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残留農薬除去/分解 トピック削除
No.3711-TOPIC - 2010/12/19 (日) 21:22:55 - himawari
お世話になります。

ある植物性機能性食品を一斉農薬検査(約800種類)にかけたところ、有機ハロゲン化合物が2種類検出されました。
いずれも食品衛生法上の残留基準、一律基準(0.01ppm未満)以下ですが、対外的な面を考えた際に、これらを製造プロセスで除去できないか検討することにしました。

有機ハロゲン化合物を効率的に分解/除去する方法はないでしょうか?
当該機能性食品は有機ハロゲン化合物をほとんど含んでおらず、機能性の本態ではありません。

製造プロセスの詳細と原料はこの場で書けませんが、

脱脂した原料(紛体)→加圧熱水抽出→酵素処理→培養微生物との反応
→遠心分離→濃縮→スプレードライ→シフター

というおおまかな工程です。

ちなみに1バッチあたりに使用する原料は500kgで、すでにこの段階で有機ハロゲン化合物が入っていることがわかっています。
 
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(無題) 削除/引用
No.3711-7 - 2010/12/20 (月) 15:34:58 - ~
加工済みの原料のようですので、原料メーカーに相談するのもありかと思います。
原料の時点でコントロールしてもらえれば、自社内での工程を増やす必要がなくなります。
「いくら法令には違反していないとはいえ、このレベルの農薬残留はまずいのでは」などと交渉の余地はあるかもしれなせん。

また、本当にその残留レベルは意味がある量なのですか?
検出限界以上であったというのと、製品として意味があるレベルで残留しているというのは区別する必要があるかと思います。
今までの1/1000の量まで検出できる装置が作られたからといって、残留量もこれまで1/1000になるまで製造工程を変えるというわけではありませんよね。
法律以上に厳しい自社ルールを設定するわけですから、濃度の設定根拠は必要になると思います。
それが社外的に説明できるような根拠であれば、原料メーカーとの交渉もやりやすくなるのではないでしょうか。
(「法律上はこの濃度でOKだが、この濃度では体に悪影響が出るという報告があります」と言われれば、原料メーカーも無視できないかもしれません)

>ラボスケールでは実に簡単にうまくいくのにプラントレベルではほとんど効果がなく
ラボスケールの抽出でうまくいっているのですよね。
同じ有機溶剤を用いて抽出方法を改善するだけでも済ませられるのではないかと思います。
ラボで試した抽出方法が分かりませんが、水溶液にしてからの抽出だけでなく、原体に直接有機溶媒をかけて抽出する方法もあるようですね。
エンジニアリング会社はいろいろとありますので、相談を持ちかけてみてはいかがでしょうか。
自社内、グループ内にその様な部門があれば、そちらを巻き込むと秘密保持契約を結ばなくていいので楽です。

ラボでは出来るのにプラント化出来ないというのはよくあることですので、スケールアップという別の専門分野があると思って、プロに相談したほうが早いと思います。
(例えば、釜中の反応液の流れ方のシミュレーションや、羽の形、枚数などの影響についての解析で学会発表や論文が出るくらい、プラント規模の攪拌は難しい工程です)

>社内の方針としてはできるだけオリジナリティがあり、特許がとれる方向性を視野に
会社の規模や実際の工程によって当たり前から無謀まで様々なので、コメントが難しい内容ですね。

(無題) 削除/引用
No.3711-6 - 2010/12/20 (月) 13:42:11 - himawari
みなさん適切なコメントをありがとうございます。

原料(国産)は有機溶媒で脱脂したものを受け入れて使っています。
原料の受け入れ拒否も一つの案だと思っていますが、受け入れを拒否したとしても、代替原料も同様の農薬を含んでいる可能性が出てきました。
つまり、有機溶媒による抽出だけではこの農薬を除けないようです。

おおさんのおっしゃる通り、ワンステップ抽出をかますのも考えました。
ラボスケールでは実に簡単にうまくいくのにプラントレベルではほとんど効果がなく、年間60バッチの作業を考えてみても煩雑になる作業はできるだけ避けたいところです。

