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市販のベクターが制限酵素マップ通りに切れない トピック削除
No.5003-TOPIC - 2016/04/20 (水) 07:53:41 - v
市販品のチューブからおろしたpRSFDuet-1をEcoRI-HindIIIで切断してゲルでチェックした所、理論上30 bpの断片が得られるはずなんですが、600 bp程の断片が得られてしまいました。
長い方の断片は(ややマーカーが詰まり気味で判別が難しいですが)大体3 kbpぐらいで、足した長さは本来のベクターの長さに一致するように思われます。

実は自分ではなく別の学生(実験の経験はあるものの、入ってきたばかりの院生)がやっている実験なので、作業の一挙手一投足全てまでは把握していないのですが、どのステップも本質的な点においては概ね問題はないと思います。

こうなる理由として、何か考えられることはありますでしょうか…?
とりあえずシークエンスをしてみようと思いますが、何かありがち・見過ごしがちなポイントがありましたらアドバイスいただけると幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.5003-28 - 2016/05/16 (月) 06:51:54 - v
すっかり時間が空いてしまいましたが、原因がハッキリしたのでアップデートしておきます。

結局原因はスター活性でした。例の学生に反応条件を確かめてみた所、実はいつもオーバーナイトで切っているとのことで、じゃあ1回30分ぐらいの反応に抑えたらどうなるか見てみようと提案し(結局他の事で忙しかったのと、その学生自身自分の手で進めたいような感じだったのとで、未だに自分の手で確認はしていませんでした)、「そんなの関係無い気がするけど…」と不満そうな感じでやってみていたようですが、結果、短時間の処理では見事に600 bpバンドは出てこなかった、という結果になりました(もちろん、その後、クローニングは上手くいったようです)。
多くの方にご指摘いただいたとおり、スター活性によって1箇所だけキレイに切断箇所が増えるというのは、あることなんですね。これまで自分の実験では偶然出てこなかっただけのようで、非常にいい知見となりました(また、FastDigestを盲信するのもよくないですね)。

ちなみに、前回TAクローニングすら上手くいっていない、と記述したものの、念のためコロニーPCRをやらせてみたら(微妙にコントロールと差がないわけではないと言えない感じだったので)、1/16ぐらいの確率でインサートが入っているものが取れたため、一応完全な失敗ではなかったと言えるようです(しかし、通常のTAクローニングと比較するともの凄い低確率なので、お世辞にも上手くいっているとはいえない結果ですね)。
UV照射については、くどいぐらいに「これがクローニング効率を決める最重要ステップだからね」と念を押し、実際最初にやっている所を見た限りでは、長波長の極めて弱いIntensityで切り込みを入れるまで3秒未満ぐらいに抑えていたので、その点は問題ないと思うのですが…(少なくとも自分自身同じようにやって、全く問題は出ていないので)。
ただ、全体的に小慣れてきたのか、最近行ったクローニングは大分まともな形になってきてはいました。何が変わったのかは分かりませんが。
でもこの学生、実は前のラボでNatureの2ndがアクセプトされ、あと最近Cellに1st authorの論文をsubmitし、アクセプト間近(かどうか実際の所は分かりませんが)という話を耳にしたので、随分驚いたのですが…。正直、やっぱり、ほぼ100%ボスの力なんだろうな…って気がしちゃいますが、学生のうちにこれだけ強力なpublicaton listを持てると、大分気持ちにゆとりも持てるだろうし、少々クローニングにてこずったりしても腐らずに一歩一歩進んでいってほしいものです。

…まぁ最後の話は正直「それは言わなくてもいいです」と思える、実にどうでもいい話でしたが、いずれにせよ表題の件はスター活性(恐らくEcoRI)が原因だったということで、今後同じ問題に遭遇した方がいらした時のための、解決の一案としてアップデートしておきました。

アドバイスいただいた皆さまどうもありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.5003-27 - 2016/04/25 (月) 13:28:36 - おお
UVあてたままもたもたしているって言うのはありそうですね。。。

(無題) 削除/引用
No.5003-26 - 2016/04/25 (月) 12:07:28 - seventh
>ちなみにこれに限らず別のベクターでもクローニングをしているのですが、今の所全て、一つも上手くいっていません(問題なさそうに見えるベクターへのクローニングも、果てはTAクローニングまでも)。

TAクローニングまでうまくいかないとなると致命的なミス(試薬の取り違えや酵素の失活とか)があるとしか思えないです。
切り出しでやっているならインサート側のUVダメージが影響しているかもしれませんが。

(無題) 削除/引用
No.5003-25 - 2016/04/23 (土) 06:32:25 - v
シークエンスの結果ですが、マルチクローニングサイト1の少し上流から読んだ1.2 kb程は、完全にベクターマップのそれと一致していました。
用いたプライマー(=EcoRIまで150, HindIIIまで180ぐらい)のさらに上流に何かインサートが入っている可能性はなきにしもあらずですが、まずないと思います……と思いましたが、よく考えたらシングルダイジェスチョンの結果から、それはないはずですね。

