますでしょうか?
6時間が長いかどうかは人によりますが、私は誘導時間の長さとアグリやすさはほとんど関係無いと思います。温度やIPTG濃度など、他に考慮すべきファクターの方が大きいように思います。

5. おおさんと同様です。Hisの方がワークしやすいので。

(無題) 削除/引用
No.6907-6 - 2018/05/11 (金) 13:29:32 - ぽん佐
おお先生、引き続きありがとうございます。

> サルコシルは比較的強い界面活性剤です。Tritonよりは強いとおもいます。Ureaのかわりで比較的マイルドなものであればLiClなどでしょう。GSTカラムとの相性は調べてませんけど。またどれだけ効果的かわかりませんが、塩濃度を上げることで可溶化が促進されることもあるようです。500mMぐらいのNaClとか、LiClとか

色々な可溶化方法があるのですね...
今M9で3時間早朝から誘導した大腸菌ペレットが2つ分(各1LのM9培地です)できましたので、今週末はできるだけ多くニッケルビーズと結合する条件を探ろうと思います。

サルコシルとLiClはラボにはありませんでした。
まず現状のリゾチーム+トリトンX100で行ってみたいです。ソニケーションはできるだけやらない方向です。
ただ、リゾチーム+トリトンX100だけでは完全に破壊できませんよね...ソニケーションによりその山を越えらえる、というイメージです。もしソニケーションを避けるのであれば、おお先生はどうされますか?尿素はありましたが、まずは今のリゾチーム+トリトンX100を使おうと思っています。

私のアイデアは、
1. なるべく菌体あたりの上記可溶化バッファーを増やして溶菌させてみる(いつもはOD600=1以上の菌体3L分を、40mlの可溶化バッファーに懸濁しています。もしかして圧倒的に少なすぎでしょうか??今回は、1L分を40mlの可溶化バッファーで可溶化してみようと思います。つまり前回の3倍量のバッファーを使用です。)

2. 4度よりかは、室温でゆるやかに震盪させて溶菌させてみる
私の持つリゾチームは活性がへたっているのか、4度で一時間震盪しても大腸菌はビクともしていないようです。なんどもソニケーション、遠心を繰り返して漸く溶菌されます。当然時間もとてもかかります。そこで、室温でもうやってみて、リゾチームが短時間でどの程度溶菌に貢献してくれるかを検討してみようと思います。勿論、PMSF存在下でです。 

> 調べてないですけど、還元型グルタチオン, DTTそれぞれ酸化還元電位もちがい還元力も違うのではないかと、、、

なるほど、確かに還元力というのも違いますね。すみません、とても素人的な発想をしてしまいました。

ニッケルビーズとの混合は4度で6時間もすれば十分でしょうか。
あるいは今回がただの条件検討であれば、室温一時間で行ってみてもいいのでしょうか。

おお先生、ありがとうございます。
まずは今できる条件で行ってみます。

(無題) 削除/引用
No.6907-5 - 2018/05/11 (金) 13:05:51 - おお
>[Re:4] ぽん佐さんは書きました :

>
> 尿素は使う勇気がないですが、サルコシルは使ったことがありません。おお先生が私の可溶化剤(リゾチーム+Triton X100)とは別のリージェントを勧められるのは、私のものよりかはマイルドな条件で十分菌体破砕が出来るということでしょうか?

サルコシルは比較的強い界面活性剤です。Tritonよりは強いとおもいます。Ureaのかわりで比較的マイルドなものであればLiClなどでしょう。GSTカラムとの相性は調べてませんけど。またどれだけ効果的かわかりませんが、塩濃度を上げることで可溶化が促進されることもあるようです。500mMぐらいのNaClとか、LiClとか


> おお先生はGSHカラムにかける際、DTTは加えていますでしょうか?私のタンパク質にはジスルフィド結合がありますので、使用は躊躇っていましたが、そもそも溶出に使う還元型グルタチオンは強力な還元剤ですよね、、これで溶出されたものが活性のあるタンパク質というのであれば、DTTは加えてもいい、ということになりますでしょうか?


調べてないですけど、還元型グルタチオン, DTTそれぞれ酸化還元電位もちがい還元力も違うのではないかと、、、
例えば抗体などのS-Sは比較的強く多少DTTが入っていても大丈夫だという人もいますが、あなたの蛋白でどうかはわかりません。

(無題) 削除/引用
No.6907-4 - 2018/05/11 (金) 12:44:30 - ぽん佐
おお先生、
書き込みありがとうございます。おお先生からコメントをいただけて、嬉しいです。

> 変性条件でHisで回収できるようなら、その条件ではあぐったりなどで構造的にタグにアクセスしにくい可能性はあるかと思います。

はい、封入体に作られたものをグアニジンや尿素で抽出した同じタンパクはニッケルで精製できますので、やはりあぐっているか、タグが隠れていそうですね。
ほんの少しは3リットルの大腸菌の可溶性画分からタンデムで精製でき、それらは機能的に活性があることは確認していますので、機能的なタンパク質は大腸菌内で作られているようです。

> 完全な変性でなくGSTの構造は維持できるていどの変性条件でいいなら2M Urea(以下)存在下で精製してもいいかもしれません。界面活性剤もサルコシルをつかうなら0.5%あたりまでならGSTでつかえるけど、たぶんニッケルカラムは使えないかもと(そこは調べてみてください)。

尿素は使う勇気がないですが、サルコシルは使ったことがありません。おお先生が私の可溶化剤(リゾチーム+Triton X100)とは別のリージェントを勧められるのは、私のものよりかはマイルドな条件で十分菌体破砕が出来るということでしょうか?私は封入体のものは必要とはしていませんが、2M尿素で封入体をインタクトのまま菌体破壊できるのならいいですね。サルコシルにもそのような作用が期待できるのでしょうか。まずは調べてみます。本当にありがとうございます。