>詳しくないのですがお示しの工程中に塩素イオンの反応というのは考えられませんか?それなら若干対処方法が変わってきますよね。

工程中には塩素イオンの反応は考えられません。

やはり原料の段階でなんらかの手段を用いて有機ハロゲン化合物をある程度でもよいので分解/除去することが適切な道筋だと思います。
あとはスプレードライ(SD)をかますときに紛体ができますが、粒子の重さを利用して、なんとか農薬とSDを分離するとか。
(ある種の農薬と紛体を分離する方法はあるようですが、詳細は調査中です)
後工程になるとHACCPやISOの関係でややこしくなるのでこれもできる限り避けたいところ。

有機ハロゲン化合物の除去/分解について、農薬に関してだけ特許や文献を調べました。

1) 加熱水蒸気の利用
2) オゾンの利用
3) UV照射
4) 炭酸ガスを用いた超臨界乃至亜臨界処理
5) カラム
6)気化抽出/分離
7)炭酸カルシウム(セラミック系吸着除去)
8) 活性炭/ゼオライトを用いた多孔性吸着剤

まだいくつかありますが、主なものはこんなところです。

>特許に抵触しない製法か特許料の支払いを考慮することになるでしょう。

まさにその通りです。
社内の方針としてはできるだけオリジナリティがあり、特許がとれる方向性を視野にいれろという理解です。
が、難しいですよね。。。

(無題) 削除/引用
No.3711-5 - 2010/12/20 (月) 11:49:46 - ~
有機ハロゲン化合物の分解・除去は特許がいろいろと出ていますよね。
除去のための活性炭等も市場にありますよね。

まずは特許・文献・市場調査で自分のところでやりたいものにマッチしたもの
を探してはいかがでしょうか。

目的の成分とその除きたい化合物の性質によって、何が使えるかは変わってくるでしょう。
抽出するにしても目的物と不溶物がどちらの画分に来るかが重要ですし、
分解するにしても目的物が分解したら意味がありません。

500kgということは工業用でしょうから、特許に抵触しない製法か特許料の支払いを考慮することになるでしょう。

>これらを製造プロセスで除去できないか
効率的なのは原料の受け入れの時点でロットチェックして、規格を満たさないものは用いないことだと思いますけど。
原料受け入れ工程も製造プロセスの一部です。

(無題) 削除/引用
No.3711-4 - 2010/12/20 (月) 09:38:23 - おお
元の原料に入っているのであれば脱脂などの工夫で効率的に落ちないか、あるいはワンステップ抽出をかますのがストレートだと思いますが。

詳しくないのですがお示しの工程中に塩素イオンの反応というのは考えられませんか?それなら若干対処方法が変わってきますよね.

(無題) 削除/引用
No.3711-3 - 2010/12/19 (日) 21:28:10 - himawari
>当該機能性食品は有機ハロゲン化合物をほとんど含んでおらず、機能性の本態ではありません。

誤解を招く書き方でしたが、農薬以外の有機ハロゲン化合物はほとんど含まれていないので無視できるレベルという意味です。

残留農薬除去/分解 削除/引用
No.3711-1 - 2010/12/19 (日) 21:22:55 - himawari
お世話になります。

ある植物性機能性食品を一斉農薬検査(約800種類)にかけたところ、有機ハロゲン化合物が2種類検出されました。
いずれも食品衛生法上の残留基準、一律基準(0.01ppm未満)以下ですが、対外的な面を考えた際に、これらを製造プロセスで除去できないか検討することにしました。

有機ハロゲン化合物を効率的に分解/除去する方法はないでしょうか?
当該機能性食品は有機ハロゲン化合物をほとんど含んでおらず、機能性の本態ではありません。

製造プロセスの詳細と原料はこの場で書けませんが、

脱脂した原料(紛体)→加圧熱水抽出→酵素処理→培養微生物との反応
→遠心分離→濃縮→スプレードライ→シフター

というおおまかな工程です。

ちなみに1バッチあたりに使用する原料は500kgで、すでにこの段階で有機ハロゲン化合物が入っていることがわかっています。

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