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核酸ブロッキング剤について トピック削除
No.2854-TOPIC - 2010/07/09 (金) 00:47:43 - Bio
こんにちは。

in situ ハイブリダイゼーションやサザンブロッティングなどでサケ精子DNAや酵母のtRNAなどを添加するプロトコルが多いですが、これらの核酸がブロッキング剤として選択されている理由は何でしょうか?
サケ精子は大量に取れて単価が安いからだと推測しますが、酵母のtRNAを用いる理由がよくわかりません。培養しやすい大腸菌のtotal RNAでもよいのではないかと思います。
それとも長い歴史の間に様々な核酸ブロッキング剤が検討され、これらがもっとも適していると判断されたのでしょうか?

何かご存知でしたら宜しくお願いします。
 
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No.2854-9 - 2011/01/20 (木) 19:29:32 - ss
Eireさま

丁寧な回答ありがとうございます。参考になりました。フェノール抽出で使ってみようと思います。スライドメーラーでの反応なのでブロッキング用のRNAのコストがばかになりませんので、、。

(無題) 削除/引用
No.2854-8 - 2011/01/18 (火) 22:04:20 - Eire
>[Re:7] ssさんは書きました :
> Eireさま
> >Roche から出ている total RNA にスイッチしたのですが、検出感度や S/N 比は tRNA と全く変わらなかったという経験をしているからです。
>
>  私も酵母のtotal RNAに変えようと考えているのですが、Roche のtotal RNAは販売中止になりましたね。そこで他のメーカーから買おうと考えています。Eireさんはtotal RNAをハイブリに使う際は、フェノール処理など何か前処理をして使っていたのでしょうか?

最近ここに来る機会が減っていたので、お返事が遅れました。
Rocheのホームページにいってみましたが、製品名は残っていますがクリックしても空白ページに飛んでしまうので、確かにもう販売していないのでしょうね。
さて、Roche から出ていた yeast (total) RNA については室温ではほとんど溶けませんでした。また、かなりの不純物が混入している印象を受けました(色が yeast extract みたいな感じですし、もともと他社製品と比べ量が半端なく多かったので、粗抽出物ではないかと思います)。そこで、まず適量を 50ml チューブに採り RNase-free water に懸濁してから 65度で温め、時々チューブを振って溶かしました。少し黄みがかった色になります。これでもけっこうな沈殿が生じていましたので、必要分だけエッペンチューブに小分けし、これをフェノール抽出で生成しエタノール沈殿して RNase-free water に再溶解、OD 測定後濃度あわせをして、これを yeat RNA solution として用いました。残りは15 ml チューブに小分けしてフリーザーで保存していました。
他社の製品に関して、このような精製が必要であるかは分かりません。Sigma で売っているものは値段からすると高純度製製品と思われるので、再精製は必要ないと思います。Sigma の tRNA は使ったことがありますが、RNase-free に溶かすだけで十分使えました。
では、お役に立てば幸いです。

(無題) 削除/引用
No.2854-7 - 2011/01/15 (土) 16:52:32 - ss
Eireさま

>Roche から出ている total RNA にスイッチしたのですが、検出感度や S/N 比は tRNA と全く変わらなかったという経験をしているからです。

 私も酵母のtotal RNAに変えようと考えているのですが、Roche のtotal RNAは販売中止になりましたね。そこで他のメーカーから買おうと考えています。Eireさんはtotal RNAをハイブリに使う際は、フェノール処理など何か前処理をして使っていたのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2854-6 - 2010/07/10 (土) 18:45:09 - Eire
tRNA は tissue or whole-mount in situ ハイブリダイゼーションでよく用いられるブロッキング材ですね。酵母から調製するのは、APさんの仰るように原材料が安いからだと私も思います。RNA を使うのは上記 in situ ハイブリダイゼーションでは多くの場合 cRNA プローブを使うため、tRNA を使うのは、分子量が小さいので組織に浸透しやすく、ブロッキング材として total RNA よりも適している、と判断されたからなのでは、と推察します。
ただ、どの位詳細に検討されたかは疑問です(少なくとも in situ ハイブリダイゼーションにおける核酸ブロッキング材については)。実験者によってまちまちだったりします(種類、origin、濃度も)。文献を詳しく調べたわけではないのであくまでも推察ですが、in situ ハイブリダイゼーションを用いた初期の論文で tRNA が使われうまくいったので、「うまくいっているプロトコールを変える必要もなかろう」という位の理由で使い続けられているのでは、と疑っています。
なぜそう思うかというと、私自身 in situ ハイブリを日常的におこなっていて、以前は参考にしたプロトコールをもとに tRNA を使っていたのですが、total RNA と較べて何せ値段が高いので(笑)、Roche から出ている total RNA にスイッチしたのですが、検出感度や S/N 比は tRNA と全く変わらなかったという経験をしているからです。個人の体験を一般論に敷衍するのは科学的ではないのでしょうが、当たらずとも遠からずなのでは、と思っています。
あと、tRNA での話ですが、酵母と大腸菌では、Sigma ではほとんど同じ値段でした。大腸菌だから安くできるというわけでもなさそうです。

(無題) 削除/引用
No.2854-5 - 2010/07/09 (金) 21:30:22 - take_
販売するのに調製しやすいこと。
魚の人たちは、サケのDNA は使わないらしいことを聞いたことがあるけど、で、何を使っているかは忘れた。

(無題) 削除/引用
No.2854-4 - 2010/07/09 (金) 21:16:23 - Bio
>AP様
なるほど。ビールの廃棄物を流用しているということですか。
それなら廃棄物を1バイアルあたり数千円で販売することになるので、
副業としてはおいしいかもしれませんね。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2854-3 - 2010/07/09 (金) 09:55:52 - AP
おそらくですが、
酵母はビール醸造で、廃棄物として大量に生じますので、それを原料にしているのではないでしょうか。酵母にしろ大腸菌にしろtRNAをとるためだけに培養しているとは考えにくいです。ちなみにビール醸造で生じた酵母は食品、飼料、医薬品、調味料(核酸由来のもある)などに利用されています。

いまはサケ精子DNAがふつうですが、昔はニシン精子DNA(Herring sperm DNA)でした。石狩挽歌ではないですが、あれからニシンはどこにいったやらで(古い)、あんまり獲れなくなったんでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.2854-2 - 2010/07/09 (金) 09:26:49 - 別
深い意味は無いと思います。

核酸ブロッキング剤について 削除/引用
No.2854-1 - 2010/07/09 (金) 00:47:43 - Bio
こんにちは。

in situ ハイブリダイゼーションやサザンブロッティングなどでサケ精子DNAや酵母のtRNAなどを添加するプロトコルが多いですが、これらの核酸がブロッキング剤として選択されている理由は何でしょうか?
サケ精子は大量に取れて単価が安いからだと推測しますが、酵母のtRNAを用いる理由がよくわかりません。培養しやすい大腸菌のtotal RNAでもよいのではないかと思います。
それとも長い歴史の間に様々な核酸ブロッキング剤が検討され、これらがもっとも適していると判断されたのでしょうか?

何かご存知でしたら宜しくお願いします。

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