Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

single cell isolation をする本当の意義は? トピック削除
No.3321-TOPIC - 2010/10/08 (金) 11:20:45 - S.W
 どうしても分からないことがあります。plasmid 精製前の大腸菌のsingle cell isolation をする本当の意義は何なのかということです。良く言われている答えは

混じり物があるから

なんですが、混じり物は何なのか調べたり聞いたりしたのですが、よく分かりませんでした。当初は F' エピゾームのことかなと思っていたのですが、話が矛盾してしまってうまく説明できないので、これも違うと思っています。

ご存知の方よろしくお願いいたします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



32件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.3321-33 - 2010/10/09 (土) 16:03:38 - S.W
 S.W です

 皆さん、様々なご意見ありがとうございました。ご意見を再度熟読し、isolation の意義を建設的に考えようと思います。

 かってではございますが、ここでトピックを解決ということにさせていただきます。

 改めて、ご意見をありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3321-32 - 2010/10/09 (土) 03:16:42 - おお
>もしそのプラスミドがアンピシリン耐性とかだったら今議論されている変異云々より高い意義があるかとは思うのですが

ただここで議論されている方法論はamp,tet,クロラムフェニコール、kanなど幅広い薬剤耐性遺伝子をもつプラスミドでじっさいに使われていますよね。
デリーションは、シングルのミューテーションが起こりにくいので気にすることはないと言われているにもかかわらずよくめにします。そういうものはやはり、増殖に有利なんでしょうね。
リコンビナントを作るために大腸菌にプラスミドをほりこんで、グリセロールですとっくをつくり、融解してふやして一部をまたストックしているうちに発現しなくなったというけーすを知っています。
であわててシングルくろーんを拾って、良く発現する(もとの状態と同じように)をピックアップしたという話でした。
また、ぐりせろーるストックからおこしそのまま液体培養をしてプラスミドを精製しようとすると、説明が付かないプラスミドがえられて、苦労されているかたもいました。やはりストックからシングルでコロニーを拾い正しいプラスミドが入ったものを増やすように改善せざるおえなかったようです。
理屈はかなりぎろんされていますので、プラクティカルに起こった事をあげておきます。

(無題) 削除/引用
No.3321-31 - 2010/10/09 (土) 01:35:31 - しそ
もしそのプラスミドがアンピシリン耐性とかだったら今議論されている変異云々より高い意義があるかとは思うのですが

(無題) 削除/引用
No.3321-30 - 2010/10/08 (金) 20:32:14 - cDNA
敬称(さん)が抜けました。。。感じ悪いですね。ごめんなさい

(無題) 削除/引用
No.3321-29 - 2010/10/08 (金) 20:26:23 - cDNA
No.3321-26 のS.Wへ。

違います。

その理屈だと、どちらも10%mutantが入っているので、シングルコロニーにする意味がありません。。。。


ごくまれではあるが、大腸菌の負荷が減るようなmutationが入った場合、大腸菌は負荷が減るので、正常なプラスミドを持つものより増殖が速くなります。そしてmutantが10%より高くなり、いずれ全体を凌駕します。

しかし、通常の一晩程度の培養は、mutation の入る確率が低いこと、増殖が速くなってもわずかですから、10%のままです。ここで、シングルコロニーを拾えば、づっと10%をキープできます。(実際にはもっと低いが)

しかし、長期間、例えば1週間とか1ヶ月、シングルコロニーにせず、ずっと対数増殖を続けると、わずかな増殖速度の差も、差が対数で開いて行って、全体を凌駕します。

わかりますでしょうか? 多分、プラクティカルな経験が、もう少し必要な気がします。

具体的には、プラスミドのサイズを小さくする組み換えですとか、大腸菌の増殖には不必要な哺乳類細胞用のネオマイシン耐性遺伝子の削除などです。一晩程度の短期間の培養ではmutationが入る確率が低いのと、増殖速度の差はわずかなので、10%のままです。「実際にはもっと低いが」

遺伝子をクローニングした際、ベクターまで配列確認しませんよね? 変異の入る確率が一晩程度では無視できるからです。

(無題) 削除/引用
No.3321-28 - 2010/10/08 (金) 15:35:56 - S.W
 774さん

 774さんの助言、理解いたしました。

 質問の答えですが、シークエンスで塩基配列が正しいと確認したのは、翻訳促進配列からポリA テールまでの配列です。

(無題) 削除/引用
No.3321-27 - 2010/10/08 (金) 15:17:10 - 774
液体培養・・・poly clonalな大腸菌が区別できない状態で増殖します。
固相培養・・・1個の大腸菌が増殖したmono clonalな集団がコロニーを形成します。

Large prepしたとして、増殖中に変異が入って、(恐らく)低い頻度で極僅かなmutant plasmidが混じることがあると考えられます。
single isolationせずに次のlarge prepをすると、このmutantを確実に持ち込みます。
single isolationすると、ほぼ100%の確率で、スタート時点では正常なplasmidを持った大腸菌の集団が増えます。
もちろん最初と同じ非常に低い確率でmutationが入る可能性があります。
しかし、それは実際の実験では無視できる程度だろう。
(不幸にして増殖の初期にmutationが入ると、mutant plasmidが取れます。)
というのが僕の考えです。

ちなみにシークエンスで変異がないことを確認したとのことですが、
プラスミド全体ですか?

