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米タンパクのSDS-PAGE トピック削除
No.3452-TOPIC - 2010/11/01 (月) 00:23:24 - ケン
現在、米の品種毎のタンパク質の組成をSDS-PAGEで調べているのですが、どうしても検出できないタンパク質があります。
それが、α-グロブリンというタンパク質で、26kDaにバンドとして現われるはずのものです。
現在行っているのは下記の方法になり、抽出液以外はインビトロジェンのものになります。

【機材・試薬】
泳動槽:エクセル シュアロック ミニセル
ゲ ル:NuPAGE Novex Bis Trisゲル12% 12well
電極液:1× NuPAGE MES SDS Running Buffer
抽出液:4% SDS、8M 尿素、20% グリセリン、0.125M Tris に塩酸を加えてpH6.8に調製し、2-メルカプトエタノールを5%濃度になるように加えた液。
染色液:SimplyBlue SafeStain
脱色液:脱イオン水
マーカー :Novex Sharp 着色済みタンパク質スタンダード

【操作】
タンパク質の抽出
@ 米1粒を薬包紙にはさみ、それをペンチではさんで粉砕する。
A 粉砕した米を2mLエッペンチューブに入れる。
B 抽出液700μLを加えてよく振り、チューブを横にして室温で24時間静置する。
C 静置後、室温でチューブを10000g、20min遠心分離する。
D 上清5μLを1回の試料にする。

電気泳動
E 電圧200V、電流120mA/枚(開始時)で通電する。

染色
F 電気泳動が終わったゲルを脱イオン水で5分間×3回洗う。
G 染色液に浸け、1時間ゆっくり振とうする。

脱色
H 脱イオン水に浸け、脱イオン水を適宜交換しながら、3時間程度、ゆっくり振とうする。


文献によると出現するバンドと、対応するタンパク質はこのようになっています。
・13kDa プロラミン
・16kDa アルブミン
・22-23kDa グルテリン(塩基性サブユニット)
・26kDa グロブリン
・37-39kDa グルテリン(酸性サブユニット)
・57kDa グルテリン(酸性サブユニットと塩基性サブユニットに切断される前のプログルテリン)


イネの品種によってはα-グロブリンが含まれないものもあるのですが、含まれているはずの品種で行っても、26kDaにバンドが出ません。
それ以外のバンドは正しく出現します。
タンパク質の抽出法は文献に記載の方法なので問題ないと考えています。

何かお気付きの点などあれば教えて頂きたく思います。
また、α-グロブリンの標準物質があればいいのですが、見つけることができず、販売メーカーなどご存じでしたら教えて頂きたいです。

よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.3452-4 - 2010/11/01 (月) 10:44:43 - 葉
たぶん、細胞破砕がうまくいってないんだと思います。
乳鉢乳棒か、マルチビーズショッカー等、もう少しつぶしてみてください。
また、種子は貯蔵物質としていろいろ抽出及びSDS-PAGEを阻害しているモノを多く含んでいます。単純に、バッファ量をFWに対してもっと多くするだけで解決することも多いです。(SDS-PAGEにアプライする前に、必要なら濃縮してください。)

(無題) 削除/引用
No.3452-3 - 2010/11/01 (月) 08:25:12 - いぬ
>抽出液:4% SDS、8M 尿素、20% グリセリン、0.125M Tris に塩酸を加えてpH6.8に調製し、2-メルカプトエタノールを5%濃度になるように加えた液。

抽出bufferは問題ありません。26kDグロブリンはおおさんがおっしゃるとおりグロブリンなので塩だけでも抽出できます。静置がよくないのかどうかわかりませんが、私は2時間ほどローテーション、もしくはボルテックスをかけています。ただし26kDと言っておきながらそれよりも明らかに小さいサイズで出ます。グルテリン塩基性サブユニットのメジャーなバンドがそうです。イネ種子貯蔵タンパク質に関する論文の図を見ればどれがそうかわかると思います。気になるようであればαグロブリンの抗体をもらってウェスタンをすればいいと思います。

