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長鎖(約8.3kb)のin vitro転写について トピック削除
No.1309-TOPIC - 2013/01/06 (日) 13:16:33 - みみ
現在、キャップ付きの約8.3kbのRNAをin vitro転写しようとしております。同じ条件で転写している約1kbと2kbのRNAは転写されることは確認できたのですが、8.3kbの方は1kb周辺を中心にスメアになってしまっていて、目的産物が得られません。また反応時間を長くすると少しスメアの中心長が短い方向へとわずかにずれているように見えます。
NTPの濃度を上げても同様の転写物のパターンを示しました。
転写産物が十分に伸長しないのではなく反応中に壊れているのか、とも思うのですが、何かアドバイスなど頂けると幸いです。

具体的な方法は以下です。
T7プロモーター配列を付加したプライマーと、Ax20、SnaB1、Kpn1サイトを付加したプライマーで目的配列を増幅し、pUC19に組み込み配列はシークエンスで確認した。
ミニプレ回収しRNaseA処理後、フェノールクロロホルム抽出を2回行い、エタノール沈殿でDNAを回収した。
SnaB1で切断し、フェノールクロロホルム抽出を2回行い、エタノール沈殿でDNAを回収した。
電気泳動し、切断できていることを確認した。
nano dropで濃度を測定し、1μg分をin vitro 転写に用いた。

<in vitro転写反応組成>
水 up to 20μl
T7 RNA polymerase Buffer(T7 RNApolymeraseに付属)2μl
0.1%BSA(Takaraの制限酵素に付属) 2μl
50mM DTT (T7 RNApolymeraseに付属)2μl
A、C、UTP mix(各々10mM) 2μl
m7G(5')ppp(5')G (NEB) 2μl
10mM GTP(10mM) 0.6μl
ribonuclease inhibitor(wako) 0.5μl
上記で調整した鋳型プラスミド 3μl
T7 RNA polymerase(Takara) 2μl


42度で、1hインキュベートしたのち、10mM GTPを2μl追加し、さらに42度でインキュベートし、GTP追加後7時間まで経時的にサンプリングしていきました。
産物は、7μlのRNaseフリーの水を加え、70度で2分保温後、氷上で急冷し、非変性の1xTBEゲルで100V, 30分泳動して確認しました。1kb、2kb、8,3kbの産物ともひとつのゲルで泳動しました。

器具はすべてRNA専用のものを用いています。
 
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(無題) 削除/引用
No.1309-5 - 2013/01/07 (月) 17:43:48 - みみ
APさん、KENさん、おおさん
さまざまなアドバイス、ありがとうございました。非常に役に立ちました。
ほかの酵素を試す、in vitro転写に用いるDNAの精度を上げる(カラム精製したものを用いる、制限酵素で切断後にフェノールクロロホルム抽出→エタノール沈殿を2回行う)を検討してみようと思います。


>あと、鋳型配列が8kbと長いので、不安なのですが、途中にT7プロモーター領域ないし、それに近いものが入っていたというオチはないでしょうか。

これについてはclustalWでT7プロモーター配列(Takaraのページから取得)と自分の転写したい配列をClustalWで比較したところ、2塩基の連続した不一致を含めた10塩基の一致(最後のACを除くかっこの部分)が見られました。
TAAT「ACGACTCACT」ATAG 
確かにここから弱く転写が行われている可能性もありそうで少し気にはなりますが、スメアになっている転写物の長さからは、ここから転写されて3’末端まで行ったものとは考えられなそうです。

(無題) 削除/引用
No.1309-4 - 2013/01/06 (日) 14:35:09 - AP
プロメガのlarge scale RNA production system (RiboMAX)で27 kbを合成した事例が載っています。とは言え、かなりスメアですが。
http://www.promega.com/resources/articles/pubhub/enotes/t7-ribomax-express-generation-of-27kb-in-vitro-transcripts-in-minutes/

>1kb周辺を中心にスメアになってしまっていて、目的産物が得られません。
通常のin vitro transcriptionではそんなもんだと思います。あんまり長い鋳型では完全長は難しいでしょう。