> 結晶を作るときはTritonがあると作りにくいとかあるのだと思うし、多分子結晶にTritonが巻き込まれたら解析もしにくいだろうなとおもうが実際のところはそういう仕事はしないのでよくわかりません。結晶とかでないならTritonを使うことはあると思う。

たしかにそのブログの方は結晶屋さんでした。そういうことだったのですね。

> NiカラムとGSTならわたしならNiカラムを先に通すことを考えます。グルタチオンとか入っているとNiカラムがワークしない可能性があるので。
>

ありがとうございます!これ、実は一番聞きたかったことです。ニッケルビーズは安いですし、まずこれで結合する条件を探してみます。

おお先生はGSHカラムにかける際、DTTは加えていますでしょうか?私のタンパク質にはジスルフィド結合がありますので、使用は躊躇っていましたが、そもそも溶出に使う還元型グルタチオンは強力な還元剤ですよね、、これで溶出されたものが活性のあるタンパク質というのであれば、DTTは加えてもいい、ということになりますでしょうか?

またお時間のある際にご教授頂けます嬉しいです。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.6907-3 - 2018/05/11 (金) 12:20:09 - おお
変性条件でHisで回収できるようなら、その条件ではあぐったりなどで構造的にタグにアクセスしにくい可能性はあるかと思います。

完全な変性でなくGSTの構造は維持できるていどの変性条件でいいなら2M Urea(以下)存在下で精製してもいいかもしれません。界面活性剤もサルコシルをつかうなら0.5%あたりまでならGSTでつかえるけど、たぶんニッケルカラムは使えないかもと(そこは調べてみてください)。

結晶を作るときはTritonがあると作りにくいとかあるのだと思うし、多分子結晶にTritonが巻き込まれたら解析もしにくいだろうなとおもうが実際のところはそういう仕事はしないのでよくわかりません。結晶とかでないならTritonを使うことはあると思う。

NiカラムとGSTならわたしならNiカラムを先に通すことを考えます。グルタチオンとか入っているとNiカラムがワークしない可能性があるので。

どうかよろしくお願いします。 削除/引用
No.6907-2 - 2018/05/11 (金) 10:30:58 - ポン佐
頻出だとはわかっていますが、どうかご教授いただけますと幸いです。
すみません。

頻出かもしれませんが...GST、ヒス付きタンパク質精製(大腸菌) 削除/引用
No.6907-1 - 2018/05/10 (木) 09:24:24 - ポン佐
過去のトピックをこれでもかと読みましたが、ずばり、というものがなくトピックを立てさせてもらいましたm(--)m 大腸菌でのN末から、GST-タンパク質X-ヒスx6を作ろうとしています。

SoluBL21とM9 mediaという組み合わせで、どうにかリゾチームと1% TritonX 100で可溶化される分画にモノを得ましたが、これがGSHビーズにも、ニッケルビーズにも全くと言っていいほど結合しませんでした。詳細は以下に示します。

大腸菌株:SoluBL21

培養液:合成M9培地

誘導条件:OD600 = 0.6になったらIPTG 0.5 mM, 30˚C, 6 hrs

可溶化buffer:100 ug/ml lysozyme, 50 ug/ml DNase, 1% Triton X-100 in 50 mM Tris-HCl (pH8), 150 mM NaCl, 1 mM PMSF

可溶化方法:3Lの大腸菌カルチャーを、5000gでペレット化し、40mlの可溶化bufferを加え、軽くソニケーションを行いペレットを崩し、氷上で30分、震盪

その後、5000gで遠心するとまだ大腸菌ペレットがだいぶ残っており、30秒を2-3回ソニケーションを行い、さらに30分室温で震盪しました。その後5000gで遠心するとだいぶ可溶化できましたので、その上清を回収し、1ml分のGSHビーズを加えてゆっくり4度で結合、その後、20mMリン酸buffer(pH7.5)で洗浄、20mM GSH (pH8.0) in 50 mM Tris + 150 mM NaClで溶出しました。

結果は、全くモノがGSHビーズに結合していませんでした。そこでフロースルーに終濃度で20mMイミダゾールを加え、室温でニッケルビーズと1時間ゆっくり転倒混和しましたが、そこでもニッケルビーズに結合していませんでした。

未結合分画にあることは、そのタンパク質に対する抗体や、タグに対する抗体で確認しており、IPTG 有無で比べると、有りの方で確実にタンパク質が誘導されていることを確認しています。

GSTもヒスもだめということで、もしかしたらタンパク質そのものが壊れているのでは?と考えています。
そこで質問させていただきたいのですが、

1. 上記可溶化条件でタンパク質がアグってしまいますでしょうか?

2. 結晶化のプロと思われる方のブログを見たのですが、可溶化にデタージェントは基本入れないと書かれてありました。1% Triton X-100を抜くことで凝集はむしろ促進されるのでは?と推察しますが、抜いてみる価値はありますでしょうか?

3. ヒスタグでもだめなので、おそらく改善しないと思われますが、DTTを加えることでGSHビーズとの結合が改善されるとあります。ただ、私の場合、GSTだけでなくヒスもワークしないので、なんとも言えないですよね...

4. 誘導を6時間など長い場合には、タンパク質が大腸菌内でアグリやすい等はありえますでしょうか?

5. ヒスとGSTでのタンデム精製の場合、どちらを先に行うと良い、という感覚的なものは存在しますでしょうか?

たくさん質問してしまい本当に申し訳ありませんm(--)m頻出だとは思いますが、かれこれひと月以上時間をかけているので、なんとか打開したいです。ご協力いただけますと幸いです。

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