件の学生はかなりフラストレーションが溜まっているようで見ていてちょっと可哀想ですが、どうしたものでしょうかね…。ちなみにこれに限らず別のベクターでもクローニングをしているのですが、今の所全て、一つも上手くいっていません(問題なさそうに見えるベクターへのクローニングも、果てはTAクローニングまでも)。
やはりこの学生の手に何かしらの問題があるのかもしれませんが、そうは言っても横で見ていた限り特に問題はなさそうで、またそもそも問題になりそうなステップすらないぐらい単純な実験なので全くもって謎です(これまで特にポジコンを置かなかったのは大失態でしたが、現在ようやくポジコンサンプルを用いてクローニングをやってみている状況です)。

…とはいえ実際何が起こっているのか自分でも気になるので、時間が出来たら自分の手でもやってみようと思います。件のベクターに関しては、シークエンスの結果から、もうスター活性しか可能性がなさそうなわけですが、やはりそうなんでしょうかね…?もしそうだとしたらFastDigestには失望しました、もうファンやめます…とまではいきませんが、今後気をつけて使うようにしようと思います。

何か面白い事実が判明するあるいは疑問点が出てきたらまた書き込ませていただくかもしれません…。
毎度長々と大変失礼しました。

(無題) 削除/引用
No.5003-24 - 2016/04/21 (木) 00:57:23 - おお
どこかに違うプラスミドがコンタミしているとかだと嫌ですね。酵素だけとかバッファーだけでどこかしら(サイズ関係なしに)バンドが出たら、、、

(無題) 削除/引用
No.5003-23 - 2016/04/21 (木) 00:55:36 - おお
いろいろなものが、シグナルとして、またはシグナルのように見えるケースがあるでしょうけど、、、実際に見てみればこれかなぁといえることもあるかもしれません。

RNAのコンタミはDNAがあるようにみえるでしょうけど、また、ローディングダイによっては少し光ったりするものもあるし。
もしプラスミドに実際600bpでしたっけ、そのフラグメントが入っているなら、今使っている酵素より外側の酵素で切って見るといいかと思います。たとえばそれで理論上500bpが出るなら、その切り出されたながさが加わるとして、1.1kbpが出てくるわけですし。
使っているプラスミドが本当に思っているものかどうかは、3、4箇所切れる酵素で切ってみて理論上出て来るフラグメントのサイズと一致しているかでラフに検討付く場合もあります。

(無題) 削除/引用
No.5003-22 - 2016/04/21 (木) 00:45:22 - 774R
>偶然1箇所だけがものすごくよく切れる、という可能性もなきにしもあらずですが、まあなさそうですよね…。

スター活性で特定の場所が良く切られて余計なバンドが出ることはありまぁす。

(無題) 削除/引用
No.5003-21 - 2016/04/21 (木) 00:01:01 - ねずみ
今回のケースはスター活性が原因だ、と言うつもりはないのですが、私の経験からするとEcoRIのスター活性ですべてのNAATTNが切断されるわけではないと思っています。ずい分昔ですが、BAC cloneの部分配列(約20 kb)をCharomid vectorにクローニングした際に、インサートチェックのためにEcoRIを用いたところ、EcoRIのスター活性によって本来のサイト以外に2箇所で切断され、綺麗に余分なバンドが生じました(AATTはたくさん含まれていました)。当時はスター活性のことをよく理解していなかったので長いこと悩んだものです。反応条件を最適化したところ余分なバンドは見られなくなりました。もちろんシーケンス解析によりインサートの確認はしました。

言いたいのは、スター活性に限らずいろいろな可能性を最初から排除しないほうがいいのではないか、ということです。まぁ、私自身あまり偉そうなことを言える立場ではないですけど。

ちなみに、少し古いチラシかもしれませんが、FastDigestのEcoRIは30分以上の処理でスター活性が認められるとありますね。
https://www.cosmobio.co.jp/upfiles/catalog/pdf/catalog_11363.pdf

(無題) 削除/引用
No.5003-20 - 2016/04/20 (水) 23:17:52 - v
ねずみさん
ものすごいタイミングで入れ違いになりましたがコメントありがとうございます。

あ、スター活性って基本的にスメアになるものと思ってたので、ずっと非特異的に働くものだと思ってたんですが、冷静に考えるとそんなわけないですね。
ただ、TakaraのページによるとEcoRIのスター活性はNAATTNのようですが、ベクター中にAATTは言うまでもなく大量に存在するため、単一のミニフラグメントが得られている現状、ますますスター活性ではない可能性が高いという気がしてきました。もちろん脇のNによってスター活性の強度も異なり、偶然1箇所だけがものすごくよく切れる、という可能性もなきにしもあらずですが、まあなさそうですよね…。

(無題) 削除/引用
No.5003-19 - 2016/04/20 (水) 23:09:04 - v
見切り発車でやったライゲーションの結果ですが、まだコロニーが小さくてやや判別が難しいものの、リニアベクターのみ/リニアベクター+インサート−ligase/リニアベクター+インサート+ligaseで、間違いなく有意な差はなさそうです(全て、切れ残りと思しきコロニーが10個程度のみ)。

