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透析内液の白濁について トピック削除
No.3805-TOPIC - 2011/01/12 (水) 10:22:55 - 腹水太郎
現在ProteinAを用いて腹水を精製して、IgGを得ているのですが、その後の透析で透析内液が白濁して、タンパクの不溶化が起こっています。透析膜はSpectrum2を使っています。
精製条件は、結合液が1.5MNaCl、3MGly pH8.9で
溶出液が0.1MGly-HClpH2.5、
中和液が1MTris-HClpH9.0で
溶出液と中和液は10:1で混ぜています。
この2液の混合時はpH8.0になっています。この後、
140mMNaCl入りのPBS pH7.0に透析を3回しているのですが、
1回目の段階で白濁が見られます。白濁物はIgGであることは間違いないのですが、白濁が出ないようにするのに良い方法はありませんか?よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.3805-7 - 2011/01/20 (木) 11:45:17 - 匿名
抗体の性質によっては凝集が生じることがあります。透析本来の目的と矛盾するかもしれませんが、透析外液の塩濃度を上げたりpHを変えることで凝集を防げることがあります。
pHはその抗体の等電点を外すことが重要ですが、抗体の場合は酸性側にpHを変えることが多いと聞いたことがあります。pHの変更については抗体の活性に影響を与えないか小スケールで予備検討するほうが良いと思います。
見た目で沈殿が生じていても取り除いてみると十分な抗体濃度が達成できていることも多く、こだわらなくてもその後の実験が可能なこともあります。逆に抗体オリゴマーなどが生じている際は、可溶性画分に十分な濃度が存在していても、精製・濃縮ステップに変更を加えたほうが良いです。
本題とは外れますが営利団体にお勤めのようですので一つ気になることがありました。腹水法での抗体の大量調製は一般的なものですが、動物虐待としてバッシングされることがあります。植えつけたがんが非常に大きくなるまで動物を飼育することで過剰な苦痛を与えたという非難から逃れるのは困難です。問題を未然に防ぐために腹水法は避けて無血清での大量培養などを選ばれるほうが無難かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.3805-6 - 2011/01/19 (水) 10:44:23 - 腹水太郎
ありがとうございました。
私は受託会社なので、この精製方法をつかうことは無理ですね。
グリシンpHを高くしてみたり、透析溶液を検討してみます。
ProteinAは少量と大量で大きく変わりますね。

追加 削除/引用
No.3805-5 - 2011/01/17 (月) 13:24:29 - ats
製造方法の特許はややこしく、方法そのものを売り物にする場合のみライセンスが必要な場合と、その製法を使った製造物まで特許権がおよぶ場合があると聞いたことがあります。この場合は、どちらかは不明です(前者かも)。企業内で使用するにも、研究目的ならライセンスは不要らしいです。
どちらにしろ、公的機関で非営利の研究目的で使用する分には気にする必要はないです。
発表のときは、論文が無い場合は特許を引用すればよいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3805-4 - 2011/01/17 (月) 13:15:01 - ats
特許がとられていても、非営利の研究目的なら問題ないです。
その方法で精製したものを販売する(利益を上げる)ならライセンスが必要でしょう。また企業に譲渡するのも間接的に営利に貢献すると考えられるので、ライセンスが必要だ「と思います」。

透析内液の白濁についての続き 削除/引用
No.3805-3 - 2011/01/17 (月) 13:04:56 - 腹水太郎
ats様ありがとうございました。
いろいろと調べてみたところ、
2M Arginine-HClでの溶出が、
精製方法自体が
特許でおさえられているようなのですが、
そのような方法を使ったら、パテント料を
払ったりしないといけなくなりますでしょうか?
論文にも記載されているし、使ってもいいのかと思ったり
このあたりの事情がわかれば教えていただけませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.3805-2 - 2011/01/13 (木) 11:39:54 - ats
原因が2つ考えられますね。
(1)溶出液の低pHによって、IgGが(部分)変性し凝集・沈殿しやすくなった。
他の溶出液に変えてみましょう。教科書にも載っています。2M Arginine-HCl (pH4.5)も有効なようです。また、温度変化で溶出可能なproteinA派生体もあるようです。試行錯誤しかないでしょう。
(2)もともとPBS中で凝集・沈殿しやすいIgGである可能性
経験があります。その抗体はPBS中で(希釈しても)保存すると2-3日で沈殿が生じました。
0.1M Na-PO4(pH7-8)や0.1M HEPES(pH7-8)中では安定でした。
IgG2bは沈殿しやすいと聞いたこともあります。
また、detergentも有効かも。ただし透析膜を通過しないものもあるので注意してください。

透析内液の白濁について 削除/引用
No.3805-1 - 2011/01/12 (水) 10:22:55 - 腹水太郎
現在ProteinAを用いて腹水を精製して、IgGを得ているのですが、その後の透析で透析内液が白濁して、タンパクの不溶化が起こっています。透析膜はSpectrum2を使っています。
精製条件は、結合液が1.5MNaCl、3MGly pH8.9で
溶出液が0.1MGly-HClpH2.5、
中和液が1MTris-HClpH9.0で
溶出液と中和液は10:1で混ぜています。
この2液の混合時はpH8.0になっています。この後、
140mMNaCl入りのPBS pH7.0に透析を3回しているのですが、
1回目の段階で白濁が見られます。白濁物はIgGであることは間違いないのですが、白濁が出ないようにするのに良い方法はありませんか?よろしくお願いいたします。

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