| 
        | とりあえず培養に関する教科書は読み終わっているのでしょうか? 2冊読んで、どちらもそれらの質問に触れていないということはないと思いますが。
 教科書よりももう少し進んだ回答を求めているということでしょうか?
 
 
 >細胞が代謝した有機酸が出て酸性になるのかな、と思っているのですが、正しいですか?
 教科書的には乳酸等の酸性物質の分泌により酸性に傾くといわれています。
 ただ、実際に酸性に傾いている時に測ると、少なくとも乳酸レベルが低い場合があります。その場合でもグリシンやアラニンは分泌されているので、それらの方が影響が大きい場合もあるかもしれません。
 
 また、他の有機酸が分泌されることや、培地に始めから含まれていた塩基性物質が特に消費されるというのも否定できないでしょう。
 
 結局は、細胞(と培地の組合せ)次第でどれが原因かは変わるのだと思います。
 
 
 >増殖すると培地が酸性になっていくのに、インキュベーターのco2を高くするのはどうしてですか?
 高くするというのは、高い濃度で保つという意味ですよね?
 酸性に”なっていく”なのでスタート地点では中性なのですよね。
 そこで中性にし、培地に緩衝能を持たせるためです。
 スタート地点でも細胞に適したpHに出来るのであれば、二酸化炭素はいりません。
 
 もし、貴方のラボで培養中に二酸化炭素濃度を上げているのであれば、それは特殊な理由があるのでしょう。
 
 また、pHを調製するために、二酸化炭素濃度をコントロールする場合はあります。(ファーメンターという特殊な装置が必要ですが)
 |  |