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His6タグタンパク質の精製について トピック削除
No.11304-TOPIC - 2023/03/26 (日) 14:55:30 - His
いつも勉強させていただいております。

私はHEK293T細胞を使って、His6タグを付加させた組換え分泌タンパク質(35 kDa)を発現させ、その培養上清(無血清OPTI-MEM1)からNi-NTAアガロースを用いて精製を試みています。

培養上清をそのままCBB染色をすると遺伝子導入していないコントロールでは見えず、導入した方ではしっかり見えているような発現・分泌効率のよいタンパク質です。

この培養上清30 mlに、100 mM Tris, pH 8.5で平衡化したNi-NTAアガロースを1 ml加え、更に終濃度5 mM Imidazoleを加えて、バッチ法にて50 mlチューブ内で4度、穏やかに転倒混和させながら一晩インキュベートさせました。

その後、ディスポのカラムにアガロースごと全量流し込み、排出させたのち、20 ml程度の5 mM Imidazole in 100 mM Tris, pH 8.5で洗ったのち、250 mM Imidazole in 100 mM Tris, pH 8.5を1 mlで5回溶出(計5 ml)を試み、各溶出液分画のOD280を測定しました。

OD280の結果は、
0.050
0.068
0.058
0.035
0.025

でした。

全く精製できていませんでした。確認のため、非結合分画のCBBをinputの隣に流し、CBB染色を行うと、inputで見えていたバンドがすっかり非結合分画から消えていたので、次の可能性を考えています。

1. 20 ml程度の5 mM Imidazole in 100 mM Tris, pH 8.5で洗った際に、カラムから溶出されてしまった。

2. 溶出が不完全で、溶出液を加えてから数時間、インキュベートなどする必要があった?

を考えています。

当方、Fcタンパク質の精製はよく行っていますが、Hisタグタンパク質の精製は経験が浅いです。
皆様の洗浄と溶出する際の方法につき、私の不適切なステップ等をご指摘いただけましたら幸いです。

どうか、よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.11304-15 - 2023/03/29 (水) 03:24:06 - おお
>His6に対する親和性はCo2+のほうがNi2+よりも高い、ということですかね。

私は逆の印象です。というのはビーズのHis tagたんぱくの吸着キャパがTalonのほうが低いので。むしろ非特異の吸着も弱くなってカラムにつかなくなるかかなり弱く結合するようになるので特異性が上がるのではと思ってます。

(無題) 削除/引用
No.11304-14 - 2023/03/29 (水) 03:18:50 - おお
BSAなどはNiビーズに結合するとは言われてますね。全体的にたんぱくの吸着がへるため、Niで弱いが結合しているものとかTalonでは素通りするかWashのコンディションでうまく除けてしまうのではと、実際にタカラのクロマトのプロファイルではNiビーズでは分けられなかったものが、Talonでは分けられるようになっています(たぶんイミダゾールの勾配で)。

Niビーズは吸着力が強いがゆえにいろいろなものがついてしまい、特にBSAなど大量にあるようなときは特異的相互作用に干渉することは確かに推測できます。

吸着力の話を中心にしていたのでNiビーズ押しのように思う方がいるかもしれませんが、Talonはうまく吸着力を最適化した優れたビーズだと思います。Niビーズのほうは吸着力が強いので微量のターゲットの回収に優れているし、実際培地とかいろいろなアミノ酸が干渉するのでしこたま薄めてから(透析せずとも)カラムで回収するというのもできるはずです。

考えようによってはNiビーズでごっそり回収してTalonで精製度を上げるという方法も使えるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.11304-13 - 2023/03/28 (火) 18:06:42 - toto
私もNiカラムよりもTalonのほうが精製度が高くなった(バックグランドが下がった)ので、NiカラムからTalonに切り換えた口です。ネットの情報をまとめると、中性においては、NTAに対するNi2+の親和性のほうがCo2+よりも高いが、His6に対する親和性はCo2+のほうがNi2+よりも高い、ということですかね。ただなぜNi2+を使って精製したときのバックグランドがCo2+よりも高くなるのかは、これで説明できるとも思えませんが、イオン自体の蛋白へのくっつきやすさ(?)なのかな。

(無題) 削除/引用
No.11304-12 - 2023/03/28 (火) 12:08:40 - wwn
私の場合、Ni-NTA使用時にはBSAなどの培地中のHis結合タンパク質以外のタンパク質を吸着してしまってその分目的のものが取れていない印象でした。キャパシティがNi-NTAより少ないのは情報として知っていましたが、こちらの環境では目的のものの回収量はTALONの方が多かったです。その後無血清培地への変更等も経ましたが、TALONを使っています。(Ni-NTAを試していないだけですが)
培地からの回収では完全に取るれることはなく、半分くらいは流れていました。resinの量を増やせばいいのかもしれませんが、実験的に十分とれるのでやっていないです。とはいえ、理論値よりずいぶん少ないです。
このような結果より、ノンスペの吸着量の違いで目的のものが吸着できる割合が上がるのかなと考えていましたが、どうでしょう。
pHを下げることは現状ないのですが、その情報は頭に残しておきます。
ともあれ、それぞれの実験にあったものを使えば良いということで。

(無題) 削除/引用
No.11304-11 - 2023/03/28 (火) 03:34:13 - おお
>[Re:10] totoさんは書きました :
> 詳しくありがとうございます。「吸着力」というのはCo、NiのNTA樹脂へのKdということですか?

