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正常ヒト角化細胞の培養(大量培養) トピック削除
No.234-TOPIC - 2009/03/25 (水) 15:57:02 - hacchan
現在 正常ヒト角化細胞の培養を行っています。
使用している細胞はクラボウのNHEK neo細胞で培地はGibcoのDefined K-SFMに指定のサプリを加えて培養を行っているのですが、なかなか増えてくれないのが現状です。

一度ストック様に増やした後に保存して、それを起こし直して使用しているのですが、保存プロセスをはさんでいるから増殖が悪いのか、継代が悪いのか扱いにくく苦労しています。

正常ヒト角化細胞を使用されている方はどのように効率的に増やしているのかご助言いただけませんか?

ちなみに継代はセミコンフルエントになったらPBSで洗い、トリプシン処理を3分ほど行った後、トリプシンインヒビターをトリプシンの3倍量加えて剥離しています。なかなか剥がれが悪いので5分ほどピペッティングしてから遠心し、新たな培地に懸濁する・・という流れなのですが、翌日見ると結構浮いている細胞があり、定着率が悪いことがしばしばです。

どなたか知っている方がおりましたらアドバイスお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.234-6 - 2009/03/31 (火) 22:53:45 - hacchan
>通りすがり さん

色々とアドバイスありがとう御座います。
基本的に使い切りが推奨という事ですね・・予算が潤沢にない身としては中々扱いにくい細胞です。

最近気づいたのですが、培地交換を2日に一回から毎日(少量ずつですが)交換すると増殖が良くなる事に気がつきました。

また、Passageの方法是非参考にさせていただきます。

>mom-aさん

貴重な情報ありがとう御座います。
自分でもやっていて気づいたのですが、あまり長く育てていると剥がれが悪くなる傾向があります。恐らくマトリクスの産生と関係があるのかもしれませんが・・

早めの継代を試してみようかと思います。

>Hikari さん

お返事ありがとう御座います。
やはりクラボウの試薬が一番良いのですね。早速切り替えて再度挑戦してみます。ちなみに今まではCSC CertifiedのPassage Reagent Group (PBS/EDTA, Trypsin/EDTA, Trypsin inhibitor)の試薬を使用していました。

お忙しい中貴重な情報ありがとう御座いました。
今後の検討に役立たせていただきます。

また、何かありましたらご意見頂ければと思います。

角化細胞の培養 削除/引用
No.234-4 - 2009/03/30 (月) 18:24:47 - Hikari
まず、剥離方法がよくありません。ちゃんと細胞の取り説は読みましたか?
クラボウ社製のものであれば、バッファーはPBSではなくHBS使用です。また、トリプシンですが、クラボウが販売しているもので7、8分処理した後、ディッシュを軽くたたいて剥離します。これを等量のトリプシン中和液に移して遠心を行った後、上清を除きます。ここに1 ml程度のの37℃培地を加えた後、適量を37℃で温めておいた培地中に播種します。

このトリプシンですが、125 U/mlのトリプシンで代用できます。
また、トリプシン中和液ですが、トリプシン阻害剤(Roche Applied Science 109886)を150 U/ml(トリプシンインヒビターユニット、25℃、BAEEを基質として)でも問題ありませんでした。

クラボウのNHEKは、再凍結は推奨されておりません。しかしながら、再凍結、解凍後に増殖能力の低下を見たことはありません。凍結時の細胞の状態はPDL=6程度であったと思います。このとき細胞の増殖、および解凍用培地はEpilife-KG2(クラボウ)を使用していました。ただ、通りすがりさんもおっしゃっている通り、寿命の関係でPDL=15程度を超えると細胞はほとんど増殖しなくなります。

(無題) 削除/引用
No.234-3 - 2009/03/26 (木) 10:56:45 - mom-a
私も角化細胞では苦労しました。

正常細胞でも、線維芽細胞やHUVECは凍結保存→解凍して実験していましたが、角化細胞は分化してしまうためでしょうか、継代が難しかったです。凍結品の購入すらやめ、ボトルに培養されている状態のものを購入したり。

継代時の剥がれが悪い件ですが、私は比較的早めに継代していました。通りすがりさんは一旦コンフルエントにしていらっしゃるので、私が上手くなかっただけかもしれませんが。角化細胞の場合、島がだんだん大きくなるような感じで増えていき、(線維芽細胞のように全体の密度が高くなるのと見た目が違う)島が大きくなると剥がれが悪くなったり、中心部の細胞が変形してきたりするような感じがしました。なので、細胞をまくときに偏らないように気をつけ、あまりギチギチにならないうちに継代しました。とはいえ、継代数が多くなると使えなくなるので、そのへんの加減もありますが。

