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膜タンパクの局在について トピック削除
No.167-TOPIC - 2009/03/10 (火) 20:10:39 - ふくおか
いつも勉強させてもらっています。過去ログを検索しましたが、該当するものがなかったため新しく質問させて頂きます。

タイトジャンクションに関するタンパク(クローディン)の研究を行っております。組織は免染では細胞膜に染色され、また培養細胞でも発現細胞では細胞膜に染色されます。また分子構造的にも4回膜貫通部位を持つ膜タンパクです。(なぜかシグナルペプチドはないようですが・・・)

今回この分子を発現していないHela細胞に強制発現させたのですが、おかしなことに免染では細胞膜に発現せず、どうも細胞質あるいはERのような細胞内小器官に発現しているようなのです。もしかしたら3'UTRに隠された翻訳開始点があるのかと思いatg配列を探しましたが、ありませんでした。(もしかしたら転写開始点がもっと上流にあるのかも知れませんが・・・)

そこで自分なりに可能性を考えてみまして、Hela細胞にはこのタンパクを膜に組み込むような機構を持っていないのではないかと想像しています。実験的にはこのタンパクを内因性に発現している細胞にV5のようなタグ付きで強制発現してみたら良いのかなあなどと考えておりますが、どなたかこのような現象についてご経験、あるいはメカニズムをご存じの方はどうかご教授のほどよろしくお願いします。
 
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No.167-10 - 2009/03/12 (木) 17:30:36 - TS
トランスフェクション効率が悪くて使いにくいですが、
Rat-1(繊維芽細胞)、IEC-6(ラット小腸上皮細胞株)がZO-1を発現しているけど、TJを形成しませんね。
これらのCell lineは、Occludinも発現していません。Claudinsは確認したことはないけど、たぶんないような。

以前に、Occludinを強制発現させたときにこれらのCell lineを使いました。
それなりに細胞膜にトランスロケートしましたが、「りょう」様がおっしゃるように、細胞同士が接しているところの方がより集まっている感じがありました。

可能であれば、他のCell lineという手もあるとは思いますが。

(無題) 削除/引用
No.167-9 - 2009/03/11 (水) 17:21:32 - りょう
一応、訂正

誤:
> >あなたとコンストラクトには問題があると思います(強制発現蛋白が膜に行かないのはアーチファクト???)。

正:
> >あなた「の」コンストラクトには

ありがとうございます 削除/引用
No.167-8 - 2009/03/11 (水) 11:21:33 - ふくおか
TS様、通りがかり様、りょう様、ありがとうございます。

>ちなみにHelaには、ZOタンパク質などの、Claudinの裏打ちタンパク質は発現しているのでしょうか?

そういうのがないと、膜への局在が遅れたり、安定しなかったりするのではないかと推測できるのですが、いかがでしょう。

たしかにそのことは十分に考えられますので、RNA、タンパク両方のレベルで検討してみます。

>この手の蛋白(ZOなど)は細胞同士がコンタクトするような状態じゃないと細胞膜部分に豊富に来ないような気がします。

そうですね。Helaはどちらかというとあまり細胞同士が密にコンタクトしているような感じに見えませんので(あくまでも位相差顕微鏡レベルの話しで、よく見ると中にはコンタクトしている細胞もあります)、そのために膜にトラフィックされていないという可能性も十分に考えられます。Hacat細胞(皮膚表皮細胞のセルライン)はかなり細胞同士のコンタクトが良いので、今度はこれでも調べてみようと思います。


>J. Biol. Chem., Vol. 283, Issue 13, 8643-8653, March 28, 2008 のディスカッションを参考にされてはいかが。

通りがかり様、非常に助かります。早速ダウンロードして読んでみます。ありがとうございます!


>あなたとコンストラクトには問題があると思います(強制発現蛋白が膜に行かないのはアーチファクト???)。
2型蛋白なのですね。2型蛋白って一般的にシグナルペプチドとかないのでしょうか?生化学の本に載ってましたかね。ツキタ先生系列のラボでコンストラクト使用した論文ないのでしょうか。

やっぱり私自身の問題でしょうかねえ。(冗談です)

通りがかり様のご助言にありましたように2型膜タンパクについて勉強してみます。またツキタ先生系列のラボに強制発現を行った論文はたしかあったように思いますので、それを読んで検討してみたいと思います。

皆様初心者の質問におつきあい頂き、どうもありがとうございます。まだ解決フラグは立てませんので、もしご助言頂けるようでしたら、どうかよろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.167-7 - 2009/03/11 (水) 10:31:50 - りょう
追記です。この手の蛋白(ZOなど)は細胞同士がコンタクトするような状態じゃないと細胞膜部分に豊富に来ないような気がします。
専門じゃないのであくまで推測です。
でも先に述べたように、あなたとコンストラクトには問題があると思います(強制発現蛋白が膜に行かないのはアーチファクト???)。
2型蛋白なのですね。2型蛋白って一般的にシグナルペプチドとかないのでしょうか?生化学の本に載ってましたかね。ツキタ先生系列のラボでコンストラクト使用した論文ないのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.167-6 - 2009/03/11 (水) 00:34:06 - 通りがかり
> 重要そうな話しなので、できれば詳しく教えて頂けませんか?