実際の数値は見たことがありません。タカラの表現の仕方としてはノンスぺの吸着力が低いと書いています。また以下の論文では収量に関してはNiカラムのほうが高かったと書いています。


http://lipi.go.id/publikasi/comparison-of-immobilized-metal-affinity-chromatography-ni-nta-and-co-talon-for-the-purification-of-recombinant-human-erythropoietin/5633

また以下のURLの中に
Though cobalt's weaker affinity can mean lower yield, it isn't necessarily a bad thing because it also generally means that fewer contaminating proteins will be present after elution, plus the elution process is "gentler" on the protein.
という記述があります。

http://www.its.caltech.edu/~bjorker/Protocols/nickel_vs_cobalt.pdf

直接的な比較はありませんがBinding capacityとして、Talonは5-10mg/mlにたいしてNiは20mg/mlという記述があります。

(無題) 削除/引用
No.11304-10 - 2023/03/27 (月) 16:33:35 - toto
詳しくありがとうございます。「吸着力」というのはCo、NiのNTA樹脂へのKdということですか?

(無題) 削除/引用
No.11304-9 - 2023/03/27 (月) 15:58:11 - おお
>[Re:8] wwnさんは書きました :
> こちらの実験でもpHやbufferの種類、特異性の観点でHi-NTAからTALONに変更しました。
> Ni-NTA使用時に500ul程度での回収ならうまくいくのに50mlではほぼ回収できなかった経験があります。
> このときはほとんど吸着せず流れ出ていました。
> また、こちらで使用していた培養液ではpHを8.5にあわせると白濁してしまうのでこれも嫌でした。
> TALONは至適pHが7付近なので培養上清とは相性がいいはずです。
> 現在ではHis精製において第一選択として使用しています。
>

>[Re:7] totoさんは書きました :
> Ni-NTAアガロースというのは、昔からあるHisタグ精製樹脂のことですよね。前から思ってたのですが、TalonのようなCo結合樹脂のほうが収量も特異性も高くできるのに、Niを使われる人が今も多いのは、コバルトを使うと廃棄が面倒だからですか?Trisも平気です。
> ちなみに、TalonもNi同様に再生して使えるので、同じ手法で、Ni-NTAアガロースでもCo-NTAアガロースに変えることができると思います。うちではずっとTalonなので、やったことないはないですけども。

特異性をどのように評価するかにもよると思いますがTalon -Coの場合
吸着力がNiほど強くなく、ノンスペの分離がしやすいというのが利点のようです。因みに確か私が見た情報ではNiカラムの1/3~1/4の吸着力であったと思います。

pHに関しては6強でTalonはつかなくなりますが、Niの場合は5強まで結合が維持されますので、pHを8.5に合わす必要もない筈です。逆にTalonの方が少しpHを上げた方が安心なぐらいです。

ただ、確かにより綺麗に精製ができると言う例があり、上手く特性を利用すればNiより良い結果になることはまあまああると思われます。

(無題) 削除/引用
No.11304-8 - 2023/03/27 (月) 13:59:38 - wwn
こちらの実験でもpHやbufferの種類、特異性の観点でHi-NTAからTALONに変更しました。
Ni-NTA使用時に500ul程度での回収ならうまくいくのに50mlではほぼ回収できなかった経験があります。
このときはほとんど吸着せず流れ出ていました。
また、こちらで使用していた培養液ではpHを8.5にあわせると白濁してしまうのでこれも嫌でした。
TALONは至適pHが7付近なので培養上清とは相性がいいはずです。
現在ではHis精製において第一選択として使用しています。

(無題) 削除/引用
No.11304-7 - 2023/03/26 (日) 20:04:57 - toto
Ni-NTAアガロースというのは、昔からあるHisタグ精製樹脂のことですよね。前から思ってたのですが、TalonのようなCo結合樹脂のほうが収量も特異性も高くできるのに、Niを使われる人が今も多いのは、コバルトを使うと廃棄が面倒だからですか?Trisも平気です。
ちなみに、TalonもNi同様に再生して使えるので、同じ手法で、Ni-NTAアガロースでもCo-NTAアガロースに変えることができると思います。うちではずっとTalonなので、やったことないはないですけども。

(無題) 削除/引用
No.11304-6 - 2023/03/26 (日) 18:51:54 - おお
>[Re:5] Hisさんは書きました :
> 774R先生、おお先生
>
> この度はプロフェッショナルなコメントをお寄せくださり、ありがとうございます。
>
> コメントを元に勉強をしたところ、確かにNi-beadsにTrisは不適切でした。
> 洗浄した際に洗い流されてしまった可能性もあり、もういまやそれを確認するすべがありませんが、今残存するビーズを再懸濁し、サンプルバッファーでの溶出は行おうと思います。