個人的にはsimply blueは若干薄く感じるので、普通に自作したCBBで見た方がわかりやすいと思います。溶かすだけですし。

(無題) 削除/引用
No.3452-2 - 2010/11/01 (月) 05:46:51 - おお
ちょっといまURLを見失ってしまいましたがグロブリンフラクションは
塩抽出フラクションに来るとかいていました。なのでグロブリンフラクション
を取る方法行えばポジコンになるのではという印象があります。

ペンチで砕いているとありますが何処まで細かく破砕できるかなぁと
いう印象が一つありますね。乳鉢とかでさらさらにまで持っていく
とかいうのもてかもしれません。あと精米しているのかとか精米方法とか
で変わったりするんでしょうかねェ、、、プロトコールをみてやっている
ようなのでそのへんは大丈夫と思えますけど、、、

あと上記のURLで思ったのですが抽出に塩が有効なようです(おそらく
非変性条件だと思いますが)。変性条件で塩が必要か分かりませんが
100mMくらいのナトリウムが入っていてもいいかもしれません。
うレア非存在下でボイル(過熱して)うレアを加えるのも有効かもしれません。


この分野はうといのですが、思いついたことを書いてみました。

米タンパクのSDS-PAGE 削除/引用
No.3452-1 - 2010/11/01 (月) 00:23:24 - ケン
現在、米の品種毎のタンパク質の組成をSDS-PAGEで調べているのですが、どうしても検出できないタンパク質があります。
それが、α-グロブリンというタンパク質で、26kDaにバンドとして現われるはずのものです。
現在行っているのは下記の方法になり、抽出液以外はインビトロジェンのものになります。

【機材・試薬】
泳動槽:エクセル シュアロック ミニセル
ゲ ル:NuPAGE Novex Bis Trisゲル12% 12well
電極液:1× NuPAGE MES SDS Running Buffer
抽出液:4% SDS、8M 尿素、20% グリセリン、0.125M Tris に塩酸を加えてpH6.8に調製し、2-メルカプトエタノールを5%濃度になるように加えた液。
染色液:SimplyBlue SafeStain
脱色液:脱イオン水
マーカー :Novex Sharp 着色済みタンパク質スタンダード

【操作】
タンパク質の抽出
@ 米1粒を薬包紙にはさみ、それをペンチではさんで粉砕する。
A 粉砕した米を2mLエッペンチューブに入れる。
B 抽出液700μLを加えてよく振り、チューブを横にして室温で24時間静置する。
C 静置後、室温でチューブを10000g、20min遠心分離する。
D 上清5μLを1回の試料にする。

電気泳動
E 電圧200V、電流120mA/枚(開始時)で通電する。

染色
F 電気泳動が終わったゲルを脱イオン水で5分間×3回洗う。
G 染色液に浸け、1時間ゆっくり振とうする。

脱色
H 脱イオン水に浸け、脱イオン水を適宜交換しながら、3時間程度、ゆっくり振とうする。


文献によると出現するバンドと、対応するタンパク質はこのようになっています。
・13kDa プロラミン
・16kDa アルブミン
・22-23kDa グルテリン(塩基性サブユニット)
・26kDa グロブリン
・37-39kDa グルテリン(酸性サブユニット)
・57kDa グルテリン(酸性サブユニットと塩基性サブユニットに切断される前のプログルテリン)


イネの品種によってはα-グロブリンが含まれないものもあるのですが、含まれているはずの品種で行っても、26kDaにバンドが出ません。
それ以外のバンドは正しく出現します。
タンパク質の抽出法は文献に記載の方法なので問題ないと考えています。

何かお気付きの点などあれば教えて頂きたく思います。
また、α-グロブリンの標準物質があればいいのですが、見つけることができず、販売メーカーなどご存じでしたら教えて頂きたいです。

よろしくお願いします。

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