過去のトピックをこれでもかと読みましたが、ずばり、というものがなくトピックを立てさせてもらいましたm(--)m 大腸菌でのN末から、GST-タンパク質X-ヒスx6を作ろうとしています。
SoluBL21とM9 mediaという組み合わせで、どうにかリゾチームと1% TritonX 100で可溶化される分画にモノを得ましたが、これがGSHビーズにも、ニッケルビーズにも全くと言っていいほど結合しませんでした。詳細は以下に示します。
大腸菌株:SoluBL21
培養液:合成M9培地
誘導条件:OD600 = 0.6になったらIPTG 0.5 mM, 30˚C, 6 hrs
可溶化buffer:100 ug/ml lysozyme, 50 ug/ml DNase, 1% Triton X-100 in 50 mM Tris-HCl (pH8), 150 mM NaCl, 1 mM PMSF
可溶化方法:3Lの大腸菌カルチャーを、5000gでペレット化し、40mlの可溶化bufferを加え、軽くソニケーションを行いペレットを崩し、氷上で30分、震盪
その後、5000gで遠心するとまだ大腸菌ペレットがだいぶ残っており、30秒を2-3回ソニケーションを行い、さらに30分室温で震盪しました。その後5000gで遠心するとだいぶ可溶化できましたので、その上清を回収し、1ml分のGSHビーズを加えてゆっくり4度で結合、その後、20mMリン酸buffer(pH7.5)で洗浄、20mM GSH (pH8.0) in 50 mM Tris + 150 mM NaClで溶出しました。
結果は、全くモノがGSHビーズに結合していませんでした。そこでフロースルーに終濃度で20mMイミダゾールを加え、室温でニッケルビーズと1時間ゆっくり転倒混和しましたが、そこでもニッケルビーズに結合していませんでした。
未結合分画にあることは、そのタンパク質に対する抗体や、タグに対する抗体で確認しており、IPTG 有無で比べると、有りの方で確実にタンパク質が誘導されていることを確認しています。
GSTもヒスもだめということで、もしかしたらタンパク質そのものが壊れているのでは?と考えています。
そこで質問させていただきたいのですが、
1. 上記可溶化条件でタンパク質がアグってしまいますでしょうか?
2. 結晶化のプロと思われる方のブログを見たのですが、可溶化にデタージェントは基本入れないと書かれてありました。1% Triton X-100を抜くことで凝集はむしろ促進されるのでは?と推察しますが、抜いてみる価値はありますでしょうか?
3. ヒスタグでもだめなので、おそらく改善しないと思われますが、DTTを加えることでGSHビーズとの結合が改善されるとあります。ただ、私の場合、GSTだけでなくヒスもワークしないので、なんとも言えないですよね...
4. 誘導を6時間など長い場合には、タンパク質が大腸菌内でアグリやすい等はありえますでしょうか?
5. ヒスとGSTでのタンデム精製の場合、どちらを先に行うと良い、という感覚的なものは存在しますでしょうか?
たくさん質問してしまい本当に申し訳ありませんm(--)m頻出だとは思いますが、かれこれひと月以上時間をかけているので、なんとか打開したいです。ご協力いただけますと幸いです。 |
|