カラムなどの精製では、全てのフラクションを一時的にでもキープしておくべきです。予想外のフラクションにいってしまっても、そこから回収できますから。特に初回は。


>
> 774R先生やおお先生は溶出の際にImidazoleを加えてすぐに溶出するのではなく、しばらくインキュベートされますでしょうか?もしそうでしたら時間等、条件を教えていただけましたら幸甚です。

私はしません。やるとしたら、溶出の流速を落とすぐらいですけど、たとえばFPLCなどポンプ制御でにカラムを使う時は流速をいじる事すら普通のプロトコールでは見かけません。

後、Niカラムを使う前にブロッキングする人もいるようで、それには1%以下のPVPが使われたりします。効果の程はよくわかりませんけど。

(無題) 削除/引用
No.11304-5 - 2023/03/26 (日) 16:10:35 - His
774R先生、おお先生

この度はプロフェッショナルなコメントをお寄せくださり、ありがとうございます。

コメントを元に勉強をしたところ、確かにNi-beadsにTrisは不適切でした。
洗浄した際に洗い流されてしまった可能性もあり、もういまやそれを確認するすべがありませんが、今残存するビーズを再懸濁し、サンプルバッファーでの溶出は行おうと思います。
ありがとうございます。

774R先生やおお先生は溶出の際にImidazoleを加えてすぐに溶出するのではなく、しばらくインキュベートされますでしょうか?もしそうでしたら時間等、条件を教えていただけましたら幸甚です。

(無題) 削除/引用
No.11304-4 - 2023/03/26 (日) 15:32:31 - おお
>[Re:2] 774Rさんは書きました :
> 記憶が定かではないけど、培地中に競合的にNi-NTAに結合してしまう成分があるため、6xHis蛋白の結合が阻害されるという話を聞いたことがあります。
> 透析か限外濾過などで除けば良いとかそんな話だったと思う。

そこは心配なんだけど、今回付いているようなので、、、アミノ酸とかは阻害しますしBSAもくっついちゃうらしいですけどね。

(無題) 削除/引用
No.11304-3 - 2023/03/26 (日) 15:29:05 - おお
こういうのは実際に何処に行ったのか確かめるのが早道です。ゲルを懸濁して5%ほど回収して遠心してゲルだけをかいしゅうしてサンプルバッファーを加えてSDSPAGEしてみてください。カラムを洗った時に溶出したものも確かめるべきです。

TRIS 100mMはダメとまで言わないけどTRISはHISタグの結合に干渉する可能性があるのでもっと低くてもいいと思う。私はNiカラムの時はリン酸バッファー使います。
あと、洗浄、溶出用バッファには塩をいくらかでも入れといた方がいい、電荷による非特異な吸着を避けるために。

特に洗浄は300mM NaClとか高めに設定する場合も多い。

(無題) 削除/引用
No.11304-2 - 2023/03/26 (日) 15:15:33 - 774R
記憶が定かではないけど、培地中に競合的にNi-NTAに結合してしまう成分があるため、6xHis蛋白の結合が阻害されるという話を聞いたことがあります。
透析か限外濾過などで除けば良いとかそんな話だったと思う。

His6タグタンパク質の精製について 削除/引用
No.11304-1 - 2023/03/26 (日) 14:55:30 - His
いつも勉強させていただいております。

私はHEK293T細胞を使って、His6タグを付加させた組換え分泌タンパク質(35 kDa)を発現させ、その培養上清(無血清OPTI-MEM1)からNi-NTAアガロースを用いて精製を試みています。

培養上清をそのままCBB染色をすると遺伝子導入していないコントロールでは見えず、導入した方ではしっかり見えているような発現・分泌効率のよいタンパク質です。

この培養上清30 mlに、100 mM Tris, pH 8.5で平衡化したNi-NTAアガロースを1 ml加え、更に終濃度5 mM Imidazoleを加えて、バッチ法にて50 mlチューブ内で4度、穏やかに転倒混和させながら一晩インキュベートさせました。

その後、ディスポのカラムにアガロースごと全量流し込み、排出させたのち、20 ml程度の5 mM Imidazole in 100 mM Tris, pH 8.5で洗ったのち、250 mM Imidazole in 100 mM Tris, pH 8.5を1 mlで5回溶出(計5 ml)を試み、各溶出液分画のOD280を測定しました。

OD280の結果は、
0.050
0.068
0.058
0.035
0.025

でした。

全く精製できていませんでした。確認のため、非結合分画のCBBをinputの隣に流し、CBB染色を行うと、inputで見えていたバンドがすっかり非結合分画から消えていたので、次の可能性を考えています。

1. 20 ml程度の5 mM Imidazole in 100 mM Tris, pH 8.5で洗った際に、カラムから溶出されてしまった。

2. 溶出が不完全で、溶出液を加えてから数時間、インキュベートなどする必要があった?

を考えています。

当方、Fcタンパク質の精製はよく行っていますが、Hisタグタンパク質の精製は経験が浅いです。
皆様の洗浄と溶出する際の方法につき、私の不適切なステップ等をご指摘いただけましたら幸いです。

どうか、よろしくお願いいたします。

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