Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

上皮細胞へのトランスフェクション トピック削除
No.3417-TOPIC - 2010/10/26 (火) 14:04:01 - ひよっこ
いつも勉強させていただいています。
上皮細胞への効率の良いトランスフェクション方法について教えてください。

上皮系の乳がん細胞を2種類使って実験を行なっています。
これらの細胞にsiRNAをlipofectamine RNAiMAXで導入しreal-time PCRで確認すると10-30%程度まで発現が抑制されることから、siRNAのトランスフェクションはうまくいっていると考えられます。
しかし、プラスミドのトランスフェクションが入らず、苦戦しています。
lipofectamine2000またはLTXでトランスフェクションを行なっていますが、顕微鏡観察したところGFPでも20%程度、目的の遺伝子をつなぐと10%程度の細胞にしか導入されていませんでした。
COSやHeLaなどにGFPをトランスフェクションするとかなり高確率で入っているので手技的な問題ではないと思います。
ラボ内で同じ細胞を使っている人はいないのですが、MDCK細胞を使ったことのある先輩がいるので聞いたところ、MDCK細胞でも効率が悪かったので上皮細胞はトランスフェクションには向かないのではないかと言われました。

やはり上皮細胞にはトランスフェクションでは入りにくいのでしょうか?
また、上皮細胞で効率よくトランスフェクションできる試薬をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 解決済み 削除/引用
No.3417-14 - 2010/11/02 (火) 10:53:15 - ひよっこ
遅くなりましたが、皆様からのアドバイスを元に条件検討を行いましたのでご報告します。

トランスフェクション時に培地を血清入り培地またはOpti-MEMにして、Lipofectamine LTXと2000でpEGFPベクターをトランスフェクションしました。
その結果、LTXでは血清入り培地で行なった時に比べてOpti-MEMでは倍近く効率が上がりました。
2000でも効率は上がりましたが、倍まではいきませんでした(少し上がった程度)。
また、増殖の遅さが原因とのご指摘がありましたので、これまでトランスフェクション後24時間で観察していたのを48時間まで伸ばしたところ、発現している細胞がかなり増えていました。

これらを組み合わせることで、GFPで60%程度まで効率を上げることが出来ました。
この条件で目的遺伝子使って実験を行なってみます。

また、ラボにピューロマイシン選択出来るベクターを持っている人がいたので、だめだった場合に備えてこちらのベクターに移し替える作業も行うつもりです。

いろいろアドバイスいただいた皆様本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3417-13 - 2010/10/28 (木) 12:10:44 - Kpn
流れからずれますが、下の方にみさんが書いておられるレンチの件で、例えば理研からもらえる系(www.brc.riken.jp/lab/cfm/Subteam_for_Manipulation_of_Cell_Fate_J/About_Lentiviral_Vectors_J.html)は、確かに数年前までは大臣承認が必要でしたが、研究者からの要請が通り、今ではP2でできるようになってますよ。

(無題) 削除/引用
No.3417-12 - 2010/10/27 (水) 21:05:08 - ひよっこ
shu-t様

ありがとうございます。

初代培養で80%って、エレクトロポレーションはかなりすごそうですね。
残念ながらうちには機械がないので無理ですが、魅力的ですね。
そんなにすごいなら、機会を見つけて上にアピールしてみます。

トランスフェクションはいつも血清入り培地で行なっていました。
以前にOpti-MEMでトランスフェクションしたら良くなったという話を聞いたことがありましたが、すっかり忘れていました。
これはすぐに出来るので、早速試してみます。

(無題) 削除/引用
No.3417-11 - 2010/10/27 (水) 17:07:56 - shu-t
エレクトロポレーションができるのなら試してみるといいかもしれません。
初代培養系ですが,トランスフェクション(Lipofectamine2000,MultiFectam,HilyMax)では数パーセントだった遺伝子導入効率が,エレクトロポレーションでは80パーセントくらいまで上がった経験があります。

それとトランスフェクション時のメディウムは何を使っているのでしょうか?もし通常の細胞維持に使っている血清入りのメディウムを使っているのでしたら,トランスフェクション時はOpti-MEMに変えると,遺伝子導入効率が上がると思います。

(無題) 削除/引用
No.3417-10 - 2010/10/27 (水) 09:41:10 - ひよっこ
Actias様

ありがとうございます。
ウイルスゲノム入りプラスミドを増やすだけでもP2でないとだめなんですね。
知らなかったので、教えていただけてよかったです。

となると、ウイルスはやはりだめかもしれません。
以前に上に相談した時に、うちの実験室をP2にするのは無理と言われてしまったので。
貴重な情報をありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3417-9 - 2010/10/27 (水) 08:28:21 - Actias
面倒でも、P2申請しておくことをお勧めします。

ウイルス粒子を扱わなくても、たとえばウイルスゲノム全長が入ったプラスミドを大腸菌で増やすとしても、P2だから。

仮に、他人の部屋でウイルス粒子を使わせてもらうにしても、
「コンストラクトは自分のところで」
といわれて、作り始めたら、P1環境でP2の物を扱っていることになる。

参考
問5-19 全長配列の決定されたウイルスの全ゲノム核酸 を認定宿主ベクター系にクローン化して遺伝子操作する場合に、供与核酸として同定済核酸を用いると考えてP1レベルの拡散防止措置を執ると考えていいでしょうか。
http://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/anzen_faq/#2-1