ちなみに、クラボウは角化細胞用の培地を2種類出していましたが(今はどうだかチェックしていません。すみません。)より長期間継代可能、という売り込みの方の培地を使うと、確かに1〜2回余分に継代できた…と思います。
扱いがやっかいな細胞の場合、培地も同じメーカーがセットで出しているものを使うのが無難なような気がします。色々と情報も持っているでしょうから、問い合わせもしやすいと思いますし。

(無題) 削除/引用
No.234-2 - 2009/03/26 (木) 07:59:51 - 通りすがり
クラボウのNHEKおよびNHEMなどのLonzaから代理販売してる
皮膚の初代細胞はほとんど経験があります。

>一度ストック様に増やした後に保存して、それを起こし直して使用しているの
>ですが、保存プロセスをはさんでいるから増殖が悪いのか、継代が悪いのか扱
>いにくく苦労しています。

間違いなく"ストック様に増やした後に保存"したところが問題です。
少なくともLonzaとかで扱ってる皮膚系の初代培養の細胞は
原則的に株化細胞のように増やしてストックは作れないものと考えてください。もしくは作ったとしても著しく性質が変化し
実験の再現性は不安定なものになります。

通常購入した時点で継代数P2となっており、それを起こして、
1,2回passageした時点で(だいたい分裂回数でいうと10~15回程度)
増殖能力は激減しますのでP4~5までに原則使い切ることが鉄則です。

>正常ヒト角化細胞を使用されている方はどのように効率的に増やしているの
>かご助言いただけませんか?

一応うちでやってる使い方は

1本70000円ぐらいで購入したvialを起こして最初のflaskがconfluentになるまで培養→次に数枚のflaskかdishにpassage→これらがconfluentになったら実験用に6well dishなどにpassage→実験を行ってそのvial由来の細胞は全て使い切る→次の実験にはまた新たに70000円ぐらいだして新しいvialを購入する。
そのためメーカーに頼んで10~20本ぐらいの同じlotを確保してもらってます。

ラボの規模と実験の頻度にもよりますがうちのラボだと年間200万円ぐらいNHEKとかには予算を組んでおり、結局はそれが一番安定した結果が出てます。
また培地のlotも同様に専用のを購入しlotをそろえてます。

これがおそらく限界だと思います。間にstockの作成とかを入れるのは何度もchallengしましたがおそらく無理です。



>ちなみに継代はセミコンフルエントになったらPBSで洗い、トリプシン処
>理を3分ほど行った後、トリプシンインヒビターをトリプシンの3倍量加えて
>剥離しています。なかなか剥がれが悪いので5分ほどピペッティングしてから
>遠心し、新たな培地に懸濁する・・という流れなのですが、翌日見ると結構
>浮いている細胞があり、定着率が悪いことがしばしばです。

ストックの作成ほどではありませんがpassageのときは既に気をつけてるかもしれませんが、
PBSを必ず37度に暖めておく。
ピペッティングは物理的なdamgeを極力与えないように気をつける。
トリプシンインヒビターもなるべく暖めておく。

など細胞に温度や物理的なstressを与えないよう気をつけるぐらいでしょうか?

正常ヒト角化細胞の培養(大量培養) 削除/引用
No.234-1 - 2009/03/25 (水) 15:57:02 - hacchan
現在 正常ヒト角化細胞の培養を行っています。
使用している細胞はクラボウのNHEK neo細胞で培地はGibcoのDefined K-SFMに指定のサプリを加えて培養を行っているのですが、なかなか増えてくれないのが現状です。

一度ストック様に増やした後に保存して、それを起こし直して使用しているのですが、保存プロセスをはさんでいるから増殖が悪いのか、継代が悪いのか扱いにくく苦労しています。

正常ヒト角化細胞を使用されている方はどのように効率的に増やしているのかご助言いただけませんか?

ちなみに継代はセミコンフルエントになったらPBSで洗い、トリプシン処理を3分ほど行った後、トリプシンインヒビターをトリプシンの3倍量加えて剥離しています。なかなか剥がれが悪いので5分ほどピペッティングしてから遠心し、新たな培地に懸濁する・・という流れなのですが、翌日見ると結構浮いている細胞があり、定着率が悪いことがしばしばです。

どなたか知っている方がおりましたらアドバイスお願いいたします。
よろしくお願いいたします。

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