(無題) 削除/引用
No.3321-26 - 2010/10/08 (金) 15:07:07 - S.W
 S.W です。

 皆様たくさんのご助言ありがとうございます。

 現時点で自分で理解した isolation をする意義についてタイプさせていただきます。

 ストックにある大腸菌を白金耳でピックアップする際、例えは50この細胞をとれたとする。そのうち5個がmutation が入ったplasimid を持っているとする(お話によると確率的には1万分の一だそうですが、極単に表現します)。

培養で細胞数が100倍にふえるとすると

これを直接液体培地に植菌した場合
 5個のmutation plasmid を持った細胞は500 個になる

single cell isolation した場合
 正常なplasmid を持った細胞から菌体が生じるとすると100個中、mutationを持った細胞数は10個になる

isolation したほうがよい

いかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3321-25 - 2010/10/08 (金) 14:52:49 - AP
皆さんのレスを総合すれば、説明されるべきところは説明され尽くしているように思いますし、わたしも言うべきことは言い尽くしたので、これ以上何も付け加えることはありません。あとは、良く読んで、よく考えてみてくださいと申し上げるほかないです。

(無題) 削除/引用
No.3321-24 - 2010/10/08 (金) 14:51:39 - ecoeco
質問の意味を取り違えておりました。申し訳ありません。

懸念されていることは、まさにその通りです。
ただ、クローニングに使用される大腸菌は優秀ですので(企業が人に売りつけられるくらい優秀-変異が入りにくい)正常なplasmidを導入された大腸菌ならば変異している確率は非常に低くなっています。
もし、コロニー形成時に変異が入るとしても、全体における変異plasmidの割合は無視できるほど小さくなるので実験においては気にしなくても大丈夫です。

実際の変異が入る割合とかをお示しできれば納得していただけそうですが、いま手元にそういう情報が無いので概念的な説明になってしまいました。

(無題) 削除/引用
No.3321-23 - 2010/10/08 (金) 14:48:55 - mom-a
S.W.さんが引っ掛かっているのは、たとえsingle cellにしても、コロニ―形成するくら増える間に一定の割合で変異が入るから同じことでは?というところですよね?

「稀なイベント」というのは1/100とか1/1000とかじゃないわけです。
けれども、何度も繰り返して培養すれば全体としての分裂回数は計算したくないくらい莫大になるので、その過程では起こりうる。
液体培養から植え継ぎを繰り返すことで、その割合は増えることはあっても(イベントが起こった方が増殖が早い場合、イベントの起こった率は一定ではなくてどんどん増えていく)減ることはなく、当初は目立った影響がなくても、ある程度変異が入った割合が増えて来ると実験結果に影響がでる。

single colony isolationして「良いコロニ―」を選ぶことで、一旦「イベントの起こっていない1個」に戻すことができる。もしかしたら、コロニ―1個分に育つまでには起こらないかもしれない。そうすると、培養開始時点ではかなりこちらの方が有利になる。
変異が起こったとしても、長期間植え継ぎを繰り返したものよりは少なくできる。
ときどきリセットしてやることで、イベントの起こったものが増えていくことを防止できる、ということです。

イベント発生率は低いので、例えば100個のコロニーから1個を拾った時にはずれを拾うことはまずない、というのがNo.3321-15でcDNAさんがおっしゃっていることです。
もちろん、どういう操作をしているかによって違ってきますし、いくつか拾って「当たり」かどうか検証する方が確実です。

(無題) 削除/引用
No.3321-22 - 2010/10/08 (金) 14:44:41 - S.W
AP さんへ

 glycerol stockのなかにあるていど、あるmutationをもつ細胞が含まれていれば、培養の初期から一緒に増殖してくるので(で、しばしばmutationを起こした方が増殖が早かったりする)、mutantの画分が無視できなくなるとのことですが、

ならば single siolation をしても、各菌体にあるていどmutationを持つ細胞が含まれてしまうのではないでしょうか。あと、APさんがおっしゃる世代についてはあまり理解できていません。

