その昔、コラボレーション先から、「high titerのウイルスが取れない」と苦情があり、ウイルス上清を送ってもらって調べてみたら10の7乗のhigh titerだった、という経験があります。よくよく聞いてみると、タイター測定用の3T3細胞に感染後O/NでFACSにかけていたようで、感染後48時間で測定してもらうようにしたらまったく問題がなくなりました。その時はレトロウイルスでしたが、レンチでもO/Nはちょっと短いと思います。
GFP発現レンチウイルスで293Tに感染するとライセートが黄緑に光って見える事はよくあります。ある程度のタイターのウイルスが取れている証拠だと思います。最初の方の2回目がそのような結果だったならば、ウイルス溶液そのものは問題ないという事になりますね。このレベルだと、蛍光顕微鏡のqualityはまったく問題になりません。
感染する時の細胞数を減らすと、MOIが上がって感染効率が良くなったり、multicopyで感染してGFPのintensityが上がったりします。最初の方の1回目と2回目でまいた細胞数がかなり違ったりしませんでしょうか。
普通にウイルスの系が走っているラボであれば、コンスタントに10の6乗から7乗のタイターが出ていると思うので、タイトレーションは不要という意見も一理あると思います。実験がうまく行っていれば特に問題ないのですけどね。
こんなところです。ご参考になれば、幸いです。 |
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