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浮遊切片の賦活化処理について トピック削除
No.3245-TOPIC - 2010/09/22 (水) 04:15:17 - ひで
floatingの状態で抗原の賦活化処理を行っているのですが、処理後、切片が粉々になってしまい困っています。皆さんはどのように賦活化を行っていらっしゃるのでしょうか?ちなみにスライドグラスに貼り付けた切片では上手くいっています。

私の手順は以下の通りです。

4% PFAでマウスを潅流固定

組織を取り出し、同液中で4℃、O/N

ビブラトームで50um切片作製

1mM EDTA (pH 8.0)中で90℃、30min

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No.3245-8 - 2010/09/25 (土) 19:51:50 - ひで
通りすがりさん

タンパクの二次構造を認識する抗体でしたら、熱処理によって、つまりタンパクを変性させることによってシグナルが出るということに不自然さを感じます。これは同感です。しかし一次構造を認識する抗体であるならばタンパクの変性は問題にはならず、むしろ熱処理を行うことで固定によって過剰なまでに架橋されてしまった分子の構造がほどけ、その結果、抗体が抗原にアクセスしやすくなるということは起こりえるのではないかと。よって熱処理は凍結切片でも有用ではないかと私は考えています。確かに熱処理による抗原の賦活化はパラフィン切片でよく使われる方法ですが、その理由の1つとして、一般にパラフィン切片の免染では熱変性に強い抗原に対する抗体が使われるということがあるのではないでしょうか。パラフィンへの包埋過程でサンプルは高温に晒されることになりますので、高次構造が抗原となっている場合、パラフィンではシグナルを検出するのが難しいはずです。

反応時間に関してですが、現在は4℃でシェイキングしながらO/N処理しています。浮遊法で染色を行った場合にはバックグラウンドは比較的低い状態ですので、抗体濃度上げてみるのも1つの手かもしれませんね。抗体希釈液、ブロッキング液の組成についてですが、正常血清、BSA、ゼラチン、スキムミルクなども試してみたものの、バックグランドレベルの増減のみで、シグナル強度は変わらないという印象です。抗原の構造を保つため、固定条件をマイルドにするという手もあるのですが、その場合、ビブラトームで薄い切片(30um程度)を作製するのが難しく、しっかり固定を行った上で抗原を賦活化するというのが私の理想です。ちなみにマイルド固定でもクライオスタットならば薄い切片を作製できますが、切り口の美しさを考えてビブラトームを使いたいと考えています。

とりあえずは組織さんから教えていただいたlow heat treatmentを試してみることにしますね。

レスどうもありがとうございました!

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No.3245-7 - 2010/09/24 (金) 23:36:01 - 通りすがり
組織の経験はあまり多くはないのですが、パラフィンではなく、凍結切片を加熱処理で「賦活化」するということは、なんとなく変な気がします。つまりむしろ熱変性では、と。抗体との反応性低下にはPFAが最大の問題かと思いますが、これは熱してもおそらくそれほど変わらないように感じます。それとも一部ははずれるのでしょうか?余計なことですが、反応時間、抗体希釈液の組成、などの検討の方が有効な気がしないでもないかなとも思いました。

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No.3245-6 - 2010/09/24 (金) 23:01:26 - ひで
組織さん

レスありがとうございます。

貼り付けの免染では、熱処理によりS/N比は劇的には改善されませんでした。しかし、この結果をもって熱処理が抗原性を回復しないとは言い切れないと考えています。と言いますのは、同抗体を使って免染を行った場合、貼り付け法では非常に高いバックグラウンドが出てしまい、シグナルが多少増強されたとしても、見かけ上のS/N比はほとんど変わらないという可能性があるからです。一方、浮遊法を使うとかなりバックが下がるものの、シグナル強度は貼り付けとほとんど変わらずといった印象があります。よって浮遊法で賦活化する方法を模索することにした次第です。

ご紹介いただいたlow heat treatmentについては初めて知りました。早速文献を調べてみますね。それと酵素処理についてですが、組織の形態保持を考えると可能な限り避けたい方法です。しかし試してみる価値はあると思っています。

いろいろとサジェスションをいただき、ありがとうございました。参考にさせていただきます。

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No.3245-5 - 2010/09/24 (金) 13:32:40 - 組織
あとは酵素処理でしょうか。proKやトリプシンなど。

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No.3245-4 - 2010/09/24 (金) 13:31:39 - 組織
浮遊法での経験はないんですが。ちなみに貼付け法では、抗原賦活した方がS/N比はいいんでしょうか?もし変わらないのなら、一次抗体や二次抗体の反応条件とか、他のところを変えた方が効率的かと思います。もし熱処理がその抗原に効果的なら、low heat treatmentはどうでしょうか。50〜60℃くらいで6〜8時間インキュベートすることで、標本の剥離を防ぎ、かつ抗原賦活する方法です。本来パラフィン切片向けの方法ですが、文献があったと思うので、よかったら調べてみて下さい。

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No.3245-3 - 2010/09/23 (木) 01:50:01 - ひで
れれれのれさん

早速のご回答ありがとうございました。

抗原の賦活化は抗体の浸透性を高める目的で行われるのではなく、固定により近隣の分子同士が架橋され、その結果マスクされてしまったエピトープを表面に露出するための処理であると認識しています。多くの場合、賦活化処理はパラフィン包埋から作製した切片に対する免染で使われているわけですが、凍結切片においても染色性を改善することができるという報告がチラホラあり、今回トライしています。賦活化無しでも染まるのですが、シングルセルレベルでの発現解析をしたいので、S/N比を改善するということが目的です。レアな1次抗体ということもあり、他の文献で免染に使用している例は今のところありませんでした。

free floatingの凍結切片で抗原の賦活化処理に成功された方、ぜひとも詳細について教えていただけませんか?

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No.3245-2 - 2010/09/22 (水) 05:44:08 - れれれのれ
浮遊切片では抗体の浸透性がいいので賦活してません。
あなたの予定とする分子は文献上はどうですか?

浮遊切片の賦活化処理について 削除/引用
No.3245-1 - 2010/09/22 (水) 04:15:17 - ひで
floatingの状態で抗原の賦活化処理を行っているのですが、処理後、切片が粉々になってしまい困っています。皆さんはどのように賦活化を行っていらっしゃるのでしょうか?ちなみにスライドグラスに貼り付けた切片では上手くいっています。

私の手順は以下の通りです。

4% PFAでマウスを潅流固定

組織を取り出し、同液中で4℃、O/N

ビブラトームで50um切片作製

1mM EDTA (pH 8.0)中で90℃、30min

粉々

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