(無題) 削除/引用
No.3417-8 - 2010/10/26 (火) 20:19:56 - ひよっこ
み様

ありがとうございます。
さっくりウイルスを使える環境だと早いのですが。

どうしてもだめなようならP2実験室を使わせてくれるラボを探そうとは考えているので、参考にさせていただきます。

(無題) 削除/引用
No.3417-7 - 2010/10/26 (火) 20:10:57 - ひよっこ
masa様

再びありがとうございます。
実験は目的遺伝子とその変異体(出来ればいくつかあるアイソフォームについても)を発現させた時に、内在性のあるタンパク質のリン酸化が変化するかを見たいのです。
ですので、やはりある程度効率が高くないと厳しいかな、、と。

ピューロマイシンで短期間選択というのは思いつきませんでした!
今持っているvectorはG418選択なのですが、G418は短期間では死ななそうですね。
ピューロマイシン選択できるvectorを持っている人がラボにいないか聞いてみます。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3417-6 - 2010/10/26 (火) 20:01:27 - み
ああ済みません。P2すら無理なのですね。

(無題) 削除/引用
No.3417-5 - 2010/10/26 (火) 19:59:57 - み
レンチウイルスってP2でも可能なものがあると聞いたことあります。
第3世代???ってやつですかね。

(無題) 削除/引用
No.3417-4 - 2010/10/26 (火) 18:00:55 - masa
そうですね、安定発現株を作るのが普通かとは思いますが現在やられている実験系次第ではないでしょうか?

遺伝子導入してmRNAの変動や特定のタンパク質の修飾等を比較するには導入効率が高くないと差が見えない可能性が高いですが、細胞を免疫染色などで個別に判定するのであれば多少効率が悪くても何とかなると思います。

導入する遺伝子にタグを付けておいてそのタグに対する抗体で染色された細胞のみをカウントしたり、GFPの発現プラスミドと一緒に導入して、GFPを発現する細胞に対してのみ評価を行うという手法を取ればいけると思います。

あとはピューロマイシン等の選抜が短期間で完了できる薬剤を使用すればプラスミドが分解される前に大方の未導入の細胞を殺すことができるので、プラスミドが導入された細胞のみを濃縮して回収することも可能です。

細胞の増殖や生存に負に作用する遺伝子は安定発現株が取りにくい事がおおいので上記の様な手法をとることもできると思います。

(無題) 削除/引用
No.3417-3 - 2010/10/26 (火) 16:42:18 - ひよっこ
masa様

ありがとうございます。
言われてみれば、HeLaは上皮様でした。

ちなみに、使っている細胞はどちらもとても増殖が遅いです(30%になるようにまいて4日後にサブコンフルになります)
ご指摘のように、増殖が遅いのが効率の悪い原因であると思います。
これらの細胞でウイルスを使用している論文があったのですが、うちにはP2申請している実験室がないので、出来ればトランスフェクションで解決したいと考えています。
lipofectamineは試薬量をいくつか振ってみたのですが、よい結果は得られませんでした。

やはり他の試薬を試しつつ(お金がないラボなので難しいですが)、安定発現株を作製するしかないんでしょうか。。

(無題) 削除/引用
No.3417-2 - 2010/10/26 (火) 15:16:20 - masa
上皮細胞という括りではなくて、単純に細胞種によって遺伝子の導入効率がことなるという解釈がいいと思います。HeLaも上皮様の形態ですし。増殖が遅い細胞は導入効率が悪いという傾向はあるとは思いますけど。

トランスフェクション試薬のマニュアルに導入実績がある細胞でも、その研究室の培養条件ごとに遺伝子導入効率は異ってきます。そのため、試薬とDNAの混合比や試薬自体を変えて最適化していくしかないと思います。

どうしても導入効率が改善されなかったり、検討に要する時間が惜しい場合は並行して、安定発現株の樹立や、ウイルスの系の導入を検討されてはいかがでしょうか?

上皮細胞へのトランスフェクション 削除/引用
No.3417-1 - 2010/10/26 (火) 14:04:01 - ひよっこ
いつも勉強させていただいています。
上皮細胞への効率の良いトランスフェクション方法について教えてください。

上皮系の乳がん細胞を2種類使って実験を行なっています。
これらの細胞にsiRNAをlipofectamine RNAiMAXで導入しreal-time PCRで確認すると10-30%程度まで発現が抑制されることから、siRNAのトランスフェクションはうまくいっていると考えられます。
しかし、プラスミドのトランスフェクションが入らず、苦戦しています。
lipofectamine2000またはLTXでトランスフェクションを行なっていますが、顕微鏡観察したところGFPでも20%程度、目的の遺伝子をつなぐと10%程度の細胞にしか導入されていませんでした。
COSやHeLaなどにGFPをトランスフェクションするとかなり高確率で入っているので手技的な問題ではないと思います。
ラボ内で同じ細胞を使っている人はいないのですが、MDCK細胞を使ったことのある先輩がいるので聞いたところ、MDCK細胞でも効率が悪かったので上皮細胞はトランスフェクションには向かないのではないかと言われました。

やはり上皮細胞にはトランスフェクションでは入りにくいのでしょうか?
また、上皮細胞で効率よくトランスフェクションできる試薬をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を