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硫安分画 トピック削除
No.3809-TOPIC - 2011/01/12 (水) 19:56:38 - ryo
いつも勉強させて頂いています。

あるタンパク質の精製を行っています。
その精製方法として硫安分画を試みているのですが、
沈殿させた目的のタンパク質がうまく溶解してくれずに困っています。

行っている手順としては
 細かく砕いた硫安を少しずつサンプルに添加
 目的のタンパク質が沈殿する前に一度遠心
 上清を回収
 さらに硫安を添加
 目的のタンパク質が沈殿
 遠心
 沈殿を回収
 新しい硫安抜きのバッファーで懸濁
 (最初のサンプルとほぼ同量)

本来ならばここで沈殿していたタンパク質が溶解するのだと思いますが、
なぜか沈殿したままで、そこから先に進めません。

勉強不足で申し訳ないのですが、
ご助言をいただけたら幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.3809-8 - 2011/01/14 (金) 09:37:51 - Boston-Pullman
> このタンパク質は大腸菌で発現しており、IPTGによって発現誘導されていることを細胞破砕液をSDS-PAGEに供することで確認済みです。

てっきり培養細胞か組織から内在するたんぱく質を精製しているものと思っていました。Hisタグをつけてはいけないのでしょうか?

> この発現誘導が確認できているバンドと同じ位置にバンドが観察されたため、この赤い沈殿が目的のタンパク質だと推測しています。

分子量が同じ、もしくは近くて物理的性質が似たたんぱく質は大腸菌にも存在しているかも知れません。推測ではなく、客観的に沈殿物が目的のたんぱく質を含むことを証明しないと後々苦労するかも。

(無題) 削除/引用
No.3809-7 - 2011/01/14 (金) 09:17:34 - w
実験条件を小出しにしないで、出せる部分をよく判断して、一度にすべて出す方が、効果的です。例えば、硫安前のカラム精製が、問題かもしれません。
赤色蛍光たんぱく質を発現させているのですか?
光に注意する必要はあるでしょうが、あまり神経質になる必要はないと思っています。発現させたときに、すべてがnativeであるとは限らず、変性しているタンパクもあるでしょう。また、硫安で変性する可能性も無いとは限りません。

発色色素を持つたんぱく質は、チトクロームcなどです。赤い色は、ヘムの発色団に依存しますから、発現させる条件にヘムを添加しているかもしれません。そうすると抽出液に遊離のヘムがどっさりあるかもしれないなあと思ってしまいます。そんな場合には、赤い沈殿がタンパクであるとは限らないことになります。

(無題) 削除/引用
No.3809-6 - 2011/01/14 (金) 08:26:42 - ryo
ご回答ありがとうございます

このタンパク質は大腸菌で発現しており、IPTGによって発現誘導されていることを細胞破砕液をSDS-PAGEに供することで確認済みです。

さらに硫安添加後に生じる沈殿をかき集めて、SDS-PAGEに無理やり供すると
この発現誘導が確認できているバンドと同じ位置にバンドが観察されたため、この赤い沈殿が目的のタンパク質だと推測しています。

また勉強不足で大変お恥ずかしいのですが、今までクロモフォアという言葉を知りませんでした。少し調べてみたのですが、赤色などを呈するタンパク質を扱う時は、光に注意しなければならないということなのでしょうか?

質問ばかりで大変申し訳ないのですが、何卒ご教授お願いします。

(無題) 削除/引用
No.3809-5 - 2011/01/13 (木) 23:23:13 - w
あなたが発現させている(?)タンパクは、赤いクロモフォアを持っているはずなのかもしれませんが、逆に赤いクロモフォアがあればあなたの欲しいタンパクだと思ってよいのでしょうか?
赤い沈殿だけで、目的のタンパクだと思うのは、少し不安です。
発現させてあるのならSDS-PAGEで分子量、そうでないのなら活性かウェスタンで確認したいものです。
KClの濃度は良いのだと思いますが、NaClでも変わりなく良いなら、SDS-PAGEとの相性を考えて、NaClを使います。

ところで、粗精製というのが、Talon-resinでピンクの色が、Coなんて話じゃあないよねえ?