今のところ、mutationは世代に関係なく、ストックでのmutationの割合が世代を重ねても各菌体に引き継がれるというイメージが崩れません。

(無題) 削除/引用
No.3321-21 - 2010/10/08 (金) 14:32:58 - AP
正しい細胞か、mutationをもっている細胞かは別としても、培養した細胞集団が出来る限りhomogeneusであることが肝要です。たとえそれがmutantがhomogeneusになったものでも、heterogenousな集団よりましです。例えばクローニングしたDNA断片に配列の異なるものが半々くらいで混じっているという状態を想像してみてください。再現性がとれないとか、実験わけわからんことになるでしょう。
たとえ一個のコロニーがmutantであっても、すべてがmutantクローンでない限り、いくつか拾えば正しいのは拾えるのですから。


一個の細胞から生じた一個のコロニーから培養するということで、均一性にたいして最大限の担保をしているわけです。

(無題) 削除/引用
No.3321-20 - 2010/10/08 (金) 14:30:01 - S.W
ecoeco さんへ

 確かに、 ecoeco さんがおっしゃることは分かるのですが、mutationが入っていない状態のplasmid をシークエンスで確認したものを大腸菌に形質転換しています。つまり、mutationは、正常なplasmid をもつ菌体から細胞分裂する間に生じてしまったことにならないでしょうか。ですので、mutationは正常なplasmid を持つ菌体の中からしか生じないのではないでしょうか。

mutationができる過程を考えると、菌体の振り分けは余り意味のないものになってしまうのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3321-19 - 2010/10/08 (金) 14:23:32 - S.W
 cDNA さんへ

プラスミドを持った大腸菌をシングルコロニーせずに継代し続けると(液体と固形に関わらず)、プラスミドを持つことは大腸菌には負荷がかかるので、負荷が少なくなるような変異や、組み換えが起こったものの割合が増えて行くとのことですが、

もしそうならば、single cell isolation してできた、各コロニーもplasmid をもつ付加がかかるはずなのではないでしょうか。いかがでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3321-18 - 2010/10/08 (金) 14:21:14 - R
プレートで培養した場合、
全てのコロニーで同じ割合で変異が発生するが、
全てのコロニーが同じ割合で変異した細胞を持っているわけではない。

変異は低頻度なので、大部分のコロニーは大丈夫。
でも、いくつかのコロニーは変異を含んでいるかも。

コロニー単位で単離すれば、変異を含まない細胞集団を得られる。

(無題) 削除/引用
No.3321-17 - 2010/10/08 (金) 14:20:35 - ecoeco
質問者さんはシングルコロニーアイソレーションしたことが無いですよね?たぶん。

液体培養から、正常な株を選り分けるのは、ほぼ不可能です。
対して、固形培地上でなら、細胞1つが、1つのコロニーを形成するので正常な株を選り分けることが可能です。

固形培地上に生えているコロニーは、十分希釈された部分ならば1つの細胞から形成されたものです(もしくは、単一の形質をもった集団)。

ですので、mutantが混じったstockから、シングルコロニーアイソレーションを行うことは十分に意義のある行為ですよ。


固形培地全体で見れば、mutationを持ったコロニーの頻度も液体培地で培養したときと同様です。
しかし、上記の「1つ1つ選り分ける」ことができるので意味があるのです。

(無題) 削除/引用
No.3321-16 - 2010/10/08 (金) 14:08:24 - AP
ですから、世代数を考えろと。
その細胞が正常だろうと、たまたま運悪くmutationを起こしていようと(その場合は正常な細胞のコロニーを拾い直せばよろしい))一個の細胞に単離してからの世代数です。固相培養か液体培養かということではないです。

(無題) 削除/引用
No.3321-15 - 2010/10/08 (金) 14:07:52 - cDNA
mutationは常に同じ割合で入ります。ただし、通常は、ごくごく、ごく低頻度です。
シングルコロニーを拾った時に、mutationが入ったものを拾うことはありえず、本来のものだけが拾われます。そして本来のものだけを継代し続けることが出来ます。

しかし、プラスミドを持った大腸菌をシングルコロニーせずに継代し続けると(液体と固形に関わらず)、プラスミドを持つことは大腸菌には負荷がかかるので、負荷が少なくなるような変異や、組み換えが起こったものの割合が増えて行きます。

シングルコロニーを拾った時に、mutationが入ったものを拾うことはありない、という前提の話です。



シングルコロニーをさぼって、実験でトラブルに会うと、その大切さを身にしみます。。。

(無題) 削除/引用
No.3321-14 - 2010/10/08 (金) 13:45:26 - S.W
 APさんへ

加えます。

液体と固形の違いは三次元空間での培養と二次元平面状での倍用という違いであり、正しいplasmid でもmutationが入ったplasmid でも液体・固形で同じ割合で存在すると考えています。

32件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を