RiboMAXはバッファをHEPESにしたり無機リン酸を加えたりして反応条件を改善しているようです。

>0.1%BSA(Takaraの制限酵素に付属) 
RNase-freeは保証されていましたっけ? まあ、問題ないでしょうけれど。

(無題) 削除/引用
No.1309-3 - 2013/01/06 (日) 14:21:57 - KEN
>>おおさん

pUCに入っているのではなく、PCRで増幅断端にT7が入った配列を作ってから組み込んでいるようですよ。
私も同じ方法でT7付加やっています。

>>みみさん
2時間超しても増えないとおもいますよ。
よくin vitro transcriptionの説明書に、通常は1時間。2時間は超えるなと書いてあります。おそらく、未成熟な配列ばかり増えるんでしょうね。
精度の高い転写物を作る場合は、30分までと書かれていたような。

よって、時間よりは、初期転写の増幅効率ですね。
精製度を上げるため、おまじないにちかいですが、8Kbの精製を2回行なってみるとか。
全体的にスケールアップしたら見えてくるという可能性もある気も。
変性ゲルで確認したいところですね。

使う酵素を私は、CUGAを使っています。ただ、8Kbまでは作ったことがないので、なんとも言えませんが、野生型よりは効率がよいらしいですね。

あと、鋳型配列が8kbと長いので、不安なのですが、途中にT7プロモーター領域ないし、それに近いものが入っていたというオチはないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1309-2 - 2013/01/06 (日) 13:53:27 - おお
pUCってT7はいってたっけ。。。まあ系が動いているのではいっているんでしょうね。

長いので難しいんだと思いますが、具体的にどうすれば良いかというと、、、

ThermostableなT7RNA POLが出回ってますけどためされましたでしょうか。

そのた、大量合成用にあだぷとしたキットも(ぷろめがだったかなぁ)発売されているようですが、、

http://www.toyobo-global.com/seihin/xr/lifescience/technology/006.html

長鎖(約8.3kb)のin vitro転写について 削除/引用
No.1309-1 - 2013/01/06 (日) 13:16:33 - みみ
現在、キャップ付きの約8.3kbのRNAをin vitro転写しようとしております。同じ条件で転写している約1kbと2kbのRNAは転写されることは確認できたのですが、8.3kbの方は1kb周辺を中心にスメアになってしまっていて、目的産物が得られません。また反応時間を長くすると少しスメアの中心長が短い方向へとわずかにずれているように見えます。
NTPの濃度を上げても同様の転写物のパターンを示しました。
転写産物が十分に伸長しないのではなく反応中に壊れているのか、とも思うのですが、何かアドバイスなど頂けると幸いです。

具体的な方法は以下です。
T7プロモーター配列を付加したプライマーと、Ax20、SnaB1、Kpn1サイトを付加したプライマーで目的配列を増幅し、pUC19に組み込み配列はシークエンスで確認した。
ミニプレ回収しRNaseA処理後、フェノールクロロホルム抽出を2回行い、エタノール沈殿でDNAを回収した。
SnaB1で切断し、フェノールクロロホルム抽出を2回行い、エタノール沈殿でDNAを回収した。
電気泳動し、切断できていることを確認した。
nano dropで濃度を測定し、1μg分をin vitro 転写に用いた。

<in vitro転写反応組成>
水 up to 20μl
T7 RNA polymerase Buffer(T7 RNApolymeraseに付属)2μl
0.1%BSA(Takaraの制限酵素に付属) 2μl
50mM DTT (T7 RNApolymeraseに付属)2μl
A、C、UTP mix(各々10mM) 2μl
m7G(5')ppp(5')G (NEB) 2μl
10mM GTP(10mM) 0.6μl
ribonuclease inhibitor(wako) 0.5μl
上記で調整した鋳型プラスミド 3μl
T7 RNA polymerase(Takara) 2μl


42度で、1hインキュベートしたのち、10mM GTPを2μl追加し、さらに42度でインキュベートし、GTP追加後7時間まで経時的にサンプリングしていきました。
産物は、7μlのRNaseフリーの水を加え、70度で2分保温後、氷上で急冷し、非変性の1xTBEゲルで100V, 30分泳動して確認しました。1kb、2kb、8,3kbの産物ともひとつのゲルで泳動しました。

器具はすべてRNA専用のものを用いています。

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