(無題) 削除/引用
No.3809-4 - 2011/01/13 (木) 12:16:30 - ryo
wさま、ABZOさまご回答ありがとうございます。

wさま
>1)どうやって、溶解していないことを確認しているのですか?
SDS-PAGEやwesternで確認している?

まず硫安沈殿を行う前に一度別のカラムを用いて租精製を行っているのですが、その後のサンプルは目視でも確認できるくらいピンク色を呈しております。そこに硫安を添加していくと赤色沈殿が生じます。遠心後上清を除くと、チューブの底に赤色沈殿がたまっており、これが目的のタンパク質のようです。これは沈殿をSDS-PAGEで確認した結果判断しました。またこれをいくら懸濁しても溶液中を沈殿の塊が浮遊するばかりという感じです。

>2)沈殿に、沈殿しない程度の硫安溶液か、1%程度のNaClを加えると、溶けますか、溶けませんか?

硫安溶液の方は試したことがないので、今度確認させていただきます。
懸濁に用いているバッファーには100mMのKClが含まれているのですが、
これでは足りないでしょうか?

>3)最初の抽出液が、界面活性剤アリではないですよね?
界面活性剤アリでの硫安分画は、難易度が高いですよ。

界面活性剤は用いていません。他にも特別なものは用いていないと思います。


ABZOさま
>沈殿を懸濁したあと,その懸濁液を望みのバッファーで透析して硫安濃度を十分に下げないとうまく溶けないよ。沈殿にも高濃度の硫安混じってるから。数時間、透析してるとそのうちだんだん透明度が増してくるから分かる。

上でも述べましたが、沈殿を再懸濁するときに赤色沈殿が溶液中を浮遊しております。これが細かい沈殿だったら良かったのですが、沈殿同士が集まり合って、割と大きな塊を形成しております。うちではシリンジを用いて透析の容器に溶液を入れているのですが、その時にその塊がシリンジの内部にくついたりしてしまい、ほとんどをそこでロスしてしまうということがありました。
これは沈殿の集め方が悪いのでしょうか?(今は硫安添加後に遠心して沈殿を集めています)

(無題) 削除/引用
No.3809-3 - 2011/01/13 (木) 01:10:38 - ABZO
沈殿を懸濁したあと,その懸濁液を望みのバッファーで透析して硫安濃度を十分に下げないとうまく溶けないよ。沈殿にも高濃度の硫安混じってるから。数時間、透析してるとそのうちだんだん透明度が増してくるから分かる。

(無題) 削除/引用
No.3809-2 - 2011/01/12 (水) 21:33:59 - w
質問です。
1)どうやって、溶解していないことを確認しているのですか?
SDS-PAGEやwesternで確認している?

2)沈殿に、沈殿しない程度の硫安溶液か、1%程度のNaClを加えると、溶けますか、溶けませんか?
salt-inという現象があります。塩濃度が薄すぎると溶けないタンパクもあるかもしれません。

3)最初の抽出液が、界面活性剤アリではないですよね?
界面活性剤アリでの硫安分画は、難易度が高いですよ。

硫安分画 削除/引用
No.3809-1 - 2011/01/12 (水) 19:56:38 - ryo
いつも勉強させて頂いています。

あるタンパク質の精製を行っています。
その精製方法として硫安分画を試みているのですが、
沈殿させた目的のタンパク質がうまく溶解してくれずに困っています。

行っている手順としては
 細かく砕いた硫安を少しずつサンプルに添加
 目的のタンパク質が沈殿する前に一度遠心
 上清を回収
 さらに硫安を添加
 目的のタンパク質が沈殿
 遠心
 沈殿を回収
 新しい硫安抜きのバッファーで懸濁
 (最初のサンプルとほぼ同量)

本来ならばここで沈殿していたタンパク質が溶解するのだと思いますが、
なぜか沈殿したままで、そこから先に進めません。

勉強不足で申し訳ないのですが、
ご助言をいただけたら幸いです。

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