U型膜タンパクについて調べてみてください。

> また特定のメカニズムというのは、具体的にはどのようなものがあるか、教えて頂ければ本当に助かります。

J. Biol. Chem., Vol. 283, Issue 13, 8643-8653, March 28, 2008 のディスカッションを参考にされてはいかが。

少し違う視点から 削除/引用
No.167-5 - 2009/03/10 (火) 23:31:41 - TS
私も少し近い分野をやっておりますので、興味があります。

ちなみにHelaには、ZOタンパク質などの、Claudinの裏打ちタンパク質は発現しているのでしょうか?

そういうのがないと、膜への局在が遅れたり、安定しなかったりするのではないかと推測できるのですが、いかがでしょう。

ありがとうございます 削除/引用
No.167-4 - 2009/03/10 (火) 22:41:31 - ふくおか
りょう様、通りがかり様、コメントありがとうございます。

なにぶんにもタンパクのことは素人同然で、お馬鹿な質問をしているようです。

>N末は細胞内にあるのだから当然では?

すいません。重要そうな話しなので、できれば詳しく教えて頂けませんか?(お手間取らせてすいません)

>本来は細胞膜表面にあるタンパクを heterologous な細胞に強制発現すると、正しく輸送されずにERに滞留してしまうというのはよくある現象です。膜表面に行くには特定のメカニズムが必要な場合もありますし、単に過剰発現の結果としてアグるか何かしている場合もあります。

強制発現させた細胞を見ていますと(コンフォーカルで切って)、全く細胞膜には発現していないようなのです。単に過剰発現の結果アグっているのであれば、多少は細胞膜に来るような気もするのですが・・・・。また特定のメカニズムというのは、具体的にはどのようなものがあるか、教えて頂ければ本当に助かります。

最初にも書きましたが、ホントタンパク質のことは知識が少なく、皆様の失笑を買っているのかも知れませんが、どうかよろしくお願い申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.167-3 - 2009/03/10 (火) 20:30:17 - 通りがかり
> なぜかシグナルペプチドはないようですが・・・

N末は細胞内にあるのだから当然では?

本来は細胞膜表面にあるタンパクを heterologous な細胞に強制発現すると、正しく輸送されずにERに滞留してしまうというのはよくある現象です。膜表面に行くには特定のメカニズムが必要な場合もありますし、単に過剰発現の結果としてアグるか何かしている場合もあります。

(無題) 削除/引用
No.167-2 - 2009/03/10 (火) 20:26:48 - りょう
内在性のものにシグナルペプチドは本当にないのでしょうか?
強制発現させたあなたのコンストラクトにシグナルペプチドとして機能する部分が欠けているのなら細胞質に行ってしまうのは何も不思議ではありません。
そもそも強制発現蛋白と内在性蛋白のサイズは同じなのでしょうか?
3'UTRを気にする前にN末蛋白の構造(特に1st Metが本当はどこなのか?)を気にした方が良いのでは。
僕なら5'UTRを含む形でcoding全長+C末にflag-tagあたりを付加してクローニングしますが。

膜タンパクの局在について 削除/引用
No.167-1 - 2009/03/10 (火) 20:10:39 - ふくおか
いつも勉強させてもらっています。過去ログを検索しましたが、該当するものがなかったため新しく質問させて頂きます。

タイトジャンクションに関するタンパク(クローディン)の研究を行っております。組織は免染では細胞膜に染色され、また培養細胞でも発現細胞では細胞膜に染色されます。また分子構造的にも4回膜貫通部位を持つ膜タンパクです。(なぜかシグナルペプチドはないようですが・・・)

今回この分子を発現していないHela細胞に強制発現させたのですが、おかしなことに免染では細胞膜に発現せず、どうも細胞質あるいはERのような細胞内小器官に発現しているようなのです。もしかしたら3'UTRに隠された翻訳開始点があるのかと思いatg配列を探しましたが、ありませんでした。(もしかしたら転写開始点がもっと上流にあるのかも知れませんが・・・)

そこで自分なりに可能性を考えてみまして、Hela細胞にはこのタンパクを膜に組み込むような機構を持っていないのではないかと想像しています。実験的にはこのタンパクを内因性に発現している細胞にV5のようなタグ付きで強制発現してみたら良いのかなあなどと考えておりますが、どなたかこのような現象についてご経験、あるいはメカニズムをご存じの方はどうかご教授のほどよろしくお願いします。

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