ちなみにチューブはもちろんラベルの貼ってある正規オリジナル品ですが、現状一番怪しいですね。さすがにどんな適当な人でも箱入りオリジナルチューブに自分のサンプルを戻すことはしないと思うのですが…。

完全に手詰まったら、ちょっと自分でやってみようと思います(既に手詰まってる気もしますが…とりあえずシークエンス読んでみる感じで)。

何か判明したらまた書き込ませていただこうと思います。

(無題) 削除/引用
No.5003-18 - 2016/04/20 (水) 23:08:48 - ねずみ
> スメアになったことはないので大丈夫かと思うのですが、
> もちろん特異的なスター活性もあるのかもしれませんが…

スター活性がどのようなものか理解しておられないように感じるのは私だけでしょうか…

(無題) 削除/引用
No.5003-17 - 2016/04/20 (水) 15:31:54 - 774
>こういう意味の分からない現象は大抵初心者の致命的なミスと相場は決まっていますが、大して複雑な実験でもないですし基本操作に問題はないように見受けられるため、どうにも謎ですね…。

初心者じゃない人がやってみても結果は同じですか?

(無題) 削除/引用
No.5003-16 - 2016/04/20 (水) 13:55:05 - mon
> 市販品は、自分で買ったわけではないのでこれが一番怪しいのかもしれませんが、商品の箱の中の、ブルーのスクリューキャップチューブに入っているものなので、さすがにオリジナル品かと思っています……が、ここまでくると実に怪しいですね。

オリジナル品ならきちんとしたラベルが貼ってあるはずですが、誰かが使い切って中身を別のものに入れ替えてあると分からないですね。

(無題) 削除/引用
No.5003-15 - 2016/04/20 (水) 12:53:21 - v
そんなに固くないアガロースなんで30 bpは無理ですね。これがあるのかどうかも何気に大事ですね。

5003-12の書き方が分かりづらかったのでちょっと訂正ですが、”ミニフラグメント”は600 bpフラグメントのことです。ベクターフラグメントとの比が同じぐらいで、サイズ等は前述の通り同じです。

市販品は、自分で買ったわけではないのでこれが一番怪しいのかもしれませんが、商品の箱の中の、ブルーのスクリューキャップチューブに入っているものなので、さすがにオリジナル品かと思っています……が、ここまでくると実に怪しいですね。

とりあえずライゲーションがどうなるか見物です。

(無題) 削除/引用
No.5003-14 - 2016/04/20 (水) 12:37:12 - seventh
ロード量や露光の具合によっては30bpの断片は見えないかもしれないですね。
600bpのバンドが見えることとは別問題ですが。

(無題) 削除/引用
No.5003-13 - 2016/04/20 (水) 12:26:06 - v
入れ違いでrecさんもありがとうございます。

シークエンスは外注のため、あまり使いたくないのが本音なんですが、まぁコスト払う価値はあると思うので発注してみようと思います。
いずれにせよ待ち時間があるので、見切り発車で意味分からんけどとりあえずライゲーションしてみようか、ということにしてみました。
recさんのおっしゃる1酵素ずつ、の方が良かったかもしれないですね。手詰まりになったらそちらを試してみようと思います。何度もアドバイス本当にありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.5003-12 - 2016/04/20 (水) 12:21:40 - v
複数回というのが、市販品直接、ミニプレップ1回目・2回目という感じで異なるDNAサンプルのためやや比較するのは難しいですが、ベクターフラグメントとミニフラグメントの比なんかはほぼ同じように見受けられます。

こういう意味の分からない現象は大抵初心者の致命的なミスと相場は決まっていますが、大して複雑な実験でもないですし基本操作に問題はないように見受けられるため、どうにも謎ですね…。
おおさんにもお付き合いいただいてしまって申し訳ないです&どうもありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.5003-11 - 2016/04/20 (水) 12:17:16 - rec
原因がわからないけど、とりあえず進めたいということであれば、シングルカットで1本しかでないということなので、HindIII -> スピンカラム精製 -> EcoRI -> ゲル精製で先には行けます
もし、最後の泳動で600bpが出るなら、プラスミドの問題になります
実は、インサート入りのプラスミドを間違えて使っていたなんてことがないよう祈ります

(無題) 削除/引用
No.5003-10 - 2016/04/20 (水) 11:41:16 - おお
それでは、そのdigestion複数回やっていたら、出方(サイズとか強さとか)一定してますか?

(無題) 削除/引用
No.5003-9 - 2016/04/20 (水) 11:14:00 - v
常に反応系のx1/20になるように酵素を加えています(よってダブルダイジェスチョンやAPが加わると酵素量が減りますが、これまでのところ全く問題なく反応しています)。

ただ、件の学生のピペッティング次第で実際の酵素量が変わってしまっている可能性は十分あり得ますね。しかし、自分の考えに固執しちゃいますが、やはりどうしてもスター活性ではないように思えます(常に同じサイズのあまりにも完璧なシングルバンドなので。もちろん特異的なスター活性もあるのかもしれませんが…)。

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